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【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
テトラサイクリン系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
ミノサイクリンに感性の黄色ブドウ球菌、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ・ラクナータ(モラー・アクセンフェルト菌)、炭疽菌、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、インフルエンザ菌、シュードモナス・フルオレッセンス、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、フラボバクテリウム属、レジオネラ・ニューモフィラ、リケッチア属(オリエンチア・ツツガムシ)、クラミジア属、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)
敗血症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、炭疽、つつが虫病、オウム病
用法・用量
点滴静脈内注射は、経口投与不能の患者及び救急の場合に行い、経口投与が可能になれば経口用剤に切り替える。
通常成人には、初回ミノサイクリン塩酸塩100~200mg(力価)、以後12時間ないし24時間ごとに100mg(力価)を補液に溶かし、30分~2時間かけて点滴静脈内注射する。
使用上の注意
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8.1本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
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8.2本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
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事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
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投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
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投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
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8.3めまい感があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作及び高所での作業等に従事させないように注意すること。
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8.4自己免疫性肝炎があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。
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8.5血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。
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8.6急性腎障害、間質性腎炎があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。胎児に一過性の骨発育不全、歯牙の着色・エナメル質形成不全を起こすことがある。また、動物実験(ラット)で胎児毒性が認められている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。母乳中へ移行することが報告されている2)。
9.7 小児等
他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮すること。小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがある。
9.8 高齢者
次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 |
臨床症状・措置方法 |
機序・危険因子 |
抗凝血剤 • ワルファリンカリウム等 |
血漿プロトロンビン活性を抑制することがある。 |
本剤による腸内細菌の減少が、ビタミンK合成を阻害し、抗凝血剤の作用を増強するほか、本剤がカルシウムイオンとキレート結合し、血漿プロトロンビン活性を抑制すると考えられている。 |
スルホニル尿素系血糖降下薬 • グリクロピラミド • グリベンクラミド • グリメピリド等 |
血糖降下作用が増強することがある。 |
機序は不明であるが、スルホニル尿素系薬剤の血糖降下作用がオキシテトラサイクリン及びドキシサイクリンによって増強されるという報告がある。 |
| メトトレキサート |
メトトレキサートの作用が増強されることがある。 |
本剤は血漿蛋白と結合しているメトトレキサートを競合的に置換遊離し、メトトレキサートの作用を増強させることが考えられる。 |
| ポルフィマーナトリウム |
光線過敏症を起こすおそれがある。 直射日光、集中光等を避けること。 |
皮膚の光感受性を高める薬剤との併用により、本剤による光線過敏症が増強されることが考えられる。 |
| ジゴキシン |
本剤がジゴキシンの作用を増強し、中毒症状が発現することがある。 併用時はジゴキシンの中毒症状に注意すること。 |
本剤による腸内細菌の減少のため、腸内細菌によるジゴキシンの代謝が不活性化され、ジゴキシンの血中濃度が上昇すると考えられる。 |
黄体・卵胞ホルモン配合剤 • 経口避妊剤 |
黄体・卵胞ホルモン配合剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。 |
本剤による腸内細菌の減少のため、黄体・卵胞ホルモン配合剤の腸肝循環による再吸収が抑制されると考えられる。 |
外用剤を除くビタミンA製剤、レチノイド製剤 • ビタミンA • レチノールパルミチン酸エステル エトレチナート トレチノイン |
頭蓋内圧上昇があらわれることがある。 |
本剤及びこれらの薬剤はそれぞれ頭蓋内圧上昇を起こすことがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 |
頻度 |
| ALTの上昇等肝機能検査値異常 |
頻度不明 |
| AST |
頻度不明 |
| BUN上昇 |
頻度不明 |
| うっ血乳頭 |
頻度不明 |
| しびれ感 |
頻度不明 |
| ビタミンB群欠乏症状(舌炎 |
頻度不明 |
| ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症 |
頻度不明 |
| めまい感 |
1%未満 |
| 下痢 |
1%未満 |
| 便秘 |
頻度不明 |
| 倦怠感 |
頻度不明 |
| 光線過敏症 |
頻度不明 |
| 出血傾向等) |
頻度不明 |
| 口内炎 |
頻度不明 |
| 口内炎 |
頻度不明 |
| 味覚異常 |
頻度不明 |
| 嘔吐 |
1%未満 |
| 大泉門膨隆等) |
頻度不明 |
| 好酸球増多 |
頻度不明 |
| 急性熱性好中球性皮膚症 |
頻度不明 |
| 悪心 |
頻度不明 |
| 歯牙着色 |
頻度不明 |
| 浮腫(四肢 |
頻度不明 |
| 発熱 |
1%未満 |
| 発疹 |
1%未満 |
| 発赤 |
1%未満 |
| 神経炎等) |
頻度不明 |
| 耳鳴 |
頻度不明 |
| 聴覚障害 |
頻度不明 |
| 肛門周囲炎 |
頻度不明 |
| 胃腸障害 |
頻度不明 |
| 腹痛 |
1%未満 |
| 舌変色 |
頻度不明 |
| 舌炎 |
1%未満 |
| 色素沈着(皮膚・爪・粘膜)a) |
頻度不明 |
| 菌交代症に基づく新しい感染症 |
頻度不明 |
| 蕁麻疹 |
頻度不明 |
| 血管痛 |
頻度不明 |
| 複視 |
頻度不明 |
| 関節痛 |
頻度不明 |
| 静脈炎 |
頻度不明 |
| 頭痛 |
頻度不明 |
| 頭痛 |
頻度不明 |
| 頭蓋内圧上昇に伴う症状(嘔吐 |
頻度不明 |
| 顔面) |
頻度不明 |
| 食欲不振 |
頻度不明 |
| 食欲不振 |
1%未満 |
| 黄疸 |
頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
細菌の蛋白合成系において、aminoacyl t-RNAがm-RNA・リボゾーム複合物と結合するのを妨げ、蛋白合成を阻止させることにより抗菌作用を発揮する。また、ミノサイクリン塩酸塩は動物のリボゾームには作用せず、細菌のリボゾームの30Sサブユニットに特異的に作用することから、選択毒性を有すると報告されている11),12)。
18.2 抗菌作用
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18.2.1黄色ブドウ球菌、溶血性レンサ球菌、肺炎球菌などのグラム陽性菌及び大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属などのグラム陰性菌に対して広範な抗菌作用を示す13),14),15)(in vitro)。
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18.2.2多剤耐性ブドウ球菌に強い抗菌力を示す16)(in vitro)。
また、テトラサイクリン耐性ブドウ球菌による実験的感染症に対して、優れた治療効果が認められている17)(マウス)。
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18.2.3クラミジア属(クラミジア・トラコマチス、クラミジア・シッタシ)に強い抗菌力を示す18),19),20)(in vitro)。
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18.2.4リケッチア属(オリエンチア・ツツガムシ)に強い抗菌力を示す21)(in vitro)。
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18.2.5ブドウ糖非発酵性グラム陰性桿菌であるアシネトバクター属、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、シュードモナス・フルオレッセンス、フラボバクテリウム属に対して優れた抗菌力を示す22),23),24),25),26),27)(in vitro)。
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18.2.6炭疽菌に強い抗菌力を示す28)(in vitro)。
薬物動態
16.1 血中濃度
ミノサイクリン塩酸塩100mg及び200mgを500mLの補液に溶解し、健常成人に2時間かけて単回点滴静注したときの平均血中濃度は、点滴終了直後にそれぞれ最高血中濃度1.6及び4.4μg/mLを示し、200mg投与時の血中濃度半減期は6時間である3),4)。
16.5 排泄
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16.5.1ミノサイクリン塩酸塩200mgを500mLの補液に溶解し、健常成人に2時間かけて単回点滴静注したときの尿中への排泄率は、6時間で約2%、12時間で約4%である4),5),6)。
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16.5.2動物実験(イヌ)で、4mg/kgを単回静脈内投与したときの、尿中及び糞便中への排泄比率は、168時間までの累積量で尿中13.5%、糞便中86.5%である4),7)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1胆道疾患患者における胆汁への移行
ミノサイクリン塩酸塩100mg(ミノサイクリン塩酸塩点滴静注用100mgを1バイアル)を100mLの補液に溶解し、胆道疾患を有する成人患者5例に1時間かけて単回点滴静注したとき、点滴開始2ないし4時間後に、平均血中濃度及び平均胆汁中濃度は最高に達する。その値は、それぞれ1.59μg/mL及び6.7μg/mLであり、胆汁中濃度は血中濃度の4.2倍である8)。
- 16.6.2腎障害患者における排泄
ミノサイクリン塩酸塩100mg(ミノサイクリン塩酸塩点滴静注用100mgを1バイアル)を中等度の腎障害患者3例(クレアチニンクリアランス42~64.6mL/分)に2時間点滴静注を24時間ごとに3日間連続投与(総投与量300mg)したとき、血中に蓄積する傾向は認められていない。
また、外国人のデータであるが、腎障害患者(クレアチニンクリアランス5mL/分以下)にミノサイクリン塩酸塩200mgを単回静脈内投与したとき、腎機能の低下に伴う尿中排泄率の低下が認められるが、血中濃度半減期は健常人の約1.2倍である。また、腎障害患者の血中濃度曲線下面積は、健常人のそれと比較して有意差を認めていない9),10)。