Clinical snapshot

ミチーガ皮下注用30mgバイアル

ネモリズマブ(遺伝子組換え)注射剤

添付文書改訂 2025年06月01日

【警告】

本剤についての十分な知識と適応疾患の治療の知識・経験をもつ医師が使用すること。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 既存治療で効果不十分な下記疾患

  • アトピー性皮膚炎に伴うそう痒注4)

  • 結節性痒疹

注4)最適使用推進ガイドライン対象

用法・用量

  • 〈アトピー性皮膚炎に伴うそう痒〉

通常、6歳以上13歳未満の小児にはネモリズマブ(遺伝子組換え)として1回30mgを4週間の間隔で皮下投与する。

  • 〈結節性痒疹〉

通常、成人及び13歳以上の小児にはネモリズマブ(遺伝子組換え)として初回に60mgを皮下投与し、以降1回30mgを4週間の間隔で皮下投与する。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1本剤投与中の患者に生ワクチンを接種する場合は、患者の状態を慎重に確認し、十分な注意を払うこと。
  • 〈アトピー性皮膚炎に伴うそう痒〉
  1. 8.2以下の点について患者に説明し、理解したことを確認したうえで投与すること。
  • 本剤はそう痒を治療する薬剤であることから、アトピー性皮膚炎に対する治療を継続すること。

  • そう痒が改善した場合もアトピー性皮膚炎に対する治療を怠らないこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1長期ステロイド内服療法を受けている患者

本剤投与開始後に経口ステロイド剤を急に中止しないこと。経口ステロイド剤の減量が必要な場合には、医師の管理の下徐々に行うこと。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(カニクイザル)において本剤の胎盤通過性を示唆する報告がある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(カニクイザル)において本剤の乳汁移行がわずかに認められている。

9.7 小児等

  • 〈アトピー性皮膚炎に伴うそう痒〉

6歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 〈結節性痒疹〉

13歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
アトピー性皮膚炎 頻度不明
アレルギー性結膜炎 頻度不明
ざ瘡 頻度不明
そう痒感 頻度不明
ヘルペス感染 頻度不明
上気道炎 頻度不明
下痢 頻度不明
丘疹 頻度不明
中毒疹 頻度不明
倦怠感 頻度不明
咳嗽 頻度不明
回転性めまい 頻度不明
好酸球増加 頻度不明
尋常性疣贅 頻度不明
末梢性浮腫 頻度不明
注射部位反応(紅斑 頻度不明
湿疹 5%以上
発熱 頻度不明
皮膚感染症(膿痂疹 頻度不明
皮膚炎 頻度不明
紅斑 5%以上
結膜炎 頻度不明
肝機能検査値異常 頻度不明
胃腸炎 頻度不明
脱毛症 頻度不明
腫脹等) 頻度不明
腹痛 頻度不明
自家感作性皮膚炎 頻度不明
落屑 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
蜂巣炎等) 頻度不明
血中CPK増加 頻度不明
血清TARC上昇 頻度不明
貨幣状湿疹 5%以上
頭痛 頻度不明
高尿酸血症 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ネモリズマブは、ヒト化抗ヒトIL-31受容体A(IL-31RA)モノクローナル抗体であり、IL-31と競合的にIL-31RAに結合することにより、IL-31の受容体への結合及びそれに続く細胞内へのシグナル伝達を阻害する6)。

18.2 IL-31結合阻害作用

ネモリズマブは、可溶型IL-31RAに高い親和性で結合し、IL-31RAを発現させた組換え細胞へのIL-31の結合を濃度依存的に阻害した6)(in vitro)。

18.3 そう痒抑制作用

カニクイザルIL-31で全身性のそう痒を誘発させたカニクイザルモデルにおいて、ネモリズマブはそう痒抑制効果を示した6)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

  2. (1)健康成人

健康成人男性を対象にネモリズマブを0.003~3mg/kg(各群6例)単回皮下投与したとき注5)の血清中ネモリズマブ濃度推移は次のとおりであった。なお、0.003及び0.01mg/kg群はすべて定量下限値未満(<0.1μg/mL)であった1)。

図 単回投与時の血清中濃度推移

また、0.03~3mg/kgを単回皮下投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった1)。

投与量
(mg/kg)
Cmax
(μg/mL)
AUCinf
(μg・day/mL)
tmax
(day)
CL/F
(mL/day)
Vz/F
(mL)
t1/2
(day)
0.03 0.315
(0.0352)
7.01
(1.20)
6.50
(4.00 - 11.0)
274
(35.1)
4960
(1150)
12.7
(3.38)
0.1 0.782
(0.143)
19.7
(5.16)
7.00
(6.00 - 10.0)
331
(122)
6510
(1620)
14.5
(4.22)
0.3 2.33
(0.486)
75.7
(12.0)
10.0
(4.00 - 10.0)
264
(37.3)
5690
(697)
15.1
(1.71)
1 8.82
(1.23)
226
(24.5)
4.00
(4.00 - 7.00)
269
(47.7)
5840
(842)
15.2
(1.81)
3 23.9
(3.40)
634
(199)
5.00
(4.00 - 6.00)
319
(75.9)
7250
(1200)
16.4
(3.92)

平均(標準偏差)、tmaxは中央値(範囲)、n=5-6

  1. (2)小児アトピー性皮膚炎患者

小児アトピー性皮膚炎患者(6歳以上13歳未満)を対象にネモリズマブを0.5mg/kg(7例)または1mg/kg(6例)単回皮下投与したとき注5)の薬物動態パラメータは次のとおりであった2)。

投与量
(mg/kg)
Cmax
(μg/mL)
AUCinf
(μg・day/mL)
tmax
(day)
CL/F
(mL/day/kg)
Vd/F
(mL/kg)
t1/2
(day)
0.5 3.65
(1.17)
86.92
(28.34)
4.5
(2 - 6)
6.27
(1.91)
116.02
(35.92)
13.17
(3.20)
1 7.40
(1.49)
168.97
(45.33)
3.5
(2 - 6)
6.30
(1.84)
119.00
(23.80)
13.93
(5.25)

平均(標準偏差)、tmaxは中央値(範囲)、n=6

  1. 16.1.2反復投与

  2. (1)アトピー性皮膚炎患者

6歳以上13歳未満のアトピー性皮膚炎患者38例にネモリズマブ30mgを4週間隔で反復皮下投与した。

ネモリズマブの血清中トラフ濃度の平均は、16週後及び68週後で、4.85μg/mL及び4.75μg/mLであり、投与16週後には定常状態に到達した2)。

  1. (2)結節性痒疹患者

13歳以上の結節性痒疹患者77例にネモリズマブを初回60mg、以降30mgを4週間隔で反復皮下投与した。

血清中ネモリズマブ濃度の平均は、投与7日後に最高値に達し、その後は4週後まで緩やかに低下した。血清中トラフ濃度の平均は、16週後及び68週後で、2.86μg/mL及び2.93μg/mLであり、投与16週後には定常状態に到達した2)。

16.3 分布

  1. 16.3.1分布容積

母集団薬物動態解析の結果、見かけの分布容積の母集団平均は8.44Lであった。

  1. 16.3.2組織移行性

雄性カニクイザルに[125I]ネモリズマブを1mg/kgの用量で単回皮下投与し、全身オートラジオルミノグラフィーにより評価した。放射能濃度は甲状腺を除くと血液で最も高く、血液以外では血液が豊富な組織(肺、肝臓、腎臓など)で比較的高かった3)。

注5)本剤の承認された用法・用量を確認すること。