非代償性肝硬変に伴う高アンモニア血症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
- 2.1ガラクトース血症の患者[分子中にガラクトース骨格を含むため、腸内細菌により分解されてガラクトースが生成されるおそれがある。]
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはラクチトール水和物として1日量18~36gを3回に分けて用時、水に溶解後経口投与する。 なお、本剤の投与により下痢が惹起されることがあるので、初回投与量は1日量18gとして漸増し、便通状態として1日2~3回程度の軟便がみられる量を投与する。ただし、1日量36gを超えないこととする。
使用上の注意
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量(例えば1回6g)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)[消化器系副作用が増強される可能性がある。]
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| LDH上昇 | 1%未満 |
| そう痒感 | 1%未満 |
| ヘモグロビン減少 | 1%未満 |
| 下痢 | 1〜5%未満 |
| 倦怠感 | 1%未満 |
| 好酸球増多 | 1%未満 |
| 悪心・嘔吐 | 1%未満 |
| 排便回数増加 | 1%未満 |
| 放屁 | 1%未満 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 腹部膨満 | 1%未満 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
消化管粘膜には本剤を分解する酵素が存在しないため、本剤は経口投与後、分解・吸収されることなく大腸に到達し、大腸内の細菌により利用・分解され、有用菌であるBifidobacteriumを増加させる。その結果、生成した短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸)による腸管内pH低下作用、並びに腸管輸送能の亢進等によって、腸管内アンモニアの生成・吸収を抑制する9),10),11) 。
18.2 高アンモニア血症改善作用
高アンモニア血症モデル動物において、以下のことが報告されている。
- 18.2.1アンモニア濃度に対する作用
PCS(門脈・大静脈吻合)ラット、PCS-CCl4肝障害ラット、PCS(Eck瘻)犬において、血中又は髄液中アンモニア濃度を低下させる。また、PCS-CCl4肝障害ラット、PCS-DMNA(ジメチルニトロソアミン)肝障害ラットにおいて、盲腸内酢酸アンモニウム投与により惹起される血中及び脳内アンモニア濃度上昇を抑制する9),12),13)。
- 18.2.2肝性脳症に対する作用
PCS-CCl4肝障害ラット、PCS-DMNA肝障害ラットにおいて、盲腸内酢酸アンモニウム投与により惹起される急性肝性脳症に対し、昏睡の発症又は脳波の異常化を抑制する。また、PCS犬において、慢性肝性脳症による行動異常、脳波及び視覚誘発電位異常を改善する12),14),15)。
18.3 エネルギー量
本剤は1gあたり約2kcalのエネルギーを有するので、1日量18~36gのエネルギー量は36~72kcalに相当する。
薬物動態
16.2 吸収
本剤は吸収されて薬効を発揮するものではない。本剤を健康人男子に5~40g単回経口投与注1)した場合、本剤の吸収はわずかであった1)。
16.5 排泄
本剤を健康人男子に5~40g単回経口投与注1)した場合、投与後24時間までに尿中に未変化体が投与量の0.2~0.5%排泄された。また反復投与期間中も、24時間毎の尿中排泄率は単回投与の結果と同様であった1)。
注1)本剤の用量は1日量18~36gである。