Clinical snapshot

ポララミン錠2mg

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩製剤

添付文書改訂 2023年08月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分又は類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]

  3. 2.3前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[抗コリン作用により排尿困難、尿閉等があらわれ、症状が増悪することがある。]

  4. 2.4低出生体重児・新生児

効能・効果

  • じん麻疹

  • 血管運動性浮腫

  • 枯草熱

  • 皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、薬疹)

  • アレルギー性鼻炎

  • 血管運動性鼻炎

  • 感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽

用法・用量

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩として、通常成人1回2mgを1日1〜4回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。

  2. 8.2再生不良性貧血、無顆粒球症があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1開放隅角緑内障の患者

抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。

  1. 9.1.2眼内圧亢進のある患者

抗コリン作用により眼内圧が上昇し、症状が増悪するおそれがある。

  1. 9.1.3甲状腺機能亢進症のある患者

抗コリン作用により症状が増悪するおそれがある。

  1. 9.1.4狭窄性消化性潰瘍、幽門十二指腸通過障害のある患者

抗コリン作用により平滑筋の運動抑制、緊張低下が起こり、症状が増悪するおそれがある。

  1. 9.1.5循環器系疾患のある患者

抗コリン作用による心血管系への作用により、症状が増悪するおそれがある。

  1. 9.1.6高血圧症のある患者

抗コリン作用により血管拡張が抑制され、血圧が上昇するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

  1. 9.7.1低出生体重児及び新生児

投与しないこと。中枢神経系興奮等の抗コリン作用に対する感受性が高く、痙攣等の重篤な反応があらわれるおそれがある。

  1. 9.7.2乳児、幼児及び小児

乳児、幼児及び小児を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• 中枢神経抑制剤• バルビツール酸誘導体、プリミドン
• アルコール
• MAO阻害剤
• 抗コリン作用を有する薬剤• チキジウム臭化物、アトロピン硫酸塩水和物、ブチルスコポラミン臭化物
相互に作用を増強することがあるので、併用する場合には、減量するなど慎重に投与すること。 中枢神経抑制剤、アルコール:
本剤の中枢抑制作用により、作用が増強される。
MAO阻害剤:
本剤の解毒機構に干渉し、作用を遷延化し増強することがある。
• ドロキシドパ、ノルアドレナリン 併用により血圧の異常上昇を来すおそれがある。 本剤はヒスタミンによる毛細血管拡張を抑制する。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ヒステリー 5%以上
めまい 5%以上
下痢等 5%以上
不眠 5%以上
低血圧 5%以上
便秘 5%以上
光線過敏症等 5%以上
前庭障害 5%以上
協調異常 5%以上
口渇 5%以上
喘鳴 5%以上
多幸症 5%以上
尿閉等 5%以上
心悸亢進 5%以上
悪寒 5%以上
悪心・嘔吐 5%以上
情緒不安 5%以上
感覚異常 5%以上
振戦 5%以上
排尿困難 5%以上
月経異常 5%以上
期外収縮 5%以上
気管分泌液の粘性化 5%以上
溶血性貧血 5%以上
焦燥感 5%以上
疲労感 5%以上
発汗異常 5%以上
発疹 5%以上
眠気 5%以上
神経炎 5%以上
神経過敏 5%以上
耳鳴 5%以上
肝機能障害(ASTの上昇・ALTの上昇・Al-Pの上昇等) 5%以上
胸やけ 5%以上
胸痛 5%以上
腹痛 5%以上
血小板減少 1%未満
複視 5%以上
鎮静 5%以上
霧視等 5%以上
頭痛 5%以上
頻尿 5%以上
頻脈 5%以上
食欲不振 5%以上
鼻及び気道の乾燥 5%以上
鼻閉等 5%以上

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩はヒスタミンH1受容体遮断薬である。H1受容体を介するヒスタミンによるアレルギー性反応(毛細血管の拡張と透過性亢進、気管支平滑筋の収縮、知覚神経終末刺激によるそう痒、など)を抑制する。d体である4),5) 。

18.2 抗ヒスタミン作用

  1. 18.2.1in vitroにおける抗ヒスタミン作用

モルモット摘出回腸のヒスタミン収縮に対する本剤(d体)及びl体のED50値はそれぞれ0.8μg/L及び190.0μg/Lであり、d体の抗ヒスタミン作用はl体よりも強かった6) 。

  1. 18.2.2in vivoにおける抗ヒスタミン作用

本剤は、モルモットのヒスタミン誘発致死に対して防御作用を示し、そのED50値は0.056mg/kg(経口)であった6) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人に、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩4mgを経口投与したときの血漿中濃度推移及び薬物速度論的パラメータは以下に示したとおりであった3) 。(注:本剤の承認された1回用量は2mgである。)

例数 Cmax
(ng/mL)
T1/2
(hr)
AUC
(ng・hr/mL)
4 9.0±1.7 7.9±2.5 73.0±15.9

(mean±S.E.)

図16-1 血漿中濃度推移