Clinical snapshot

ボアラ軟膏0.12%

デキサメタゾン吉草酸エステル 製剤

添付文書改訂 2023年08月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1細菌、真菌、ウイルス皮膚感染症[感染症を悪化させるおそれがある]

  2. 2.2本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

  3. 2.3鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延及び感染のおそれがある]

  4. 2.4潰瘍、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生を抑制し、治癒を遅延させるおそれがある]

効能・効果

湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬を含む)、乾癬、痒疹群(蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む)、掌蹠膿疱症、虫刺症、慢性円板状エリテマトーデス、扁平苔癬

用法・用量

通常1日1~数回適量を患部に塗布する。 なお、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身的投与した場合と同様な症状があらわれることがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。

9.7 小児等

長期・大量使用又は密封法(ODT)により発育障害を来すおそれがある。また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。

9.8 高齢者

大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)の使用に際しては特に注意すること。一般に副作用があらわれやすい。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ステロイドざ瘡注2) 1〜5%未満
ステロイド皮膚(皮膚萎縮 1%未満
そう痒感 1%未満
下垂体・副腎皮質系機能の抑制注3) 頻度不明
丘疹 1%未満
口囲等に潮紅 1%未満
多毛 頻度不明
毛嚢炎等)注1) 1〜5%未満
毛細血管拡張 1%未満
毛細血管拡張を生じる) 1%未満
発赤 1%未満
白癬等)注1) 1%未満
皮膚の刺激感 1%未満
真菌性感染症(カンジダ症 1%未満
紫斑) 1%未満
細菌性感染症(伝染性膿痂疹 1〜5%未満
膿疱 1%未満
色素脱失注2) 頻度不明
酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(ほほ 1%未満
魚鱗癬様皮膚変化以上注2) 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

デキサメタゾン吉草酸エステルは、標的細胞のグルココルチコイド受容体と結合し、炎症・免疫反応に関わる標的遺伝子の転写の活性化やNF-κB等の転写調節因子の活性化を直接阻害することで、炎症性サイトカインの産生抑制やT細胞等の増殖抑制などの作用が総合的に作用して抗炎症効果を発揮するものと考えられている8)。また、合成副腎皮質ステロイドの血管収縮作用は抗炎症作用と相関することから、その作用機序も同じと考えられている9),10)。

18.2 抗炎症作用

本剤の血管透過性亢進抑制作用及び浮腫抑制作用は0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル製剤と同等あるいはそれ以上であり、肉芽増殖抑制作用、アジュバント関節炎抑制作用及び遅延型アレルギー性皮膚炎症抑制作用は0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル製剤よりも強い11),12)(ラット、マウス)。

18.3 血管収縮作用

健康成人男子を対象とした皮膚血管収縮試験において、本剤の血管収縮作用は、0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル製剤よりも強かった13)。

薬物動態

16.2 吸収

ラットの正常皮膚に3H-デキサメタゾン吉草酸エステル軟膏を塗布した結果、皮膚中へ速やかに移行し、比較的長く皮膚中に存在した1),2)。

16.3 分布

ラットの正常皮膚に3H-デキサメタゾン吉草酸エステル軟膏を塗布した結果、主に小腸内容物、肝臓等に分布した1)。

16.4 代謝

ラットに3H-デキサメタゾン吉草酸エステルを皮下投与した結果、尿糞中の主代謝物として、6β-ヒドロキシデキサメタゾン21-グルタレート、20-ジヒドロデキサメタゾン等が確認された3)。

16.5 排泄

ラットの正常皮膚に3H-デキサメタゾン吉草酸エステル軟膏を塗布した結果、主として糞中に排泄された2)。