Clinical snapshot

ベンダムスチン塩酸塩点滴静注液100mg/4mL「トーワ」

ベンダムスチン塩酸塩水和物注射液

添付文書改訂 2025年09月01日

【警告】

  1. 1.1本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

  2. 1.2骨髄抑制により感染症等の重篤な副作用があらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2妊婦又は妊娠している可能性のある女性

効能・効果

  • 低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫

  • 再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫

  • 腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置

用法・用量

  • 〈低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫〉

○抗CD20抗体併用の場合 通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として90mg/m2(体表面積)を1日1回10分又は1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、26日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。 ○単独投与の場合(再発又は難治性の場合に限る) 通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/m2(体表面積)を1日1回10分又は1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • 〈マントル細胞リンパ腫〉

○未治療の場合 リツキシマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として90mg/m2(体表面積)を1日1回10分又は1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、26日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。 ○再発又は難治性の場合 通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/m2(体表面積)を1日1回10分又は1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • 〈再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫〉

○リツキシマブ(遺伝子組換え)併用の場合 通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/m2(体表面積)を1日1回10分又は1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、最大6サイクル投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

○リツキシマブ(遺伝子組換え)及びポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)併用の場合 通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として90mg/m2(体表面積)を1日1回10分又は1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、最大6サイクル投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • 〈腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置〉

再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する。

使用上の注意

  1. 8.1骨髄機能が抑制され、感染症等の重篤な副作用が増悪又はあらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。

  2. 8.2リンパ球減少が高頻度にあらわれ、重症の免疫不全が増悪又は発現することがあるので、頻回に臨床検査(血液検査等)を行うなど、免疫不全の兆候について綿密な検査を行うこと。カンジダ等の真菌、サイトメガロウイルス等のウイルス、ニューモシスティス等による重症日和見感染に注意すること。 また、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。

  3. 8.3本剤による治療後、二次発がんが発生したとの報告があるので、本剤の投与終了後も経過を観察するなど十分に注意すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1骨髄抑制のある患者

骨髄抑制が増強されるおそれがある。

  1. 9.1.2感染症を合併している患者

骨髄抑制により感染症が増悪するおそれがある。

  1. 9.1.3心疾患(心筋梗塞、重度の不整脈等)を合併する又は既往歴のある患者

心疾患を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.4肝炎ウイルスの感染又は既往を有する患者

本剤の治療期間中及び治療終了後は、継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。本剤の投与により、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

副作用が強くあらわれるおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

副作用が強くあらわれるおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1妊娠する可能性のある女性患者には、投与期間中及び投与終了後3カ月間は適切な避妊法を用いるよう指導すること。

  2. 9.4.2パートナーが妊娠する可能性のある男性患者には、投与期間中は適切な避妊法を用いるよう指導すること。また、投与終了後6カ月間は避妊することが望ましい。

  3. 9.4.3生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠動物(マウス及びラット)において、胚・胎児毒性及び催奇形性が認められたとの報告がある。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。本剤の乳汁移行については不明であるが、本剤は乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である可能性があるため、乳汁移行の可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした国内臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
他の抗悪性腫瘍剤 骨髄抑制等の副作用が増強することがある。 骨髄抑制作用を増強する可能性がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALP上昇 頻度不明
ALP低下 頻度不明
ALT上昇 頻度不明
AST上昇等の肝機能異常 頻度不明
BUN上昇 頻度不明
BUN低下 頻度不明
C-反応性蛋白増加 頻度不明
CD4/CD8比上昇 頻度不明
CD4/CD8比低下 頻度不明
IgG)低下 頻度不明
IgM 頻度不明
LDH上昇 頻度不明
β2ミクログロブリン増加 頻度不明
γ-GTP上昇 頻度不明
アレルギー性皮膚炎 頻度不明
アレルギー性鼻炎 頻度不明
イムノグロブリン(IgA 頻度不明
イレウス 頻度不明
おくび 頻度不明
クレアチニン上昇 頻度不明
サルコイドーシス 頻度不明
ざ瘡様皮膚炎 頻度不明
しゃっくり 頻度不明
そう痒性皮疹 頻度不明
そう痒症 頻度不明
パジェット・シュレッター症候群 頻度不明
びらん性十二指腸炎 頻度不明
ヘマトクリット減少 頻度不明
ヘモグロビン増加 頻度不明
ほてり 頻度不明
ラクナ梗塞 頻度不明
リンパ球増加 頻度不明
上室性期外収縮 頻度不明
上気道の炎症 頻度不明
下痢 頻度不明
下腹部痛 頻度不明
不妊症 頻度不明
不整脈(房室ブロック 頻度不明
不眠症 頻度不明
不規則月経 頻度不明
乾癬 頻度不明
乾皮症 頻度不明
低アルブミン血症 頻度不明
低カリウム血症 頻度不明
低カルシウム血症 頻度不明
低ナトリウム血症 頻度不明
低マグネシウム血症 頻度不明
低リン酸血症 頻度不明
低体温 頻度不明
低比重リポ蛋白増加 頻度不明
低血圧 頻度不明
体位性めまい 頻度不明
体重増加 頻度不明
体重減少 頻度不明
便秘 頻度不明
倦怠感 頻度不明
側腹部痛 頻度不明
全身健康状態悪化 頻度不明
出血 頻度不明
剥脱性皮膚炎 頻度不明
動悸 頻度不明
単球減少 頻度不明
原発性異型肺炎 頻度不明
口内乾燥 頻度不明
口内炎 頻度不明
口渇 頻度不明
口腔内潰瘍形成 頻度不明
口腔咽頭不快感 頻度不明
口腔咽頭痛 頻度不明
口腔障害 頻度不明
口角口唇炎 頻度不明
味覚異常 頻度不明
呼吸不全 頻度不明
咳嗽 頻度不明
嗅覚錯誤 頻度不明
嘔吐 頻度不明
四肢痛 頻度不明
回転性めまい 頻度不明
外耳の炎症 頻度不明
多形紅斑 頻度不明
多汗症 頻度不明
多臓器不全 頻度不明
失声症 頻度不明
好中球増加 頻度不明
好酸球増加 頻度不明
寝汗 頻度不明
尿中ウロビリン陽性 頻度不明
左室機能不全 頻度不明
強膜出血 頻度不明
循環虚脱 頻度不明
心不全 頻度不明
心嚢液貯留 頻度不明
心室性期外収縮等) 頻度不明
心筋梗塞 頻度不明
心肺不全 頻度不明
心血管障害 頻度不明
心障害 頻度不明
心電図QT延長 頻度不明
心電図ST-T部分異常 頻度不明
心電図T波振幅減少 頻度不明
悪寒 頻度不明
悪心 頻度不明
感覚鈍麻 頻度不明
感覚障害 頻度不明
手掌・足底発赤知覚不全症候群 頻度不明
抗コリン作動性症候群 頻度不明
播種性血管内凝固 頻度不明
斑状丘疹状皮疹 頻度不明
末梢性ニューロパチー 頻度不明
気分変化 頻度不明
汎血球減少 頻度不明
注入に伴う反応 頻度不明
注射部位反応(発赤 頻度不明
注射部位血管外漏出 頻度不明
洞性頻脈 頻度不明
流涙増加 頻度不明
浮動性めまい 頻度不明
浮腫 頻度不明
消化不良 頻度不明
消化管運動過剰 頻度不明
湿性咳嗽 頻度不明
湿疹 頻度不明
溶血性貧血 頻度不明
潮紅 頻度不明
潰瘍性食道炎 頻度不明
点状出血 頻度不明
無力症 頻度不明
無感情 頻度不明
無月経 頻度不明
無顆粒球症 頻度不明
熱感 頻度不明
疲労 頻度不明
疼痛 頻度不明
疼痛 頻度不明
痔核 頻度不明
発熱 頻度不明
発熱性好中球減少症 頻度不明
発疹(23.0%) 頻度不明
白血球増加 頻度不明
皮膚びらん 頻度不明
皮膚乳頭腫 頻度不明
皮膚剥脱 頻度不明
皮膚炎 頻度不明
皮膚疼痛 頻度不明
眠気 頻度不明
眼そう痒症 頻度不明
眼充血 頻度不明
眼瞼紅斑 頻度不明
睡眠障害 頻度不明
知覚過敏 頻度不明
硬結等) 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
筋骨格硬直 頻度不明
節足動物刺傷アレルギー 頻度不明
粘膜の炎症 頻度不明
紅斑 頻度不明
網状赤血球減少 頻度不明
総蛋白低下 頻度不明
耳管閉塞 頻度不明
耳鳴 頻度不明
肛門出血 頻度不明
肝毒性 頻度不明
肺塞栓症 頻度不明
肺機能異常 頻度不明
肺浸潤 頻度不明
肺線維症 頻度不明
肺障害 頻度不明
胃不快感 頻度不明
胃炎 頻度不明
胃腸出血 頻度不明
胃障害 頻度不明
胃食道逆流性疾患 頻度不明
胆嚢ポリープ 頻度不明
胆汁うっ滞 頻度不明
胆石症 頻度不明
背部痛 頻度不明
胸水 頻度不明
胸痛 頻度不明
胸部不快感 頻度不明
脱毛症 頻度不明
脱水 頻度不明
脳炎 頻度不明
腎不全 頻度不明
腎機能障害 頻度不明
腎結石症 頻度不明
腫瘍疼痛 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部膨満 頻度不明
膀胱刺激症状 頻度不明
舌炎 頻度不明
舌障害 頻度不明
色素沈着障害 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
蛋白尿 頻度不明
血中ビリルビン低下 頻度不明
血尿 頻度不明
血管障害(血管痛) 頻度不明
角膜炎 頻度不明
認知症 頻度不明
貧血 頻度不明
運動失調 頻度不明
過敏性肺臓炎 頻度不明
過敏性血管炎 頻度不明
過敏症 頻度不明
錯感覚 頻度不明
閃輝暗点 頻度不明
関節痛 頻度不明
静脈炎 頻度不明
静脈血栓症 頻度不明
頚部痛 頻度不明
頭痛 頻度不明
頭部不快感 頻度不明
頻尿 頻度不明
食欲不振 頻度不明
食道痛 頻度不明
骨痛 頻度不明
高アミラーゼ血症 頻度不明
高カリウム血症 頻度不明
高カルシウム血症 頻度不明
高クロール血症 頻度不明
高トリグリセリド血症 頻度不明
高ビリルビン血症 頻度不明
高尿酸血症 頻度不明
高血圧 頻度不明
高血圧クリーゼ 頻度不明
高血糖 頻度不明
鼻出血 頻度不明
鼻漏 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ベンダムスチン塩酸塩は、アルキル化作用によりDNAを損傷し、p53依存性及び非依存性のアポトーシス誘導、並びに有糸分裂期のチェックポイント阻害による分裂期崩壊誘導といった複数の機序を介して、殺細胞作用を示す。19),20),21),22),23)

18.2 抗腫瘍作用

ベンダムスチン塩酸塩は、in vitro試験において、ヒト低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫由来細胞株(DOHH-2)、マントル細胞リンパ腫由来細胞株(Z-138、REC-1)及びびまん性大細胞型B細胞リンパ腫由来細胞株(Toledo)に対して、細胞増殖抑制作用を示した。また、ベンダムスチン塩酸塩は、免疫不全マウスの皮下に、DOHH-2あるいはToledo細胞株を異種移植したin vivo試験において、腫瘍増殖抑制作用を示した。24),25)

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与(1時間投与)

日本人患者に、ベンダムスチン塩酸塩90又は120mg/m2/日を1時間かけて点滴静注したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。1)

Dose
(mg/m2)

t1/2
(hr)
Tmax
(hr)
Cmax
(ng/mL)
AUC0-t
(ng・hr/mL)
Vz
(mL)
CL
(mL/hr)
90 3 0.53
±0.09
0.8
±0.3
7250
±3303
8327
±3626
15075
±4491
20246
±8185
120 6 0.47
±0.05
0.9
±0.2
8616
±4488
10212
±5759
17532
±10578
25963
±15531

(平均値±標準偏差)

低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫患者にベンダムスチン塩酸塩90又は120mg/m2/日を1時間点滴静注したときの薬物動態パラメータ

  1. 16.1.2単回投与(リツキシマブ併用時、10分投与)

日本人患者に、リツキシマブ併用時にベンダムスチン塩酸塩90又は120mg/m2/日を10分かけて点滴静注したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。2)

Dose
(mg/m2)

t1/2
(hr)
Cmax
(ng/mL)
AUCinf
(ng・hr/mL)
Vz
(mL/kg)
CL
(mL/hr/kg)
90 6 0.43±0.11 9809±3413 4708±1732 353±161 565±185
120 6 0.50±0.07 16256±4434 8244±2796 327±92 464±156

(平均値±標準偏差)

低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫患者、並びに再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者にベンダムスチン塩酸塩90又は120mg/m2/日を10分かけて点滴静注したときの薬物動態パラメータ

  1. 16.1.310分投与と1時間投与の比較

外国人がん患者に、クロスオーバー法でベンダムスチン塩酸塩120mg/m2/日を10分かけて点滴静注したときと、120mg/m2/日を1時間かけて点滴静注したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。ベンダムスチン塩酸塩の1時間投与時に対する10分投与時のAUC0-t及びAUCinfは、事前に規定された同等性の判断基準(幾何平均値の比の90%信頼区間が0.80~1.25)の範囲内であった。3))

投与時間
t1/2
(hr)
Cmax
(ng/mL)
AUCinf
(ng・hr/mL)
Vz
(mL/kg)
CL
(mL/hr/kg)
10分 38 0.65±0.24 19158±6414 10370±5106 341±177 383±210
1時間 38 0.60±0.18 8868±4202 10528±5875 323±192 407±304

(平均値±標準偏差)

16.3 分布

ベンダムスチン塩酸塩のヒト血漿蛋白への結合率はin vitro試験で約94~96%であり、α1酸性糖蛋白(<6%)よりもアルブミン(80~92%)への結合率が高かった。4)

16.4 代謝

  1. 16.4.1ヒト肝ミクロソームによるin vitro試験において、ベンダムスチン塩酸塩はCYP1A2によってgamma-hydroxybendamustine[M3]及びN-des-methylbendamustine [M4]に代謝され、また、非酵素的加水分解を受けることが確認された。5)

  2. 16.4.2日本人患者にベンダムスチン塩酸塩120mg/m2/日を1時間かけて点滴静注したとき、M3及びM4の平均AUCは、M3で未変化体の6.3%、M4で1.2%であった。1)

  3. 16.4.3ベンダムスチン塩酸塩は主としてグルタチオン抱合を受けた後、システイン抱合体そしてメルカプツール酸抱合体の代謝経路を経て代謝されると推定されている。6),7)

16.5 排泄

  1. 16.5.1日本人患者にベンダムスチン塩酸塩120mg/m2/日を1時間かけて点滴静注したとき、未変化体、M3及びM4の24時間尿中排泄率は、それぞれ投与量の1.6%、0.2%及び0.1%であった。1)

  2. 16.5.2ラットに[14C]ベンダムスチンを静脈内投与後168時間までの尿・糞中放射能排泄率は尿中36.5%、糞中49.0%であり、イヌにおいては尿中22.2%、糞中66.4%であった。8)

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1肝機能又は腎機能障害者における薬物動態

がん患者において、肝・腎機能正常の場合と肝機能障害(肝への浸潤・転移が30%~70%)又は腎機能障害(クレアチニンクリアランスが60mL/min以下)がある場合を比較するために、ベンダムスチン塩酸塩120mg/m2/日を30分点滴静注後の薬物動態を評価した。肝・腎機能正常、肝機能障害及び腎機能障害者における薬物動態パラメータは以下のとおりであった(外国人データ)。9),10)


Tmax
(min)
Cmax
(ng/mL)
t1/2
(min)
AUC0-t
(hr・ng/mL)
肝・腎機能正常 12 29.6±7.2 10780±7024 28.2±15.9 11654±10590
肝機能障害 12 29.6±4.0 9893±3335 26.9±7.6 8868±4260
腎機能障害注1) 12 31.3±10.0 9749±2542 26.4±6.4 8013±3404

(平均値±標準偏差)

注1)透析患者5例を含む