Clinical snapshot

ベネトリン吸入液0.5%

サルブタモール硫酸塩

添付文書改訂 2025年08月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

下記疾患の気道閉塞性障害にもとづく諸症状の緩解

  • 気管支喘息

  • 小児喘息

  • 肺気腫

  • 急・慢性気管支炎

  • 肺結核

用法・用量

通常成人1回0.3~0.5mL(サルブタモールとして1.5~2.5mg)、小児は1回0.1~0.3mL(サルブタモールとして0.5~1.5mg)を深呼吸しながら吸入器を用いて吸入する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1用法及び用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。なお、小児に投与する場合には、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。

  2. 8.2過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあり、特に発作発現時の吸入投与の場合には使用が過度になりやすいので、十分に注意すること。患者又は保護者に対し、本剤の過度の使用による危険性を理解させ、次の事項及びその他必要と考えられる注意を与えること。

  • 用法及び用量を守ること。

  • 発作が重篤で吸入投与の効果が不十分な場合には、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1甲状腺機能亢進症の患者

甲状腺ホルモンの分泌促進により症状を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.2高血圧の患者

α及びβ1作用により血圧を上昇させるおそれがある。

  1. 9.1.3心疾患を有する患者

β1作用により症状を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.4糖尿病の患者

グリコーゲン分解作用により症状を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.5低酸素血症の患者

血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている1)。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下している。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カテコールアミン
• アドレナリン
• イソプレナリン塩酸塩等
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。 アドレナリン、イソプレナリン塩酸塩等のカテコールアミン併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。
そのため不整脈を起こすことがある。
キサンチン誘導体
ステロイド剤
利尿剤
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。
血清カリウム値のモニターを行うこと。
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。
ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
めまい 頻度不明
不整脈 頻度不明
口内炎 頻度不明
口渇 頻度不明
心悸亢進 頻度不明
悪心・嘔吐 頻度不明
手指振戦 頻度不明
気管支痙攣 頻度不明
気道刺激症状 頻度不明
浮腫 頻度不明
潮紅 頻度不明
発疹 頻度不明
眠気 頻度不明
筋痙攣 頻度不明
脈拍増加 頻度不明
落ち着きのなさ 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
血圧低下 頻度不明
血圧変動 頻度不明
血管性浮腫 頻度不明
頭痛 頻度不明
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

サルブタモールは短時間作用性β2刺激剤であり、アデニル酸シクラーゼを活性化し細胞内の環状アデノシン一リン酸を増加させることで、気管支平滑筋を弛緩させる。

18.2 β2受容体選択性

モルモットにサルブタモールを吸入投与した実験においてサルブタモールは、β2受容体刺激による気管支拡張作用が強く、一方β1受容体刺激による心刺激作用は弱いことが明らかにされており、β2受容体に選択的に作用する性質を有する7)。

18.3 気管支拡張作用

無麻酔モルモットにアセチルコリン溶液を噴霧して誘発させた気管支痙攣に対し、サルブタモールの0.1mg/kg、1mg/kg吸入投与群では、イソプレナリン又はメタプロテレノールに比べ効力が強く、また持続時間も長い7)。

薬物動態

16.3 分布

ビーグル犬4匹に3H標識サルブタモール1000μgを吸入投与した時、投与量の64~70%はグラスchamberと気管導入管に残り、投与量の10~20%は肺葉内に分布し、0.4~1.5%は気管及び気管支に保持される3)。

16.4 代謝

ラットの経口投与実験では、肝臓でグルクロン酸抱合体となることが認められている3)。