再発又は難治性の多発性骨髄腫
ブーレンレップ点滴静注用70mg
ベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)
【警告】
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1.1本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
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1.2視力低下等の眼障害が高頻度に認められている。点状表層角膜症等があらわれ、角膜潰瘍等、重篤な眼障害へ進行した症例が報告されている。眼科医との連携の下で使用し、本剤の投与開始前に眼科医による診察を実施すること。また、本剤の投与開始前も含め本剤の初回から4回目までの各投与前は必ず、その後の投与期間中は必要に応じて、眼科医による視力検査及び細隙灯顕微鏡検査を含む眼科検査を実施し、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うとともに、眼科医による評価を行うこと。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
- ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与:
通常、成人にはベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)として、2.5mg/kgを30分以上かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
- ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与:
通常、成人にはベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)として、初回は2.5mg/kg、2回目は1.9mg/kgを30分以上かけて4週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
使用上の注意
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8.1眼障害があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、以下の事項に注意すること。
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8.1.1本剤の投与開始前に眼科医による診察を実施すること。本剤の初回から4回目までの各投与前は必ず、その後の投与期間中は必要に応じて、眼科医による視力検査及び細隙灯顕微鏡検査を含む眼科検査を実施し、患者の状態を十分に観察すること。2回目の投与から休薬又は減量を要する場合や、長期の休薬を要する場合があるため、「7.用法及び用量に関連する注意」の項を参考に対処すること。
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8.1.2眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導し、眼科医による評価を行うこと。
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8.1.3ドライアイ等の眼症状を軽減するため、本剤投与中は防腐剤を含まない人工涙液を1日4回以上投与するよう患者を指導すること。
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8.1.4本剤投与中はコンタクトレンズの装着を避けるよう患者を指導すること。
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8.2本剤の投与により視力低下につながる霧視等の眼障害が高頻度に認められているため、自動車の運転や機械の操作等を行う際に注意するよう患者を指導すること。
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8.3血球減少があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
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8.4感染症(日和見感染症を含む)の発現若しくは悪化があらわれることがあるので、本剤投与に先立ってニューモシスチス・イロベチイ等の感染の有無を確認すること。本剤投与前に適切な処置を行い、本剤投与中は感染症の発現又は悪化に十分注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1角膜上皮疾患(軽度の点状角膜症を除く)を合併している患者
眼障害の発現又は増悪リスクが高まるおそれがある。なお、臨床試験において、当該患者は除外された。
- 9.1.2感染症を合併している患者
血球減少により感染症が悪化するおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
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9.4.1妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
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9.4.2男性には、本剤投与中及び最終投与後6ヵ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ヒトIgGは胎盤通過性があることが知られており、本剤は胎児に移行する可能性がある。本剤は遺伝毒性及び細胞毒性を示すため、本剤を妊婦に投与した場合、胚・胎児毒性が認められる可能性がある。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。本剤のヒト乳汁への移行性に関するデータはないが、ヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られており、乳児が乳汁を介して摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Infusion reaction | 頻度不明 |
| γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 | 頻度不明 |
| アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 | 頻度不明 |
| アラニンアミノトランスフェラーゼ増加 | 頻度不明 |
| アルブミン尿 | 頻度不明 |
| クレアチンホスホキナーゼ増加 | 頻度不明 |
| ドライアイ(51.3%) | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 失神 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 末梢性ニューロパチー | 頻度不明 |
| 流涙増加 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 眼そう痒症 | 頻度不明 |
| 眼の異物感(48.7%) | 頻度不明 |
| 眼刺激(42.1%) | 頻度不明 |
| 眼痛(30.3%) | 頻度不明 |
| 眼部不快感 | 頻度不明 |
| 複視 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ベランタマブ マホドチンは、B細胞成熟抗原(BCMA)に対するヒト化IgG1モノクローナル抗体と、微小管重合阻害作用を有するMMAFを、ペプチドリンカーを介して結合させた抗体薬物複合体である。ベランタマブ マホドチンは、腫瘍細胞の細胞膜上に発現するBCMAに結合し、細胞内に取り込まれた後、抗体部分から遊離したペプチドリンカーとMMAFの複合体がアポトーシス誘導作用を示すこと等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
18.2 抗腫瘍作用
- 18.2.1In vitro試験
ベランタマブ マホドチンは、ヒト多発性骨髄腫(MM)由来NCI-H929及びJJN3細胞株に対して増殖抑制作用を示した。
- 18.2.2In vivo試験
ベランタマブ マホドチンは、ヒトMM由来NCI-H929及びOPM-2細胞株をそれぞれ皮下移植した重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単剤投与
再発又は難治性の多発性骨髄腫の日本人患者12例に本剤2.5mg/kg単剤注)を3週間間隔で30分以上かけて点滴静注した時の、ベランタマブ マホドチン及びcys-mcMMAFの日本人患者における血漿中濃度推移図及び薬物動態パラメータを以下に示す。 血漿中ベランタマブ マホドチンの蓄積は限定的だった。
図1 単剤投与時の投与1回目における日本人患者のベランタマブ マホドチンの血漿中濃度推移図(平均値±標準偏差)図2 単剤投与時の投与1回目における日本人患者のcys-mcMMAFの血漿中濃度推移図(平均値±標準偏差)
| 例数 | 薬物動態パラメータ | |||
|---|---|---|---|---|
| ベランタマブ マホドチン | 投与 1回目 |
12 | Cmax (µg/mL) |
41.4 (19.9) |
| 12 | Tmax (h) |
1.50 (0.617, 2.10) |
||
| 9 | AUC0-τ (µg・h/mL) |
4590 (32.1) |
||
| 投与 3回目 |
3 | Cmax (µg/mL) |
46.5 (47.7) |
|
| 3 | Tmax (h) |
1.92 (0.900, 2.03) |
||
| 3 | AUC0-τ (µg・h/mL) |
5490 (63.1) |
||
| cys-mcMMAF | 投与 1回目 |
12 | Cmax (ng/mL) |
0.968 (76.3) |
| 12 | Tmax (h) |
23.8 (22.4, 48.0) |
||
| 9 | AUC0-168 (ng・h/mL) |
73.2 (40.3) |
||
| 投与 3回目 |
3 | Cmax (ng/mL) |
0.676 (59.4) |
|
| 3 | Tmax (h) |
23.9 (20.5, 24.1) |
||
| 3 | AUC0-168 (ng・h/mL) |
65.9 (48.7) |
幾何平均値(%変動係数)、Tmax:中央値(最小値, 最大値)
- 16.1.2ボルテゾミブ及びデキサメタゾンとの併用投与
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者242例(日本人患者2例を含む)に、ボルテゾミブ及びデキサメタゾンと併用で、本剤2.5mg/kgを3週間間隔で30分以上かけて点滴静注した時の、投与1回目におけるベランタマブ マホドチン及びcys-mcMMAFの薬物動態パラメータを以下に示す。
| 例数a) | 薬物動態パラメータ | ||
|---|---|---|---|
| ベランタマブ マホドチン | 73 | Cmax (µg/mL) |
46.77 (35.6) |
| 73 | Tmax (h) |
1.43 (0.08, 2.77) |
|
| 56 | AUC0-τ (µg・h/mL) |
3968 (32.6) |
|
| cys-mcMMAF | 70 | Cmax (ng/mL) |
1.09 (48.1) |
| 70 | Tmax (h) |
23.3 (0.7, 91.4) |
|
| 59 | AUC0-168 (ng・h/mL) |
95.1 (37.2) |
幾何平均値(%変動係数)、Tmax:中央値(最小値, 最大値) a)日本人患者2例を含む
- 16.1.3ポマリドミド及びデキサメタゾンとの併用投与
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者150例(日本人患者3例を含む)に、ポマリドミド及びデキサメタゾンと併用で、初回は本剤2.5mg/kg、2回目以降は本剤1.9mg/kgを4週間間隔で30分以上かけて点滴静注した時の、投与1回目におけるベランタマブ マホドチン及びcys-mcMMAFの薬物動態パラメータを以下に示す。
| 例数a) | 薬物動態パラメータ | ||
|---|---|---|---|
| ベランタマブ マホドチン | 57 | Cmax (µg/mL) |
47.49 (39.6) |
| 57 | Tmax (h) |
1.75 (0.50, 163.22) |
|
| 37 | AUC0-τ (µg・h/mL) |
4958 (25.8) |
|
| cys-mcMMAF | 54 | Cmax (ng/mL) |
0.99 (50.5) |
| 54 | Tmax (h) |
23.7 (0.5, 72.0) |
|
| 41 | AUC0-168 (ng・h/mL) |
85.3 (34.2) |
幾何平均値(%変動係数)、Tmax:中央値(最小値, 最大値) a)日本人患者3例を含む
16.3 分布
- 16.3.1分布容積
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者におけるベランタマブ マホドチンの定常状態の分布容積の幾何平均値は10.8Lであった(母集団薬物動態解析)。
- 16.3.2血漿蛋白結合率
本剤の構成成分であるcys-mcMMAFのヒト血漿蛋白結合率は11.3~50.9%であり、濃度依存性を示した(in vitro、0.5~50ng/mL)。
16.4 代謝
Cys-mcMMAFの代謝クリアランスはわずかであった(in vitro)。
16.5 排泄
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者におけるベランタマブ マホドチンの初回投与時及び定常状態時のクリアランスの幾何平均値は0.901L/day及び0.605L/dayであり、t1/2の幾何平均値は約13日及び約17日であった(母集団薬物動態解析)。 再発又は難治性の多発性骨髄腫患者に本剤2.5mg/kg単剤注)を30分以上かけて点滴静注した時、尿中にはcys-mcMMAFの未変化体が投与量の約18%検出され、代謝物は認められなかった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能障害患者
本剤2.5mg/kg単剤注)を30分以上かけて点滴静注した時、正常な腎機能又は軽度の腎機能障害(eGFR:60mL/min/1.73m2以上)患者(8例)に対する重度の腎機能障害(eGFRが15mL/min/1.73m2以上、30mL/min/1.73m2未満)患者(8例)のベランタマブ マホドチンのCmax及びAUC0-τの幾何平均値の比はそれぞれ0.768及び0.841、cys-mcMMAFのCmax及びAUC0-168の幾何平均値の比はそれぞれ0.436及び0.558であった(外国人データ)。
- 16.6.2肝機能障害患者
軽度及び中等度の肝機能障害を有する再発又は難治性の多発性骨髄腫患者(軽度(総ビリルビン値が基準値上限の1.0倍超~1.5倍以下、又はASTが基準値上限の1.0倍超)116例、中等度(総ビリルビン値が基準値上限の1.5倍超~3.0倍以下)5例)を含む母集団薬物動態解析の結果、肝機能はベランタマブ マホドチンの薬物動態に影響を及ぼす共変量ではなかった。
16.7 薬物相互作用
- 16.7.1その他
Cys-mcMMAFは、有機アニオン輸送ポリペプチド(OATP)1B1、OATP1B3、多剤耐性関連タンパク質(MRP)1、MRP2、MRP3及びP糖タンパク質(P-gp)の基質である(in vitro)。 注)本剤の承認された用法及び用量は、下記のとおりである。 ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与: 通常、成人にはベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)として、2.5mg/kgを30分以上かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。 ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与: 通常、成人にはベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)として、初回は2.5mg/kg、2回目は1.9mg/kgを30分以上かけて4週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。