Clinical snapshot

ブロムヘキシン塩酸塩注射液4mg「タイヨー」

ブロムヘキシン塩酸塩注射液

添付文書改訂 2025年09月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 経口投与困難な場合における下記疾患ならびに状態の去痰

  • 肺結核、塵肺症、手術後

  • 気管支造影後の造影剤の排泄の促進

用法・用量

通常成人には1回1~2管(ブロムヘキシン塩酸塩として4~8mg)を1日1~2回筋肉内又は静脈内に注射する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒感 頻度不明
下痢 頻度不明
嘔吐 1%未満
嘔気 頻度不明
心悸亢進 1〜5%未満
悪心 1〜5%未満
発疹 頻度不明
胸内苦悶 1〜5%未満
蕁麻疹 頻度不明
頭痛 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

気管支粘膜及び粘膜下気管腺の分泌を活性化し、漿液分泌を増加させる。また、気管分泌細胞リソソーム顆粒から遊離されたリソソーム酵素の関与で酸性糖蛋白の繊維網を溶解低分子化する。肺表面活性物質の分泌促進作用や線毛運動亢進作用を有する4)。

18.2 薬理作用

  1. 18.2.1漿液性分泌増加作用

Perry及びBoydの方法により、漿液性分泌増加作用が認められている(ウサギ)。また、走査電子顕微鏡により形態学的に観察した試験で、気管支粘膜及び粘膜下気管腺の分泌が活性化し、漿液性分泌の増加が認められている5),6)(イヌ)。

  1. 18.2.2酸性糖蛋白溶解・低分子化作用

健康成人において、酸性糖蛋白の線維網が溶解低分子化することが顕微鏡下に認められている。この作用は、気管分泌細胞内で発現し、その機序は、リゾゾーム顆粒から遊離されたリゾゾーム酵素が関与すると考えられている7),8)(イヌ)。

  1. 18.2.3肺表面活性物質の分泌促進作用

肺胞Ⅱ型細胞内層状封入体(ラット)及び肺のリン脂質含量(ウサギ)の増加が認められている9),10)。

  1. 18.2.4線毛運動亢進作用

In vitroの試験で、気管線毛のビート回数及び振幅を増大させることが認められている11)(イヌ)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1生物学的同等性試験

ブロムヘキシン塩酸塩注射液4mg「タイヨー」とビソルボン注4mgをクロスオーバー法により、健康成人男子にそれぞれ2アンプル(4mL)(ブロムヘキシン塩酸塩として8mg)を絶食単回筋肉内投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-24
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
T1/2
(h)
ブロムヘキシン塩酸塩注射液4mg「タイヨー」 34.5±10.1 5.3±1.3 0.3±0.1 7.7±3.1
ビソルボン注4mg 33.2±10.0 5.0±1.0 0.3±0.1 7.8±4.5

(平均±標準偏差、n=20)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.3 分布

静脈内投与した場合、5分で肺、肝、眼窩内涙腺、腎、脂肪組織、脳下垂体、松果体に高濃度に認められた2)(ラッ卜)。

16.5 排泄

健康成人(21例)に静脈内投与した場合、120時間で77%が尿中に、5%が糞中に排泄される3)(外国人データ)。