Clinical snapshot

ブイタマークリーム1%

タピナロフクリーム

添付文書改訂 2025年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • アトピー性皮膚炎

  • 尋常性乾癬

用法・用量

  • 〈アトピー性皮膚炎〉

通常,成人及び12歳以上の小児には,1日1回,適量を患部に塗布する。

  • 〈尋常性乾癬〉

通常,成人には,1日1回,適量を患部に塗布する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1皮膚感染症を伴う患者

皮膚感染部位を避けて使用すること。なお,やむを得ず使用する場合には,あらかじめ適切な抗菌剤,抗ウイルス剤,抗真菌剤による治療を行うこと,又はこれらとの併用を行うことを考慮すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。動物実験(ラット,皮下投与)で,臨床曝露量の108倍の曝露量で胎児体重の低値及び胎児骨格変異(鼻骨不完全骨化)の増加が報告されている1),2)。動物実験(ウサギ,皮下投与)で,臨床曝露量の11倍の曝露量で母動物の体重増加量の減少が認められ,胎児死亡及び胎児骨格変異(頭頂骨及び頭頂間骨の過剰縫合線)の軽度な増加が報告されている1),2)。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット,皮下投与)で,乳汁中に移行することが報告されている1)。

9.7 小児等

  • 〈アトピー性皮膚炎〉

12歳未満の小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

  • 〈尋常性乾癬〉

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ざ瘡,乾癬,アトピー性皮膚炎 1〜5%未満
上腹部痛,悪心 1%未満
接触皮膚炎 5%以上
毛包炎 1〜5%未満
皮膚炎,毛孔性角化症,そう痒症,皮脂欠乏症,ざ瘡様皮膚炎,湿疹,色素沈着障害 1%未満
適用部位ざ瘡 5%以上
適用部位刺激感,適用部位そう痒感,適用部位変色,適用部位多毛症,適用部位湿疹 1〜5%未満
適用部位毛包炎(17.0%) 5%以上
適用部位疼痛,適用部位腫脹 1%未満
頭痛 5%以上

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

タピナロフは,リガンド依存的な転写因子である芳香族炭化水素受容体(AhR)を活性化することにより,種々の遺伝子発現を調節する。本作用機序に基づき,炎症性サイトカインを低下させ,抗酸化分子の発現を誘導して,皮膚の炎症を抑制するとともに,皮膚バリア機能を改善する12)。

18.2 AhRに対する作用

ヒト末梢血単核細胞において,AhRの活性化の指標であるCYP1A1の遺伝子発現を誘導した(in vitro)。

18.3 サイトカイン産生に対する作用

ヒト末梢血単核細胞において,T細胞刺激により誘発されるサイトカイン(IL-4及びIL-17A)の産生を抑制した(in vitro)。

18.4 抗酸化作用

ヒト末梢血単核細胞において,抗酸化作用の指標であるNAD(P)H:quinone dehydrogenase 1(NQO1)の遺伝子発現を誘導した(in vitro)。

18.5 皮膚炎に対する作用

アトピー性皮膚炎モデルマウスにおいて,IL-4を低下させ,NQO1の遺伝子発現を誘導し,皮膚の炎症を抑制した。乾癬モデルマウスにおいて,IL-17Aを低下させ,NQO1の遺伝子発現を誘導し,皮膚の炎症を抑制した。

18.6 皮膚バリア機能に対する作用

アトピー性皮膚炎モデルマウスにおいて,皮膚バリア機能の低下を示唆する経皮水分蒸散量(TEWL)の増加を抑制した。

薬物動態

16.1 血中濃度

  • 〈アトピー性皮膚炎〉

12歳以上のアトピー性皮膚炎患者に本剤1%を1日1回反復塗布し,タピナロフの血漿中濃度を測定したa)(定量下限:ZBB4-1試験及びZBB4-2試験は50.0pg/mL,203121試験は40.0pg/mL)。タピナロフの血漿中濃度が測定可能であった患者割合は,塗布4週時では28.2%(117/415例),塗布8週時では28.3%(116/410例),塗布24週時では19.0%(70/368例),塗布52週時では10.3%(24/234例)であった。血漿中濃度の最大値は,塗布4週時では20900pg/mL,塗布8週時では5380pg/mL,塗布24週時では2610pg/mL,塗布52週時では474pg/mLであった3)。

a)第Ⅱ相臨床試験(203121試験)の日本人集団及び第Ⅲ相臨床試験(ZBB4-1試験,ZBB4-2試験)の併合解析結果

  • 〈尋常性乾癬〉

18歳以上の尋常性乾癬患者に本剤1%を1日1回反復塗布し,タピナロフの血漿中濃度を測定したb)(定量下限:50.0pg/mL)。タピナロフの血漿中濃度が測定可能であった患者割合は,塗布4週時では12.4%(47/380例),塗布12週時では11.2%(43/383例),塗布24週時では6.6%(21/317例),塗布52週時では1.8%(4/224例)であった。血漿中濃度の最大値は,塗布4週時では743pg/mL,塗布12週時では1070pg/mL,塗布24週時では1770pg/mL,塗布52週時では287pg/mLであった3)。

b)第Ⅲ相臨床試験(ZBA4-1試験,ZBA4-2試験)の併合解析結果

16.3 分布

タピナロフのヒト血漿中蛋白結合率は99.1~99.4%であった(in vitro)4),5)。

16.4 代謝

タピナロフは,ヒト皮膚ミクロソームでは代謝されなかった。タピナロフの肝代謝には,CYP1A2及びCYP3A4による酸化,UDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)1A9によるグルクロン酸抱合及び硫酸転移酵素(SULT)1A1,SULT1A3及びSULT1E1による硫酸抱合が寄与する(in vitro)5),6)。

16.5 排泄

ミニブタに14C標識したタピナロフ1%を10mg/kg単回経皮投与したとき,投与10時間後の投与部位の拭き取り及び投与168時間後の皮膚組織中から,投与放射能のそれぞれ82.5%及び1.3%が回収された。また,投与168時間後までの尿及び糞中に,投与放射能のそれぞれ0.31%及び0.22%が排泄された5),7)。 ラットに14C標識したタピナロフ2mg/kgを単回皮下投与したとき,投与72時間後までの尿,糞及び胆汁中に,投与放射能のそれぞれ20.9%,5.32%及び67.3%が排泄された5),7)。