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フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液50μg「CEO」56噴霧用

フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液

添付文書改訂 2024年02月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある]

  2. 2.2本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎

用法・用量

成人は、通常1回各鼻腔に1噴霧(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μg)を1日2回投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は、8噴霧を限度とする。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1本剤の投与期間中に鼻症状の悪化がみられた場合には、抗ヒスタミン剤あるいは、全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減にあわせて併用薬剤を徐々に減量すること。

  2. 8.2本剤には持続効果が認められるので、特に通年性の患者において長期に使用する場合は、症状の改善状態が持続するようであれば、本剤の減量又は休薬につとめること。

  3. 8.3全身性ステロイド剤の減量は本剤の投与開始後症状の安定をみて徐々に行う。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。

  4. 8.4全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、気管支喘息、ときに湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

  5. 8.5全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、点鼻ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障、中心性漿液性網脈絡膜症を含む)が発現する可能性がある。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には適切な処置を行うこと。

  • 〈アレルギー性鼻炎〉
  1. 8.6季節性の疾患に対しては、その好発期を考慮し初期治療を開始し、抗原との接触がなくなるまで続けることが望ましい。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1鼻咽喉感染症(有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症を除く)の患者

症状を増悪するおそれがある。

  1. 9.1.2反復性鼻出血の患者

出血を増悪するおそれがある。

  1. 9.1.3重症な肥厚性鼻炎や鼻茸の患者

本剤の鼻腔内での作用を確実にするため、これらの症状がある程度減少するよう他の療法を併用するとよい。

  1. 9.1.4長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者

全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本薬は皮下投与による動物実験(ラット1)、ウサギ2))で副腎皮質ステロイド剤に共通した奇形発生、胎児の発育抑制がみられ、これらの所見はウサギにおいて低い用量で出現することが報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下している。

相互作用

  • 本剤は、主としてCYP3A4で代謝される3)。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
• リトナビル等
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。
特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されているので、リトナビルとの併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること。
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
リトナビルは強いCYP3A4阻害作用を有し、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤を併用した臨床薬理試験において、血中フルチカゾンプロピオン酸エステル濃度の大幅な上昇、また血中コルチゾール値の著しい低下が認められている。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
不快な味 1%未満
不快臭 1%未満
乾燥感) 1%未満
乾燥感) 1%未満
咽喉頭症状(刺激感 1%未満
振戦 頻度不明
浮腫 頻度不明
疼痛 1%未満
発疹 頻度不明
眼圧上昇 頻度不明
睡眠障害 頻度不明
頭痛 1%未満
鼻中隔穿孔 頻度不明
鼻出血 1%未満
鼻潰瘍 頻度不明
鼻症状(刺激感 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

フルチカゾンプロピオン酸エステルは合成副腎皮質ステロイドであり、グルココルチコイド受容体を刺激することにより、抗炎症作用、アレルギー性鼻炎抑制作用及び抗アレルギー作用を示す。

18.2 抗炎症作用

  1. 18.2.1ヒト皮膚血管収縮作用

フルチカゾンプロピオン酸エステルは、McKenzieらの方法による健康成人皮膚における血管収縮試験(皮膚蒼白度を指標)において、ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの約1.9倍、ベタメタゾン吉草酸エステルの約2.6倍、フルオシノロンアセトニドの約9.5倍の血管収縮作用を示した13)。

  1. 18.2.2カラゲニン浮腫抑制作用

ラットにおけるカラゲニン足蹠浮腫抑制作用の強さは、局所投与でフルチカゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステル=ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの順である14)。

18.3 アレルギー性鼻炎抑制作用

  1. 18.3.1ラットアレルギー性鼻炎モデルにおいて、全身投与(皮下)あるいは局所投与により鼻粘膜血管透過性亢進反応を用量依存的に抑制する14)。全身投与による抑制作用の強さはED50の比較においてフルチカゾンプロピオン酸エステル>ベクロメタゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステルの順である14)。

  2. 18.3.2スギ花粉症患者に対し、好発期直前から200μg/日を鼻腔内投与した場合、鼻粘膜粘液上皮層中の好塩基性細胞数及び好酸球数の増加を抑制し、ヒスタミン含有量の減少傾向が認められた15)。

18.4 抗アレルギー作用

ラットにおける48時間PCA反応に対し、皮下投与で用量依存的に抑制する14)。抑制作用の強さは、フルチカゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステル>クロモグリク酸ナトリウムの順である14)。また、picryl chloride誘発マウス耳浮腫法による遅延型アレルギー反応に対し、皮下投与で用量依存的に抑制し、その強さはED50の比較において、フルチカゾンプロピオン酸エステル=ベクロメタゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステルの順である14)。

18.5 生物学的同等性試験

  1. 18.5.1卵白アルブミン/百日せき菌液注入アレルギー性鼻炎ラットにおける血管透過性亢進の抑制

卵白アルブミン/百日せき菌注入アレルギー性鼻炎ラットにおける鼻腔粘膜からの漏出色素量を指標とし、血管透過性抑制効果をみた試験で、本剤及びフルナーゼ点鼻液は鼻腔粘膜からの色素の漏出量を抑制し、両剤間に有意差は認められなかった16)。

  1. 18.5.2TDI鼻塗布感作モルモットにおける鼻汁分泌の抑制

TDI(Toluene 2,4-diisocyanate)を抗原とした鼻塗布感作モルモットにおいて、本剤及びフルナーゼ点鼻液は鼻腔粘膜からの鼻汁分泌量を抑制し、両剤間に有意差は認められなかった16)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人に200μg又は400μgを単回鼻腔内投与した場合、血中濃度は検出限界(50pg/mL)以下である4)。

  1. 16.1.2反復投与

健康成人に200μgを1日2回(400μg/日)14日間連続鼻腔内投与した場合、血中濃度は検出限界(50pg/mL)以下である4)。

16.3 分布

  1. 16.3.1分布容積

ラットに3H-フルチカゾンプロピオン酸エステル10μg/kgを鼻腔内に単回使用した結果、使用後45分に大部分の組織は最高濃度を示し、消化管、鼻粘膜、下垂体及び甲状腺に高い濃度が認められた。使用後168時間では皮膚に最高濃度の7%、腎臓に2%、及び鼻粘膜に0.5%が認められたが、その他の組織はいずれも検出限界付近又はそれ以下であった5)。

  1. 16.3.2血漿蛋白結合率

In vitroでのヒト血漿蛋白結合率は81~95%であった5)。

16.4 代謝

本剤はCYP3A4によって代謝を受ける3)。 健康成人における経口投与時の血中主要代謝物は、17β-カルボン酸体であり、尿中では17β-カルボン酸体及びそのグルクロン酸抱合体、糞中では未吸収による未変化体及び17β-カルボン酸体である3)(外国人データ)。

16.5 排泄

健康成人に3H-フルチカゾンプロピオン酸エステル1mg又は16mgを経口投与したとき、投与後168時間までの尿中への排泄は1~5%、糞中への排泄は約90%以上であった6)(外国人データ)。