Clinical snapshot

フルオレサイト静注500mg

フルオレセイン注射液

添付文書改訂 2023年10月01日

【警告】

  1. 1.1ショック等の重篤な副作用があらわれることがある。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2全身衰弱の患者[全身状態がさらに悪化し、重篤な副作用が発現するおそれがある。]

  3. 2.3重篤な糖尿病の患者[重篤な副作用が発現するおそれがある。]

  4. 2.4重篤な心疾患のある患者[重篤な副作用が発現するおそれがある。]

  5. 2.5重篤な脳血流障害のある患者[重篤な副作用が発現するおそれがある。]

  6. 2.6妊婦又は妊娠している可能性のある女性

  7. 2.7肝硬変の患者

効能・効果

ぶどう膜・網膜・視神経等の疾患の診断

用法・用量

フルオレセインとして、通常200~500mgを肘静脈に注射する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の投与により、まれにショック、アナフィラキシー等の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、投与に際しては以下の点に留意すること1)。
  • 十分に問診を行うこと。

  • 患者の全身状態の観察を十分に行い、投与時または撮影時に異常が生じた場合、直ちに中止し、適切な処置を行うこと。なお検査終了後にも副作用の発現の可能性があることを患者に説明した上で、異常が認められた場合には、担当医師に連絡するよう指示するなど適切な対応をとること。

  • 投与量はできるだけ必要最少量にとどめること。

  • 検査中は血管確保をしておく等、常時直ちに救急処置のとれる準備をしておくことが望ましい。

  1. 8.2皮内反応を実施した場合、その結果が陽性の患者においては、過敏症状があらわれるおそれがあるので、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。なお、陰性の場合であっても過敏症状があらわれることがある。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1*褐色細胞腫又はパラガングリオーマ若しくは心疾患の疑いのある患者

診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。血圧の急激な変動を起こし、重篤な副作用が発現するおそれがある。

  1. 9.1.2重症喘息、肺気腫、呼吸器感染症の患者

症状を増悪させるおそれがある。

  1. 9.1.3アレルギー素因のある患者

  2. 9.1.4重篤な高血圧症の患者

血圧の変動を起こすおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

主たる排泄経路は腎臓であるので、排泄遅延から血中濃度が上昇するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1肝硬変のある患者

投与しないこと。重篤な副作用が発現するおそれがある。

  1. 9.3.2肝障害のある患者

一部肝臓から胆汁中に排泄され、症状を増悪させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中への移行が報告されている2)。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。特に必要とする場合には、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒症 5%以上
めまい 5%以上
光線過敏症等 1%未満
咳嗽 5%以上
咽喉刺激感 5%以上
嘔吐 1〜5%未満
尿の黄褐色着色 5%以上
悪心 5%以上
意識消失 5%以上
注射部位の血栓性静脈炎 1%未満
潮紅 5%以上
熱感 5%以上
発疹 1〜5%未満
皮膚の一過性の黄変 5%以上
紅斑 5%以上
腹痛 5%以上
蕁麻疹 1〜5%未満
血圧上昇 5%以上
血圧低下 5%以上
頭痛 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 測定法

本品は蛍光を発する色素で、肘静脈内に注入後、網膜及び脈絡膜の血管に蛍光が出現する。蛍光眼底造影により、網膜血管の形態的病変を鮮明に捉えるとともに、連続撮影により、眼底の血行状態変化、微小血管系の壁透過性の変化及び眼底病巣と血管系の関連性等を捉える9)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人に10%フルオレセインナトリウム14mg/kgを静注投与したところ、血漿中濃度は下図のように推移し、フルオレセインの消失半減期(T1/2)はα相で6.46分、β相で47.4分、γ相で301分であった3)(外国人データ)。

注)承認を受けた用法及び用量は200~500mgである。

16.3 分布

血漿タンパク結合率は約85%であった4)(外国人データ)。

16.4 代謝

フルオレセインは静注投与後、肝臓でグルクロン酸抱合を受け、フルオレセインモノグルクロニドに代謝される3),5),6)(外国人データ)。

16.5 排泄

健康成人にフルオレセインナトリウム0.5mmol/Lを静注投与した場合、大部分が尿中に、一部は胆汁中に排泄された7)(外国人データ)。なお、雄ラットに3mg/kgを静注投与したところ、2時間で、尿中への排泄量は19.5~40.3%、胆汁中への排泄量は9.1~19.4%であった8)(in vivo)。