Clinical snapshot

ビーエスエスプラス500眼灌流液0.0184%

オキシグルタチオン

添付文書改訂 2021年03月01日

効能・効果

眼科手術(白内障、硝子体、緑内障)時の眼灌流及び洗浄

用法・用量

  • 用時、オキシグルタチオン溶液を希釈液で希釈し、眼科手術時に眼内及び眼外の灌流及び洗浄を目的とし、通常、下記の量を目安として適量を使用する。なお、術式及び手術時間等により適宜増減する。

  • 白内障手術:60~240mL 硝子体手術:90~400mL 緑内障手術:30~260mL

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1糖尿病の合併症のある硝子体手術患者

水晶体混濁を起こすことがあるとの報告がある。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
角膜浮腫 頻度不明
角膜混濁 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本品の有効成分であるオキシグルタチオンは、眼内あるいは全身のすべての組織に分布するグルタチオン(酸化還元系に関与する補酵素)の酸化型であり、グルタチオンとオキシグルタチオンのバランスにより、ペントース回路における反応速度を調節し、角膜内皮の透明性の維持に関与しているATPase活性をコントロールし、内皮細胞層のバリアー機能及びポンプ機能をつかさどっている。その結果、眼科手術における長時間の眼灌流・洗浄からの組織障害を防御する効果が知られている。

18.2 角膜保護作用

  1. 18.2.1眼内レンズ挿入術を伴う白内障手術患者に対し基本溶液のみの灌流液、基本溶液にオキシグルタチオン0.03mmol/Lを加えた灌流液、オキシグルタチオン0.3mmol/L (ビーエスエスプラス眼灌流液0.0184%)を加えた灌流液、オキシグルタチオン3.0mmol/Lを加えた灌流液の4種類に分けて手術した結果、オキシグルタチオン0.3mmol/L含有(ビーエスエスプラス眼灌流液0.0184%)の灌流液が最も角膜内皮障害防止効果が認められた8)。

  2. 18.2.2ビーエスエスプラス眼灌流液0.0184%はウサギ及びヒト摘出角膜を用いたin vitro実験において、角膜内皮バリアー機能保護作用及び角膜膨潤抑制作用を示した9),10),11),12)。

  3. 18.2.3ビーエスエスプラス眼灌流液0.0184%をネコ及びウサギの前房内に灌流し、その角膜内皮の形態及び角膜厚への影響を検討した結果、角膜内皮保護作用及び角膜膨潤抑制作用を示した13),14)。

18.3 血液房水柵破壊抑制作用15)

ビーエスエスプラス眼灌流液0.0184%をウサギの前房内に灌流し、前房内への蛋白質の漏出量を測定した結果、血液房水柵破壊抑制作用を示した。

18.4 水晶体透明性維持作用16)

ビーエスエスプラス眼灌流液0.0184%の水晶体の透明性に及ぼす影響をラット摘出水晶体を使用したin vitro実験により検討した結果、オキシグルタチオンは水晶体内の透明性に重要な役割を果たしているグルタチオン量を増加させる働きがあり、水晶体の透明性と膜機能を正常に維持することが示された。

18.5 網膜機能維持作用17)

ビーエスエスプラス眼灌流液0.0184%の網膜機能への影響をウサギERGを指標としてin vitroにおいて検討した結果、硝子体の灌流において網膜機能への影響が少なく、網膜機能維持作用に優れていた。

薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1 35S標識オキシグルタチオンをウサギ前房内に1時間灌流して、眼球及び全身組織への放射能の分布を検討した結果、眼球では主に角膜と虹彩・毛様体に放射能の移行があった。眼球以外の体組織にも低濃度の放射能の移行を認めたが、その濃度は、各体組織中に常在するオキシグルタチオン濃度と比べると、1%以下であった。さらに、角膜及び虹彩・毛様体に移行した放射能の存在様式を検討したところ、ほとんどの放射能は還元型のグルタチオンとして検出された1)。