Clinical snapshot

ビマトプロスト点眼液0.03%「SEC」

ビマトプロスト点眼液

添付文書改訂 2023年09月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

緑内障、高眼圧症

用法・用量

1回1滴、1日1回点眼する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の投与により、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による色調変化、あるいは眼周囲の多毛化があらわれることがある。これらは投与の継続により徐々に進行し、投与中止により停止する。眼瞼色調変化及び眼周囲の多毛化については、投与中止後徐々に消失、あるいは軽減する可能性があるが、虹彩色調変化については投与中止後も消失しないことが報告されている。混合色虹彩の患者では虹彩の色調変化は明確に認められるが、暗褐色の単色虹彩の患者(日本人に多い)においても変化が認められている。特に片眼投与の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。これらの症状については、長期的な情報が十分に得られていないので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。投与に際しては、これらの症状について患者に十分説明し、また、眼瞼色調変化、眼周囲の多毛化の予防あるいは軽減のため、投与の際に液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔するよう患者を指導すること。

  2. 8.2本剤投与中に角膜上皮障害(点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜びらん)があらわれることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に十分に指導すること。

  3. 8.3本剤の点眼後、一時的に霧視があらわれることがあるため、症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者

嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすとの報告がある。

  1. 9.1.2眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者

類薬で眼圧上昇がみられたとの報告がある。

  1. 9.1.3ヘルペスウイルスが潜在している可能性のある患者

角膜ヘルペスが再発したとの報告がある。

  1. 9.1.4閉塞隅角緑内障の患者

使用経験がない。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠マウスに0.3mg/kg/日以上を経口投与した場合に、流産及び早産が認められ1)、妊娠・授乳ラットに0.3mg/kg/日以上を経口投与した場合に、胎児毒性(胎児死亡等)が認められた2)。なお、これら所見が発現した際の親動物における曝露量(AUC)はヒト点眼時の68倍以上であった。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット:静脈内投与)で乳汁中に移行することが報告されている3)。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に生理機能が低下している。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
プロスタグランジン系点眼剤
• ラタノプロスト含有点眼剤
眼圧上昇がみられたとの報告がある4)。 機序不明

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALT(GPT)増加 1%未満
CK増加 1〜5%未満
γ-GTP増加 1%未満
くぼんだ眼注1) 1〜5%未満
ぶどう膜炎 頻度不明
べとつき感等) 1〜5%未満
マイボーム腺梗塞 1%未満
乾性角結膜炎 頻度不明
口唇疱疹 1%未満
咳嗽 頻度不明
太く 5%以上
尿潜血 1〜5%未満
流涙 頻度不明
浮動性めまい 1%未満
涙液分泌低下 頻度不明
濃くなる等)(52.8%) 5%以上
点状角膜炎 1〜5%未満
狭心症発作 1%未満
白内障 1%未満
白血球数増加 1%未満
眼そう痒症(9.6%) 5%以上
眼の灼熱感 1%未満
眼の異常感(違和感 1〜5%未満
眼乾燥 1%未満
眼刺激 1〜5%未満
眼圧上昇 1%未満
眼球運動失調 1%未満
眼痛 1%未満
眼瞼そう痒症 1〜5%未満
眼瞼の多毛症 5%以上
眼瞼下垂 1%未満
眼瞼浮腫 1〜5%未満
眼瞼炎 1%未満
眼瞼紅斑 1〜5%未満
眼瞼色素沈着(20.5%) 5%以上
眼瞼障害 1〜5%未満
眼精疲労 1%未満
眼脂 1〜5%未満
睫毛の異常(睫毛が長く 5%以上
糸状角膜炎 1%未満
結膜充血(44.9%) 5%以上
結膜出血 1〜5%未満
結膜浮腫 1〜5%未満
結膜炎 1〜5%未満
結膜色素沈着 1%未満
羞明 1%未満
耳鳴 1%未満
胃不快感 1%未満
胸痛 1%未満
虹彩炎 1%未満
視力低下 1%未満
視覚障害 1%未満
角膜びらん 1〜5%未満
角膜血管新生 1%未満
霧視 1〜5%未満
霰粒腫 1%未満
頭痛 1%未満
高血圧 1%未満
黄斑浮腫 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ビマトプロストはプロスタマイド受容体に作用し、ぶどう膜強膜流出路を介した房水流出を促進することより眼圧を下降させると考えられている14)。

  1. 18.1.1プロスタマイド受容体への作用

イヌに0.03%ビマトプロスト点眼液を1日1回5日間反復点眼したときの眼圧下降作用は、プロスタマイド受容体拮抗薬の前処置により阻害された15)。

  1. 18.1.2房水流出促進作用

サルに0.01%ビマトプロスト点眼液を1日2回5日間反復点眼したとき、ぶどう膜強膜流出路からの房水流出量を基剤点眼群と比較して有意に増加させた(フルオレセイントレーサ法)16)。

18.2 眼圧下降作用

隅角レーザー照射により高眼圧を誘発したサルに0.001%~0.1%ビマトプロスト点眼液を単回点眼したとき、すべての用量で眼圧下降作用が認められた17)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人(6例)の両眼に0.03%ビマトプロスト点眼液を1回1滴、1日1回14日間反復点眼したとき、14日目の血液中ビマトプロスト濃度は、点眼後平均約8分で最高濃度(平均値±標準偏差)0.061±0.025ng/mLに達し、点眼後1時間以降は定量下限値(0.025ng/mL)未満であった。また、活性代謝物である17-フェニルトリノルプロスタグランジンF2αはいずれの測定時点でも定量下限値(0.050ng/mL)未満であった6)。

16.3 分布

サルに0.1%3H-ビマトプロスト点眼液35μLを両眼に単回点眼したとき、組織中3H濃度の最高濃度は、結膜、眼瞼、強膜、角膜、虹彩、毛様体、網脈絡膜、視神経、房水、水晶体、硝子体の順に高かった。また、サルの両眼に0.1%3H-ビマトプロスト点眼液を1日2回9日間反復点眼したとき、組織中3H濃度は眼瞼、結膜、角膜、強膜、毛様体、水晶体、硝子体、網脈絡膜及び視神経で単回投与と比べて高くなる傾向が認められた7)。

16.5 排泄

健康成人(6例)に3H-ビマトプロストを単回静脈内投与したとき、3H量の67.0%が投与後168時間までに尿中に、24.9%が投与後192時間までに糞中に排泄された8)。

16.8 その他

本剤は、標準製剤(ルミガン点眼液0.03%)の分析結果に基づき添加剤の種類及び含量(濃度)が標準製剤と同一となるよう処方設計を行ったものであり、pH、粘度、浸透圧などの物理化学的性質が近似することから、生物学的に同等とみなされた。