閉経後骨粗鬆症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症等の静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者[これらの症状が増悪することがある。]
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2.2長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)にある患者
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2.3抗リン脂質抗体症候群の患者[本症候群の患者は静脈血栓塞栓症を起こしやすいとの報告がある。]
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2.4妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦
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2.5本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、バゼドキシフェンとして、1日1回20mgを経口投与する。
使用上の注意
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8.1本剤の投与により、静脈血栓塞栓症があらわれることがあるので、患者に対し、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等の症状が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。
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8.2静脈血栓塞栓症のリスクの高い患者では、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ、本剤の投与を考慮すること。 静脈血栓塞栓症のリスク要因:外科手術、重大な外傷、加齢、肥満、悪性腫瘍等 長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)に入る前に本剤の投与を中止し、完全に歩行可能になるまでは投与を再開しないこと。
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8.3患者のカルシウム及び/又はビタミンDの摂取量が十分でない場合は、カルシウム及び/又はビタミンDをそれぞれ補給すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1経口エストロゲン療法にて顕著な高トリグリセリド血症の既往のある患者
本剤服用により血清トリグリセリド上昇がみられることがある。なお、本剤の臨床試験において、トリグリセリド>300mg/dLの患者には投与されていない。
9.2 腎機能障害患者
腎機能障害患者を対象とした国内臨床試験は実施していない。
9.3 肝機能障害患者
血中濃度が上昇するおそれがある。肝機能障害患者を対象とした国内臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。本剤投与中に、妊娠した場合、胎児に悪影響を及ぼす可能性があることを、あらかじめ説明しておくこと。本剤投与中に妊娠した場合は、直ちに本剤を中止すること。非臨床試験の結果から、妊婦に本剤を投与した場合、胎児に悪影響を及ぼすおそれがある。ウサギでは、≧0.5mg/kg/日(AUCに基づく用量比較で臨床用量の1.4倍)で、流産及び胎児の心奇形(心室中隔欠損)及び骨格異常(脊柱又は頭蓋骨における骨化遅延あるいは奇形)の発生増加が認められた。また、ラットでは、≧1mg/kg/日(AUCに基づく用量比較で臨床用量の0.25倍)で、生存児数の減少及び胎児の体重減少が認められた。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。本剤がヒト母乳中へ移行するかどうかは不明である。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT上昇 | 1〜5%未満 |
| AST上昇 | 1%未満 |
| じん麻疹 | 頻度不明 |
| そう痒症 | 頻度不明 |
| トリグリセリド上昇 | 頻度不明 |
| 傾眠 | 頻度不明 |
| 口内乾燥 | 頻度不明 |
| 口渇 | 1〜5%未満 |
| 末梢性浮腫 | 1%未満 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 筋痙縮(下肢痙攣を含む) | 1〜5%未満 |
| 線維嚢胞性乳腺疾患 | 1〜5%未満 |
| 耳鳴 | 1〜5%未満 |
| 腹痛 | 1〜5%未満 |
| 血管拡張(ほてり) | 1〜5%未満 |
| 貧血 | 1〜5%未満 |
| 過敏症 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 1〜5%未満 |
| 霧視・視力低下等の視力障害 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
バゼドキシフェンは、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)である。本剤は、エストロゲン受容体に結合後、組織に応じて受容体の活性を亢進又は抑制する。骨においては、破骨細胞の分化と機能を調節するサイトカインを介して、エストロゲンアゴニスト活性を示す。また、脂質代謝に対してもエストロゲン様作用を示す。卵巣摘除ラットにバゼドキシフェン(0.15~1.5mg/kg/日)を1年間投与すると、子宮重量はいずれの用量においても溶媒対照群の約1.6倍に増加したが、卵巣摘除サルにバゼドキシフェン(0.2~25mg/kg/日)を18ヵ月間投与しても、本剤投与に関連した子宮重量の増加や乳腺小葉組織重量への影響は認められなかった。
18.2 骨密度及び骨強度に及ぼす影響
ラットの卵巣摘除モデルにおいて、バゼドキシフェンを6週間経口投与した結果、0.1mg/kg/日以上で脛骨の骨密度低下が、0.3mg/kg/日以上で腰椎の骨強度低下が抑制された。これらの効果は1年間投与でもみられた。サルにおいて、バゼドキシフェン0.2~25mg/kg/日を18ヵ月間投与した結果、卵巣摘除による腰椎及び脛骨の骨密度低下が抑制され、バゼドキシフェンの骨塩量増加作用と骨強度改善作用の間に正の相関が認められた。また、バゼドキシフェンは、骨代謝マーカーや骨微細構造の変動で示される卵巣摘除サルの骨代謝回転の亢進を抑制した9) 。
18.3 骨組織形態に及ぼす影響
ラットの卵巣摘除モデルにおいて、バゼドキシフェン1.5mg/kg/日の1年間投与は、海綿骨における骨梁部体積の低下を抑制し、正常な微細構造を有する骨を形成した。また、卵巣摘除サルにバゼドキシフェン25mg/kg/日を18ヵ月間投与しても、骨微細構造に有害な影響はみられなかった9) 。
18.4 骨折治癒に及ぼす影響
ラットの卵巣摘除モデルにバゼドキシフェン1mg/kg/日を投与し、大腿骨骨折部位の仮骨形成及び力学的特性を検討したところ、正常な仮骨形成、骨強度の維持等で支持される骨折治癒過程に有害な影響はみられなかった9) 。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与試験
日本人健康閉経後女性48例にバゼドキシフェン2.5、5、10、20、40、80mg注1)を空腹時に単回経口投与したとき、バゼドキシフェンは投与後約2~3時間で最高血漿中濃度に達し、消失半減期は23~35時間であった1) 。
| Cmax (ng/mL) |
tmax (h) |
t1/2 (h) |
AUC (ng・h/mL) |
CL/F (L/h/kg) |
Vz/F (L/kg) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|
| 20mg | 4.0±1.3 | 3.0±3.1 | 23±6 | 79±23 | 5.6±1.9 | 182±46 |
平均値±標準偏差
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16.1.2反復投与試験
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(1)日本人健康閉経後女性9例にバゼドキシフェン20mgを1日1回反復経口投与したとき、投与1日目及び14日目のバゼドキシフェンのCmaxは3.6ng/mL及び6.3ng/mL、AUC0-24は40ng・h/mL及び91ng・h/mLであった1) 。
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(2)日本人閉経後骨粗鬆症患者にバゼドキシフェン20mgを1日1回反復経口投与したとき、投与24週後のバゼドキシフェンの血漿中トラフ濃度(平均値±標準偏差)は2.5±1.5ng/mL(n=125)であった2) 。
16.2 吸収
- 16.2.1食事の影響
健康閉経後女性28例にバゼドキシフェン20mgを高脂肪食摂食下で単回経口投与したとき、絶食下投与と比較してCmaxは28%、AUCは22%増加した。また、健康閉経後女性20例にバゼドキシフェン20mgを標準脂肪食下で7日間反復経口投与したとき、絶食下投与と比較して、Cmaxは42%、AUCは35%増加した3) (外国人データ)。
- 16.2.2吸収
健康閉経後女性18例にバゼドキシフェン3mgを静脈内投与注2)及び10mg注1)を経口投与したときの血漿中濃度を比較したところ、バゼドキシフェンの絶対的バイオアベイラビリティは約6%であった3) (外国人データ)。
16.3 分布
健康閉経後女性18例にバゼドキシフェン3mgを静脈内投与注2)したときの分布容積は14.7±3.9L/kgであった。in vitro試験でバゼドキシフェンの血漿タンパク質との結合を検討したところ、タンパク結合率は高く、約98~99%であった3),4) (外国人データ)。
16.4 代謝
-
16.4.1UDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)発現ミクロソームを用いたin vitro試験の結果、バゼドキシフェンのグルクロン酸抱合に関与する主なUGT分子種はUGT1A1及びUGT1A10であると考えられた1),5) (外国人データ)。
-
16.4.2ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験の結果、バゼドキシフェン及びその代謝物はCYPに対して臨床的に影響のある阻害作用を示さなかった1),5) (外国人データ)。
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16.4.3健康閉経後女性6例に14C-標識バゼドキシフェン20mgを単回経口投与したときの血漿中主代謝物はバゼドキシフェン-5-グルクロニドであった1),5) (外国人データ)。
16.5 排泄
健康閉経後女性6例に14C-標識バゼドキシフェン20mgを単回経口投与したとき、投与10日後までに投与した放射能の約85%が糞中に排泄され、尿中への排泄は1%未満であった。糞中の主な放射性成分はバゼドキシフェンであった1) (外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1高齢者
健康閉経後女性24例にバゼドキシフェン20mgを単回経口投与したときのバゼドキシフェンのAUCは、51~64歳の女性8例では59.2ng・h/mL、65~74歳の女性8例では87.4ng・h/mL、75歳以上の女性8例では157ng・h/mLであった1) (外国人データ)。
- 16.6.2腎機能障害患者
中等度の腎機能障害のある患者5例(CrCl<50mL/min)にバゼドキシフェン20mgを単回経口投与したときのバゼドキシフェンのAUCは49.9~192.4ng・h/mLであった。また、尿中へのバゼドキシフェンの排泄はほとんどなかった1) (外国人データ)。
- 16.6.3肝機能障害患者
肝機能障害のある患者18例と健康閉経後女性18例にバゼドキシフェン20mgを単回経口投与したとき、肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類でグレードCに相当する)のAUCは健康閉経後女性と比較して平均4.3倍であった1) (外国人データ)。
| Cmax (ng/mL) |
tmax (h) |
t1/2 (h) |
AUC (ng・h/mL) |
CL/F (L/h/kg) |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Child-Pugh A | (n=6) | 6.2±2.9 | 1.1±0.2 | 38±25 | 205±221 | 2.9±2.1 |
| Child-Pugh B | (n=6) | 4.8±1.7 | 2.6±2.7 | 35±2 | 118±40 | 3.2±2.0 |
| Child-Pugh C | (n=6) | 5.4±5.5 | 2.8±1.8 | 50±6 | 241±202 | 1.7±1.0 |
| 健康閉経後女性 | (n=18) | 3.8±1.6 | 1.9±1.4 | 32±9 | 56±19 | 5.9±2.0 |
平均値±標準偏差
16.7 薬物相互作用
健康閉経後女性を対象に本剤と制酸剤、イブプロフェン、アジスロマイシン又はアトルバスタチンを併用したときの薬物間相互作用について評価したところ、本剤や併用薬の薬物動態に臨床上意義のある変動は認められなかった6) (外国人データ)。 注1)本剤の1日承認用量は20mgである。 注2)本剤の承認用法は経口投与である。