Clinical snapshot

ビクシリンカプセル250mg

アンピシリン水和物

添付文書改訂 2024年05月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2伝染性単核症のある患者[発疹の発現頻度を高めることがある。]

効能・効果

  • 〈適応菌種〉

本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、炭疽菌、放線菌、大腸菌、赤痢菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、梅毒トレポネーマ

  • 〈適応症〉

表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、淋菌感染症、梅毒、腹膜炎、肝膿瘍、感染性腸炎、子宮内感染、眼瞼膿瘍、麦粒腫、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、抜歯創・口腔手術創の二次感染、猩紅熱、炭疽、放線菌症

用法・用量

通常、成人には1回アンピシリン水和物として250~500mg(力価)を、1日4~6回経口投与する。 なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

  2. 8.2ショックを起こすおそれがあるので、十分な問診を行うこと。

  3. 8.3無顆粒球症、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。

  4. 8.4急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。

  5. 8.5*肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)

  2. 9.1.2本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者

  3. 9.1.3経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1高度の腎障害のある患者

投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。大量(3,000mg/kg/day)投与でラットに催奇形性が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することが報告されている。

9.8 高齢者

次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  • 生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。

  • ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• 経口避妊薬 経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。 腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられる。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
AST上昇 1%未満
カンジダ症 1%未満
ビタミンB群欠乏症状(舌炎 1%未満
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症 1%未満
ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱 5%以上
下痢 1〜5%未満
全身倦怠感 5%以上
出血傾向等) 1%未満
口内炎 1%未満
口内炎 1%未満
好酸球増多 1%未満
悪心 1〜5%未満
梅毒患者における 5%以上
病変部の増悪) 5%以上
発熱 5%以上
発疹 5%以上
神経炎等) 1%未満
蕁麻疹等 5%以上
血小板減少 1%未満
貧血 1%未満
頭痛等の発現 5%以上
顆粒球減少 1%未満
食欲不振 1%未満
食欲不振等 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

細菌の細胞壁合成阻害により、殺菌的に作用する。

18.2 in vitro抗菌作用

ベンジルペニシリン感性黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌、肺炎球菌、エンテロコッカス・フェカーリスなどのグラム陽性菌及び赤痢菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌などのグラム陰性菌に強い抗菌作用を示した7)。

薬物動態

16.1 血中濃度

腎機能正常者(n=4)に本剤250mg(力価)を単回経口投与した場合の血中濃度のピークは、投与1時間後にみられ3.3μg/mLの値を示し、以後漸減した6)。

16.5 排泄

腎機能正常者(n=4)に本剤250mg(力価)を単回経口投与した場合の尿中排泄率は6時間後で21%であった6)。