18.1 作用機序
アダリムマブはTNFに特異的に結合し、細胞表面のp55及びp75TNF受容体とTNFの相互作用を阻害することでTNFの生物活性を中和する。
18.2 抗TNF作用
- 18.2.1アダリムマブはTNFαに選択的に結合し、以下の作用を示した(in vitro)。
- 18.2.2アダリムマブはヒトTNFαトランスジェニックマウスモデルにおける関節炎の発症を抑制した31)(in vivo)。
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
関節リウマチ患者にアダリムマブ20mg、40mg及び80mgを単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。血清中濃度は用量に比例して増加し、アダリムマブの薬物動態は20mg~80mgの用量範囲で線形性を示した。また、日本人関節リウマチ患者における血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは欧米人関節リウマチ患者と類似していた(日本人データ)。
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20mg群 |
40mg群 |
80mg群 |
Cmax (µg/mL) |
1.805±0.833 (n=12) |
4.265±2.411 (n=14) |
6.390±1.504 (n=14) |
Tmax (h) |
206±92 (n=12) |
204±82 (n=14) |
210±85 (n=14) |
AUC0-336h (µg・h/mL) |
465.8±217.8 (n=12) |
1039.1±530.7 (n=14) |
1697.2±455.8 (n=14) |
AUC0-672h (µg・h/mL) |
740.0±324.7 (n=12) |
1620.8±814.9 (n=14) |
2864.1±735.4 (n=14) |
t1/2 (h) |
339.3±186.6 (n=7) |
298.0±88.9 (n=9) |
265.6±64.0 (n=9) |
CL/F (mL/h) |
18.0±6.2 (n=7) |
22.1±13.9 (n=9) |
24.1±8.7 (n=9) |
(平均値±標準偏差)
健康成人被験者にアダリムマブ40mgを単回皮下投与したときのCmax及びTmaxは、それぞれ4.7±1.6µg/mL及び131±56時間であった。アダリムマブ40mgを単回皮下投与した3試験から得られたアダリムマブの生物学的利用率(平均値)は64%であった(外国人データ)。
- 16.1.2反復投与
関節リウマチ患者にアダリムマブ40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約3µg/mLであった(メトトレキサート非併用時)。20mg、40mg及び80mgの用量で隔週皮下投与したときの定常状態における血清中トラフ濃度は用量にほぼ比例して増加した(日本人データ)。
- 16.1.3反復投与
化膿性汗腺炎患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目以降に40mgを毎週1回皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約16~18µg/mLであった。80mg隔週投与に変更した被験者における変更前後のトラフ濃度はいずれも約13~14µg/mLであった(日本人データ)。
- 16.1.4反復投与
壊疽性膿皮症患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目以降に40mgを毎週1回皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約18~23µg/mLであった(日本人データ)。
- 16.1.5反復投与
乾癬患者にアダリムマブ80mgを初回投与し、2週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約4µg/mLであった(日本人データ)。
- 16.1.6反復投与
強直性脊椎炎患者にアダリムマブ40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は、メトトレキサート併用時で約12µg/mL、メトトレキサート非併用時で約8µg/mLであった(日本人データ)。
- 16.1.7反復投与
若年性関節リウマチ患者にメトトレキサート併用でアダリムマブ20mg及び40mgを隔週皮下投与したときのトラフ濃度は投与16週時で約7~10µg/mLであった(日本人データ)。
- 16.1.8反復投与
腸管型ベーチェット病患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約9µg/mLであった(日本人データ)。
- 16.1.9反復投与
クローン病患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mgを皮下投与したときのトラフ濃度は、4週目において約12µg/mL、4週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約5~7µg/mLであった。
維持療法中に効果が減弱したクローン病患者(ベースライントラフ濃度:約3µg/mL)にアダリムマブ80mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約7~9µg/mLであった(日本人データ)。
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16.1.10反復投与
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(1)成人
潰瘍性大腸炎患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約6~9µg/mLであった(日本人データ)。
潰瘍性大腸炎患者にアダリムマブ160mgを初回投与し、2週目に80mg、4週目及び6週目に40mg、8週目以降に40mgを毎週1回皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約14~17µg/mLであった(日本人及び外国人データ)。
- (2)小児
5~17歳の潰瘍性大腸炎患者にアダリムマブ0.6mg/kg(体重換算用量、最大40mg)を毎週1回皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約15~17µg/mLであった(日本人及び外国人データ)。
- 16.1.11反復投与
非感染性ぶどう膜炎患者にアダリムマブ80mgを初回投与し、1週目以降に40mgを隔週皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は約8µg/mLであった(日本人データ)。
16.3 分布
関節リウマチ患者にアダリムマブを隔週静脈内投与したとき、滑液中アダリムマブ濃度は血清中濃度の31~96%の範囲であった(外国人データ)。
16.4 代謝
アダリムマブは、ヒトIgG1骨格を持つ抗体であることから、他の免疫グロブリンと同様に異化されると推察される。
16.5 排泄
サルにアダリムマブ214.8mg/kgを反復静脈内投与したとき、尿中にアダリムマブ又はアダリムマブ由来断片は検出されなかった。
16.8 その他
- 16.8.1乳汁中移行
授乳婦にアダリムマブ40mgを単回皮下投与した時の乳汁中濃度は、投与6日後に最高値(31ng/mL)を示した11)(外国人データ)。