Clinical snapshot

ヒアルロン酸Na点眼液0.1%「科研」

精製ヒアルロン酸ナトリウム

添付文書改訂 2023年02月01日

効能・効果

下記疾患に伴う角結膜上皮障害

  • シェーグレン症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群、眼球乾燥症候群(ドライアイ)等の内因性疾患

  • 術後、薬剤性、外傷、コンタクトレンズ装用等による外因性疾患

用法・用量

1回1滴、1日5~6回点眼し、症状により適宜増減する。 なお、通常は0.1%製剤を投与し、重症疾患等で効果不十分の場合には、0.3%製剤を投与する。

使用上の注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断又は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断又は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
びまん性表層角膜炎等の角膜障害 頻度不明
眼のそう痒感 頻度不明
眼の異物感 1%未満
眼刺激 1%未満
眼痛 頻度不明
眼瞼炎 1%未満
眼脂 1%未満
結膜充血 1%未満
結膜炎 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ヒアルロン酸ナトリウムはフィブロネクチンと結合し、その作用を介して上皮細胞の接着、伸展を促進すると考えられる5),6)。また、その分子内に多数の水分子を保持することによって優れた保水性を示す7)。

18.2 角膜創傷治癒促進作用

外科的に角膜上皮下の基底膜まで剥離したウサギ角膜上皮剥離モデルに対し、0.1~0.5%ヒアルロン酸ナトリウムを点眼したとき、剥離24時間後より基剤点眼群と比較し有意な創傷面積の減少が認められた8)。

18.3 角膜上皮伸展促進作用

ウサギ摘出角膜片の培養系において、ヒアルロン酸ナトリウムは対照群(培養液のみ)と比較して有意に角膜上皮細胞層の伸展を促進した9)(in vitro)。

18.4 保水作用

0.1%~1.0%ヒアルロン酸ナトリウム溶液を寒天平板に滴下したとき、水分蒸発による寒天重量の減少は濃度依存的に抑制された7)(in vitro)。

18.5 生物学的同等性試験

  • 〈ヒアルロン酸Na点眼液0.1%「科研」〉
  1. 18.5.1角膜上皮創傷モデルに対する治療効果

n-ヘプタノールによりウサギ角膜上皮創傷モデルを作製し、本剤、ヒアレイン点眼液0.1%又は基剤を点眼し、創傷作製後24時間の治癒面積から治癒率を求め、創傷に対する治癒作用を比較検討した。その結果、本剤及びヒアレイン点眼液0.1%投与群の治癒率は基剤投与群に対し有意な差を認めた。また、両製剤群間では有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された10)。

治癒率(%)
本剤 60.75±3.19#
ヒアレイン点眼液0.1% 61.86±4.13#
基剤 34.30±2.50

(平均値±標準誤差、各群n=8)

:p<0.01(Dunnettの多重比較検定、対基剤)

  1. 18.5.2強制開瞼ドライアイモデルに対する治療効果

ウサギの眼瞼を強制的に開瞼してドライアイ角膜上皮障害モデルを作製し、本剤、ヒアレイン点眼液0.1%又は基剤を点眼して3時間後に障害部位をメチレンブルーで染色し、その色素抽出量から角膜上皮障害に対する治癒作用を比較検討した。その結果、本剤及びヒアレイン点眼液0.1%投与群の色素抽出量は基剤投与群に対し有意な差を認めた。また、両製剤群間では有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された10)。

色素抽出量(μg)
本剤 1.9103±0.0708#
ヒアレイン点眼液0.1% 1.9909±0.0935#
基剤 4.2225±0.3691

(平均値±標準誤差、各群n=8)

:p<0.01(Dunnettの多重比較検定、対基剤)

  1. 18.5.3機械的角膜上皮剥離モデルに対する治療効果

ゼラチンを塗布したガラス平板を用いてウサギの機械的角膜上皮剥離モデルを作製した。本剤、ヒアレイン点眼液0.1%又は基剤を点眼し、障害作製後4時間の治癒面積から治癒率を求め、角膜上皮障害に対する治癒作用を比較検討した。その結果、本剤及びヒアレイン点眼液0.1%投与群の治癒率は基剤投与群に対し有意な差を認めた。また、両製剤群間では有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された10)。

治癒率(%)
本剤 88.90±5.71#
ヒアレイン点眼液0.1% 88.78±6.46#
基剤 25.12±5.04

(平均値±標準誤差、各群n=6)

:p<0.01(Dunnettの多重比較検定、対基剤)

  • 〈ヒアルロン酸Na点眼液0.3%「科研」〉
  1. 18.5.4角膜上皮創傷モデルに対する治療効果

n-ヘプタノールによりウサギ角膜上皮創傷モデルを作製し、本剤、ヒアレインミニ点眼液0.3%又は対照物質(生理食塩液又は基剤)を点眼し、創傷作製後24時間の治癒面積から治癒率を求め、創傷に対する治癒作用を比較検討した。その結果、本剤及びヒアレインミニ点眼液0.3%投与群の治癒率は対照物質投与群に対し有意な差を認めた。また、両製剤群間では有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された10)。

治癒率(%)
本剤 69.5±1.95###
ヒアレインミニ点眼液0.3% 70.2±2.71###
生理食塩液 60.2±2.58
基剤 56.7±1.67

(平均値±標準誤差、各群n=6)

:p<0.05(Dunnettの多重比較検定、対生理食塩液)

:p<0.01(Dunnettの多重比較検定、対基剤)

  1. 18.5.5強制開瞼ドライアイモデルに対する治療効果

ウサギの眼瞼を強制的に開瞼してドライアイ角膜上皮障害モデルを作製し、本剤、ヒアレインミニ点眼液0.3%又は対照物質(生理食塩液又は基剤)を点眼して3時間後に障害部位をメチレンブルーで染色し、その色素抽出量から角膜上皮障害に対する治癒作用を比較検討した。その結果、本剤及びヒアレインミニ点眼液0.3%投与群の色素抽出量は対照物質投与群に対し有意な差を認めた。また、両製剤群間では有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された10)。

色素抽出量(μg)
本剤 1.24±0.13###
ヒアレインミニ点眼液0.3% 1.19±0.13###
生理食塩液 2.49±0.11
基剤 2.50±0.08

(平均値±標準誤差、各群n=7)

:p<0.05(Dunnettの多重比較検定、対生理食塩液)

:p<0.05(Dunnettの多重比較検定、対基剤)