Clinical snapshot

ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.3%「TS」

精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液

添付文書改訂 2023年12月01日

効能・効果

  • 下記疾患に伴う角結膜上皮障害

  • 〇シェーグレン症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群、眼球乾燥症候群(ドライアイ)等の内因性疾患 〇術後、薬剤性、外傷、コンタクトレンズ装用等による外因性疾患

用法・用量

1回1滴、1日5~6回点眼し、症状により適宜増減する。 なお、通常は0.1%製剤を投与し、重症疾患等で効果不十分の場合には、0.3%製剤を投与する。

使用上の注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断又は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断又は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
びまん性表層角膜炎等の角膜障害 頻度不明
眼のそう痒感 頻度不明
眼の異物感 1%未満
眼刺激 1%未満
眼痛 頻度不明
眼瞼炎 1%未満
眼脂 1%未満
結膜充血 1%未満
結膜炎 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ヒアルロン酸ナトリウムはフィブロネクチンと結合し、その作用を介して上皮細胞の接着、伸展を促進すると考えられる6),7)。また、その分子内に多数の水分子を保持することによって優れた保水性を示す8)。

18.2 角膜創傷治癒促進作用

外科的に角膜上皮下の基底膜まで剥離したウサギ角膜上皮剥離モデルに対し、0.1~0.5%ヒアルロン酸ナトリウムを点眼したとき、剥離24時間後より基剤点眼群と比較し有意な創傷面積の減少が認められた9)。

18.3 角膜上皮伸展促進作用

ウサギ摘出角膜片の培養系において、ヒアルロン酸ナトリウムは対照群(培養液のみ)と比較して有意に角膜上皮細胞層の伸展を促進した10)(in vitro)。

18.4 保水作用

0.1%~1.0%ヒアルロン酸ナトリウム溶液を寒天平板に滴下したとき、水分蒸発による寒天重量の減少は濃度依存的に抑制された8)(in vitro)。

18.5 生物学的同等性試験

  • 〈ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1%「TS」〉
  1. 18.5.1角膜上皮創傷モデルに対する効果

n-ヘプタノールによりウサギ角膜上皮創傷モデルを作製し、本剤、ヒアレイン点眼液0.1%又は対照物質(生理食塩液又は基剤)を点眼し、創傷作製後24時間の治癒面積から治癒率を求め、創傷に対する治癒作用を比較検討した。その結果、本剤及びヒアレイン点眼液0.1%投与群の治癒率は対照物質投与群に対し有意な差を認めた。また、両製剤群間では有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された11)。

治癒率(%)
本剤 69.4±1.74##††
ヒアレイン点眼液0.1% 67.3±1.40##††
生理食塩液 55.8±1.45
基剤 53.2±1.50

(平均値±標準誤差、各群n=6)

: p<0.01(Dunnettの多重比較検定、対生理食塩液)

††: p<0.01(Dunnettの多重比較検定、対基剤)

  1. 18.5.2強制開瞼ドライアイモデルに対する効果

ウサギの眼瞼を強制的に開瞼してドライアイ角膜上皮創傷モデルを作製し、本剤、ヒアレイン点眼液0.1%又は対照物質(生理食塩液又は基剤)を点眼して3時間後に創傷部位をメチレンブルーで染色し、その色素抽出量から角膜上皮創傷に対する治癒作用を比較検討した。その結果、本剤及びヒアレイン点眼液0.1%投与群の色素抽出量は基剤投与群に対し有意な差を認めた。また、両製剤群間では有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された11)。

色素抽出量(μg)
本剤 1.60±0.05#†
ヒアレイン点眼液0.1% 1.62±0.09#†
生理食塩液 2.48±0.10
基剤 2.48±0.18

(平均値±標準誤差、各群n=6)

: p<0.05(Dunnettの多重比較検定、対生理食塩液)

†: p<0.05(Dunnettの多重比較検定、対基剤)

  • 〈ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.3%「TS」〉
  1. 18.5.3角膜上皮創傷モデルに対する効果

n-ヘプタノールによりウサギ角膜上皮創傷モデルを作製し、本剤、ヒアレインミニ点眼液0.3%又は対照物質(生理食塩液又は基剤)を点眼し、創傷作製後24時間の治癒面積から治癒率を求め、創傷に対する治癒作用を比較検討した。その結果、本剤及びヒアレインミニ点眼液0.3%投与群の治癒率は対照物質投与群に対し有意な差を認めた。また、両製剤群間では有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された11)。

治癒率(%)
本剤 69.5±1.95#††
ヒアレインミニ点眼液0.3% 70.2±2.71#††
生理食塩液 60.2±2.58
基剤 56.7±1.67

(平均値±標準誤差、各群n=6)

: p<0.05(Dunnettの多重比較検定、対生理食塩液)

††: p<0.01(Dunnettの多重比較検定、対基剤)

  1. 18.5.4強制開瞼ドライアイモデルに対する効果

ウサギの眼瞼を強制的に開瞼してドライアイ角膜上皮創傷モデルを作製し、本剤、ヒアレインミニ点眼液0.3%又は対照物質(生理食塩液又は基剤)を点眼して3時間後に創傷部位をメチレンブルーで染色し、その色素抽出量から角膜上皮創傷に対する治癒作用を比較検討した。その結果、本剤及びヒアレインミニ点眼液0.3%投与群の色素抽出量は対照物質投与群に対し有意な差を認めた。また、両製剤群間では有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された11)。

色素抽出量(μg)
本剤 1.24±0.13#†
ヒアレインミニ点眼液0.3% 1.19±0.13#†
生理食塩液 2.49±0.11
基剤 2.50±0.08

(平均値±標準誤差、各群n=7)

: p<0.05(Dunnettの多重比較検定、対生理食塩液)

†: p<0.05(Dunnettの多重比較検定、対基剤)

薬物動態

16.1 血中濃度

  • 健康成人男性の片眼に1日目0.1%、2日目0.5%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液注1)を1回1滴、1日5回点眼し、3日目より0.5%点眼液を1日13回注1)7日間点眼した。点眼開始前、3日目、9日目(最終日)及びその翌日の血清中ヒアルロン酸濃度を測定したとき、全ての被験者における全測定時点で点眼前と同様に定量下限(10μg/mL)未満であった1)。

注1)ヒアルロン酸ナトリウム点眼液が承認されている濃度は0.1%及び0.3%であり、用法用量は1日5~6回点眼で、症状により適宜増減である。