フェニルケトン尿症
【警告】
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1.1アナフィラキシーが発現することがあるので、緊急時に十分な対応をとれる体制を整えた上で、本剤の投与を開始すること。
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1.2本剤投与開始前にアナフィラキシーの徴候・症状、それらの症状が発現した場合の対処方法等を患者に指導し、患者が理解したことを確認した上で本剤の投与を開始すること。また、本剤による治療中は自己注射可能なアドレナリン注射剤を常時携帯するよう、患者に指導すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し重度の過敏症反応の既往のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはペグバリアーゼ(遺伝子組換え)として1日1回20mgを維持用量とし、皮下投与する。ただし、週1回2.5mgを開始用量として、以下の漸増法に従い、段階的に増量する。1日1回20mgを一定期間投与しても効果が不十分な場合は、40mg又は60mgに段階的に増量できるが、最大用量は60mgである。なお、患者の状態に応じて適宜増減する。
| 用量・投与頻度 | 投与期間 |
|---|---|
| 2.5mgを週1回投与 | 4週間以上 |
| 2.5mgを週2回投与 | 1週間以上 |
| 10mgを週1回投与 | 1週間以上 |
| 10mgを週2回投与 | 1週間以上 |
| 10mgを週4回投与 | 1週間以上 |
| 10mgを1日1回投与 | 1週間以上 |
| 20mgを1日1回投与 | - |
使用上の注意
- 8.1アナフィラキシーを含む過敏症反応が発現することがあるため、以下の点に注意すること。
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緊急時に十分な対応をとれる体制を整えた上で、本剤の投与を開始すること。
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本剤投与開始前にアナフィラキシーの徴候・症状、それらの症状が発現した場合の対処方法等を患者に指導し、患者が理解したことを確認した上で本剤の投与を開始すること。
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本剤による治療中は自己注射可能なアドレナリン注射剤を常時携帯するよう、患者に指導すること。
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投与後少なくとも1時間はアナフィラキシー等の発現に特に注意すること。
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過敏症反応の発現は維持用量に達するまでの間で特に多い傾向がみられるが、その後もアナフィラキシーを含む過敏症反応が発現することがあるので、注意すること。
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過敏症反応が発現した場合は、本剤の減量又は中止を含め、重症度に応じた適切な処置を行うこと。アナフィラキシーが発現した場合は、適切な薬物治療や緊急処置を行うこと。
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重度の過敏症反応(重度のアナフィラキシー等)が発現した場合は、本剤を再投与しないこと。過敏症反応(重度の事象を除く)により本剤の投与を中止した場合の本剤の再投与については、有益性と危険性を考慮し決定すること。
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過敏症反応の回復後、本剤を再投与する場合は、緊急時に十分な対応をとれる医師の監督のもとで抗ヒスタミン剤及び必要に応じて解熱鎮痛剤の前投与を行った上で本剤を投与すること。また、投与後少なくとも1時間は患者を十分に観察すること。
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8.2本剤投与により低フェニルアラニン血症に至るおそれがあるので、血中フェニルアラニン濃度を定期的に測定し、管理目標の範囲を下回る血中フェニルアラニン濃度の場合は、食事からのタンパク摂取量の増加及び必要に応じて本剤を減量又は中止すること。
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8.3重度の関節痛、持続性の関節痛があらわれることがあるので、発現した場合は、解熱鎮痛剤(NSAIDs等)、副腎皮質ホルモン製剤等による治療及び必要に応じて本剤を減量又は中止すること。
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8.4本剤に関する十分な知識と、フェニルケトン尿症の治療に関する十分な知識・経験を持ち、本剤のリスク等について十分に管理・説明できる医師のもとで処方・使用すること。
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8.5本剤の自己注射にあたっては、以下の点に留意すること。
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投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。
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すべての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
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本剤の注射方法に関する説明書を必ず読むよう指導すること。
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アナフィラキシーの徴候・症状、それらの症状が発現した場合の対処方法等を理解した家族等が、投与後少なくとも1時間は患者の傍らで観察するよう指導すること。少なくとも維持用量に達するまでの間は当該観察を行い、維持用量での投与においても当該観察を行うことが望ましい。再投与後の一定期間等の特に慎重な観察が必要と考えられる期間においては、当該観察を行うこと。
9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、原則として本剤投与中及び投与中止後1カ月間は適切な避妊を行うよう指導すること。妊娠を希望する女性に本剤を投与する場合は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみとすること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ただし、食事療法を含む他の治療法では血中フェニルアラニン濃度のコントロールが困難な患者であって、本剤投与により安定した血中フェニルアラニン濃度のコントロールが期待できる場合にのみ考慮し、妊娠期に応じた栄養素摂取量や食事の変動にも留意して血中フェニルアラニン濃度が管理目標の範囲内に厳密にコントロールされるよう、慎重に管理すること。 動物試験(ラット及びウサギ)において、本剤(臨床用量での血漿中トラフ濃度比較においてラットで約13.7~20.7倍、ウサギで27.7~41.0倍)を投与した際、胎児毒性(ラット:骨格変異、ウサギ:外表奇形、内臓奇形、骨格奇形、骨格変異)が認められた。これらの所見は母動物の低フェニルアラニン血症を伴うものであった。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 ラットで乳汁中への移行が報告されている。ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ポリエチレングリコールを含有する注射剤 |
併用した注射剤に対する過敏症の発現が増加するおそれがある。 | 本剤投与による抗PEG抗体の産生による。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| CRP上昇注5) | 5%以上 |
| そう痒症 | 5%以上 |
| リンパ節症 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 低フェニルアラニン血症注6) | 頻度不明 |
| 呼吸困難 | 頻度不明 |
| 咳嗽 | 5%以上 |
| 嘔吐 | 5%以上 |
| 悪心 | 5%以上 |
| 斑状丘疹性皮疹 | 頻度不明 |
| 注射部位反応注3)(90%) | 5%以上 |
| 浮動性めまい | 5%以上 |
| 疲労 | 5%以上 |
| 発疹(35%) | 5%以上 |
| 皮膚剥脱 | 1%未満 |
| 筋肉痛 | 頻度不明 |
| 筋骨格硬直 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 脱毛 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 5%以上 |
| 蕁麻疹 | 5%以上 |
| 血管浮腫 | 頻度不明 |
| 補体因子C3低下(75%) | 5%以上 |
| 補体因子C4低下(66%) | 5%以上 |
| 過敏症反応注4)(65%) | 5%以上 |
| 関節痛(79%) | 5%以上 |
| 関節硬直 | 頻度不明 |
| 関節腫脹 | 頻度不明 |
| 頭痛(42%) | 5%以上 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は、遺伝子組換えフェニルアラニンアンモニアリアーゼ類縁体であり、テトラヒドロビオプテリン非依存的にフェニルアラニンをアンモニア及びケイ皮酸に代謝する。
18.2 効力を裏付ける試験
本剤をフェニルケトン尿症モデルマウスに皮下投与したところ、血漿中フェニルアラニン濃度が低下した。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与1)
外国人フェニルケトン尿症患者(15例)に本剤0.01、0.03又は0.1mg/kgを単回皮下投与したときの血漿中濃度推移及び本薬の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
| 用量 (mg/kg) |
Cmax (μg/mL) |
AUC0-t (μg・h/mL) |
tmax (h) |
t1/2 (h) |
|---|---|---|---|---|
| 0.01 (5例) |
0.073±0.044 | 6.04±4.45 | 84 [60, 144] |
59.5±23.6a) |
| 0.03 (5例) |
0.298±0.101 | 35.50±12.53 | 96 [60, 168] |
45.8±23.6a) |
| 0.1 (5例) |
1.828±0.152 | 229.95±62.78a) | 96 [60, 144] |
113, 126b) |
平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲] a)3例、b)2例
- 16.1.2反復投与2)
外国人フェニルケトン尿症患者(32例)に本剤20mg又は40mgを1日1回反復皮下投与したときの定常状態における本薬の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
| 用量 (mg/kg) |
Cmax (μg/mL) |
AUC0-t (μg・h/mL) |
tmax (h) |
CL/F (L/h) |
V/F (L) |
|---|---|---|---|---|---|
| 20 (17例) |
14.04±16.25 | 262.18±280.38 | 8.0 [0, 24] |
0.39±0.87 | 26.4±64.8b) |
| 40 (15例) |
16.69±19.46 | 246.78±338.59a) | 8.2 [0, 12] |
1.25±2.46a) | 22.2±19.7c) |
平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲] a)12例、b)13例、c)5例
16.4 代謝
本剤は、免疫介在性の機序による薬物除去を受けると考えられ、タンパク質部分はペプチド及びアミノ酸に分解されると推定される。