高血圧症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2妊婦又は妊娠している可能性のある女性
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2.3アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはバルサルタンとして40~80mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、1日160mgまで増量できる。 通常、6歳以上の小児には、バルサルタンとして、体重35kg未満の場合、20mgを、体重35kg以上の場合、40mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。ただし、1日最高用量は、体重35kg未満の場合、40mgとする。
使用上の注意
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8.1本剤を含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中に肝炎等の重篤な肝障害があらわれたとの報告があるので、肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。
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8.2手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による低血圧を起こす可能性がある。
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8.3降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避けること。腎血流量の減少や糸球体濾過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。
- 9.1.2高カリウム血症の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。 また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。
- 9.1.3脳血管障害のある患者
過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。
- 9.1.4厳重な減塩療法中の患者
低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。初回投与後、一過性の急激な血圧低下(失神及び意識消失等を伴う)を起こすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1重篤な腎機能障害(血清クレアチニン値が3.0mg/dL以上)のある患者
投与量を減らすなど慎重に投与すること。腎機能障害を悪化させるおそれがある1)。
- 9.2.2血液透析中の患者
低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。初回投与後、一過性の急激な血圧低下(失神及び意識消失等を伴う)を起こすおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1肝障害のある患者、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある患者
投与量を減らすなど慎重に投与すること。本剤は主に胆汁中に排泄されるため、血中濃度が上昇するおそれがある。外国において、軽度~中等度の肝障害患者でバルサルタンの血漿中濃度が、健康成人と比較して約2倍に上昇することが報告されている。
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1妊娠する可能性のある女性
妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている2),3)。
本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。
-
(1)本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
-
(2)次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
-
妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
-
妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
-
妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。
9.5 妊婦
*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。本剤を含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤並びにアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、妊娠中期~末期に投与された患者に胎児・新生児死亡、羊水過少症、胎児・新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全、羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、脳、頭蓋顔面の奇形、肺の発育形成不全等があらわれたとの報告がある1),4)。また、海外で実施されたアンジオテンシン変換酵素阻害剤におけるレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある5)。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラットの授乳期経口投与)の3mg/kg/日で、乳汁中へ移行するとの報告がある。また、動物実験(ラットの周産期及び授乳期経口投与)の600mg/kg/日で出生児の低体重及び生存率の低下が認められており、200mg/kg/日以上で外表分化の遅延が認められている。
9.7 小児等
-
9.7.1低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
-
9.7.2糸球体濾過量(GFR)が30mL/min/1.73m2未満もしくは透析を受けている小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
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9.7.3腎機能及び血清カリウム値を注意深く観察すること。小児等の高血圧では腎機能異常を伴うことが多い。特に、腎機能に影響を及ぼす状態(発熱、脱水)の患者に本剤を投与する場合や血清カリウム値を上昇させる可能性がある他の薬剤と併用する場合は注意すること。
9.8 高齢者
-
9.8.1低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
-
9.8.2高齢者の薬物動態試験で、本剤の血漿中濃度が非高齢者に比べて高くなることが認められている。
相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| アリスキレンフマル酸塩 • ラジレス(糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。) |
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。 | レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| アリスキレンフマル酸塩 | 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。 なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 |
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
| アンジオテンシン変換酵素阻害剤 | 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。 | レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
| 利尿降圧剤 • フロセミド トリクロルメチアジド等 |
初回投与後、一過性の急激な血圧低下(失神及び意識消失等を伴う)を起こすおそれがある。低用量から本剤の投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。 | 利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。 重度のナトリウムないし体液量の減少した患者では、まれに症候性の低血圧が生じることがある。 |
| カリウム保持性利尿剤 • スピロノラクトン トリアムテレン等カリウム補給製剤 • 塩化カリウム |
血清カリウム値が上昇することがある。 | 本剤のアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。 危険因子:腎機能障害 |
| ドロスピレノン・エチニルエストラジオール | 血清カリウム値が上昇することがある。 | 本剤による血清カリウム値の上昇とドロスピレノンの抗ミネラルコルチコイド作用によると考えられる。 危険因子:腎障害患者、血清カリウム値の高い患者 |
| シクロスポリン | 血清カリウム値が上昇することがある。 | 高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
| トリメトプリム含有製剤 • スルファメトキサゾール・トリメトプリム |
血清カリウム値が上昇することがある。 | ⾎清カリウム値の上昇が増強されるおそれがある。 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs) • インドメタシン等 |
本剤の降圧作用が減弱することがある。 | NSAIDsの腎プロスタグランジン合成阻害作用により、本剤の降圧作用が減弱することがある。 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs) • インドメタシン等 |
腎機能を悪化させるおそれがある。 | NSAIDsの腎プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。 危険因子:高齢者 |
| ビキサロマー | 本剤の血中濃度が約30~40%に低下したとの報告がある。本剤の作用が減弱するおそれがある。 | リン酸結合性ポリマーにより、同時に服用した場合、本剤の吸収を遅延あるいは減少させる可能性がある。 |
| リチウム | リチウム中毒を起こすことが報告されている。 | 本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ― | 頻度不明 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 1%未満 |
| ― | 1%未満 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 1%未満 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 頻度不明 |
| ALP | 1〜5%未満 |
| ALT | 1〜5%未満 |
| AST | 1〜5%未満 |
| BUN上昇 | 1〜5%未満 |
| CK上昇 | 1〜5%未満 |
| LDH | 1〜5%未満 |
| けん怠感 | 1〜5%未満 |
| しびれ | 1%未満 |
| そう痒 | 1〜5%未満 |
| ビリルビン値の上昇 | 1〜5%未満 |
| ほてり | 1%未満 |
| めまい | 1〜5%未満 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 不眠 | 1%未満 |
| 低ナトリウム血症 | 1%未満 |
| 低血圧 | 1〜5%未満 |
| 便秘 | 1%未満 |
| 光線過敏症 | 頻度不明 |
| 動悸 | 1〜5%未満 |
| 口渇 | 1%未満 |
| 味覚異常 | 1%未満 |
| 咳嗽 | 1〜5%未満 |
| 咽頭炎 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 1%未満 |
| 嘔気 | 1〜5%未満 |
| 好酸球増多 | 1〜5%未満 |
| 心房細動 | 1%未満 |
| 浮腫 | 1〜5%未満 |
| 疲労感 | 1%未満 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 白血球減少 | 1〜5%未満 |
| 眠気 | 1%未満 |
| 筋肉痛 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 1%未満 |
| 耳鳴 | 1%未満 |
| 胸痛 | 1%未満 |
| 脱力感 | 1%未満 |
| 腰背部痛 | 1%未満 |
| 腹痛 | 1〜5%未満 |
| 蕁麻疹 | 1%未満 |
| 血中尿酸値上昇 | 1〜5%未満 |
| 血清カリウム値上昇 | 1〜5%未満 |
| 血清クレアチニン上昇 | 1〜5%未満 |
| 血清コレステロール上昇 | 1%未満 |
| 血清総蛋白減少 | 1%未満 |
| 血糖値上昇 | 1%未満 |
| 貧血 | 1〜5%未満 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 1〜5%未満 |
| 頻脈 | 1%未満 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
バルサルタンはアンジオテンシンⅡ受容体のサブタイプであるAT1受容体に選択的に結合し、昇圧系として作用するアンジオテンシンⅡに対して受容体レベルでは競合的に拮抗することが明らかにされている21)。
-
18.1.1バルサルタンはラット大動脈平滑筋において、AT1受容体に対するアンジオテンシンⅡの結合を競合的に阻害する。また、AT1受容体以外の受容体に対してほとんど親和性を示さない22),23)。
-
18.1.2バルサルタンはウサギ摘出大動脈リング標本において、ノルアドレナリン、セロトニン及び塩化カリウムによる収縮に対しては抑制作用を示さず、アンジオテンシンⅡによる収縮を特異的に抑制する24)。
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18.1.3バルサルタンは経口投与により、脊髄破壊ラットにおける交感神経刺激及びノルアドレナリンによる昇圧反応の抑制作用を示さず、アンジオテンシンⅡによる昇圧反応を特異的に抑制する24)。
-
18.1.4バルサルタンはウシ副腎球状層細胞におけるアンジオテンシンⅡによるアルドステロンの産生を有意に抑制する24)。
-
18.1.5バルサルタンはヒト気管支上皮細胞のACE活性とブラジキニン分解に影響を及ぼさない25)。
18.2 降圧作用
-
18.2.1バルサルタンは経口投与により、腎性高血圧ラット、自然発症高血圧ラット(SHR)、ナトリウム枯渇マーモセットの血圧を用量依存的に下降させるが、DOCA/salt型高血圧ラットの血圧には影響を及ぼさない26)。
-
18.2.2バルサルタンは連続(4週)経口投与後に休薬しても、腎性高血圧ラット、自然発症高血圧ラット(SHR)において、リバウンド現象を示さない27)。
-
18.2.3バルサルタンは長期連続(44週)経口投与により、脳卒中易発症性自然発症高血圧ラット(SHR-SP)の血圧を持続的に下降させるが、心拍数の著変を示さない。また、長期連続(48週)経口投与により、大動脈血管の肥厚を抑制する28)。
18.3 血行動態並びに心臓に及ぼす作用
-
18.3.1バルサルタンは経口投与により、自然発症高血圧ラット(SHR)の臓器血流量を減少させることなく、腎血流量を有意に増加する29)。
-
18.3.2バルサルタンは連続(4週)経口投与により虚血性心不全モデルラットの心肥大を、長期連続(48週)経口投与により脳卒中易発症性自然発症高血圧ラット(SHR-SP)の心肥大を抑制する30),31)。
18.4 腎機能に及ぼす作用
バルサルタンは連続経口投与により、腎部分除去ラット(6週)及び脳卒中易発症性自然発症高血圧ラット(SHR-SP)(32週、40週、44週)の腎障害の悪化を抑制する32)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与**
健康成人男子にバルサルタン20、40、80及び160mg(80mg×2)を単回経口投与した場合、速やかに吸収され、血漿中の未変化体は投与後2~3時間で最高濃度に到達した。また、Cmax及びAUCは160mg投与まで投与量の増加に比例して増大し、消失半減期は4~6時間であった6)。
| 投与量 | Tmax※ (h) |
Cmax (μg/mL) |
AUC (μg・h/mL) |
T1/2 (h) |
|---|---|---|---|---|
| 20mg | 2 | 0.86±0.53 | 5.2±3.1 | 3.7±0.8 |
| 40mg | 3 | 1.37±0.53 | 8.9±4.0 | 4.0±1.3 |
| 80mg | 3 | 2.83±0.92 | 18.0±5.8 | 3.9±0.6 |
| 160mg | 3 | 5.26±2.30 | 33.9±18.9 | 5.7±1.8 |
n=6、平均±標準偏差 ※:中央値
体重が35kg未満又は35kg以上の小児患者(7から14歳の高血圧症、慢性腎臓病、もしくはネフローゼ症候群の患者)にそれぞれ20mg又は40mgのバルサルタンを単回投与したときのCmax及びAUCは以下のとおりであった7) 。
| 投与量 | 体重※ (kg) |
Cmax (μg/mL) |
AUC (μg・h/mL) |
|---|---|---|---|
| 20mg | 20.2~31.3 | 2.45±0.86 | 12.0±3.9 |
| 40mg | 38.8~61.5 | 2.11±0.84 | 11.3±6.1 |
n=6、平均±標準偏差 ※:範囲(最小値~最大値)
- 16.1.2反復投与
健康成人男子にバルサルタン160mg(80mg×2)を1日1回7日間反復経口投与したとき、血漿中の未変化体濃度の投与回数に伴う上昇は認められなかった。また、初回及び投与7日目の薬物動態パラメータはほぼ同等であり、蓄積性は認められなかった8)。
- 16.1.3生物学的同等性
-
〈バルサルタン錠80mg「ツルハラ」〉
-
バルサルタン錠80mg「ツルハラ」とディオバン錠80mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(バルサルタンとして80mg)を健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された9)。
-
AUC0 - 24
(μg・hr/mL)Cmax
(μg/mL)tmax
(hr)t1/2
(hr)バルサルタン錠80mg
「ツルハラ」21.95±2.27 3.57±0.37 2.6±0.3 5.4±0.5 ディオバン錠80mg 23.50±2.49 3.63±0.38 2.5±0.3 5.2±0.5
mean±S.E. ( n=46 )
-
血漿中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
-
〈バルサルタン錠160mg「ツルハラ」〉
バルサルタン錠160mg「ツルハラ」とディオバン錠160mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(バルサルタンとして160mg)を健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された10)。
| AUC0 - 24 (μg・hr/mL) |
Cmax (μg/mL) |
tmax (hr) |
t1/2 (hr) |
|
|---|---|---|---|---|
| バルサルタン錠160mg 「ツルハラ」 |
39.45±2.64 | 6.07±0.45 | 2.5±0.2 | 5.5±0.2 |
| ディオバン錠160mg | 41.93±3.25 | 6.25±0.45 | 2.8±0.2 | 5.6±0.2 |
mean±S.E. ( n=23 )
血漿中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.4 代謝
健康成人男子に14Cバルサルタン80mgを空腹時単回経口投与8時間後の血漿中には、主として未変化体が存在し、その他に代謝物として4-ヒドロキシ体が認められ11)、in vitroの試験において主としてCYP2C9の関与が示唆されている12)(外国人のデータ)。
16.5 排泄
健康成人男子に14Cバルサルタン80mgを空腹時単回経口投与した後の排泄率は以下のとおりであった11)(外国人のデータ)。
| 糞中 | 尿中 | |
|---|---|---|
| 総排泄率 | 86%(168時間値) | 13%(168時間値) |
| 未変化体 | 71%(12~72時間値) | 10%(48時間値) |
| 4-ヒドロキシ体 | 8%(12~72時間値) | 1%(48時間値) |
健康成人男子にバルサルタン20、40、80及び160mg(80mg×2)を空腹時単回経口投与した際、投与後48時間までに投与量の9~14%が未変化体として尿中に排泄された6)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1高齢者
65歳以上の健康成人男子にバルサルタン80mgを単回経口投与したときの血漿中の未変化体濃度推移は、65歳未満の健康成人男子に投与した場合に比べてCmaxが1.2倍、AUCが1.7倍高く、AUC及び消失半減期において有意な差(P<0.05)が認められた13)(外国人のデータ)。
16.8 その他
バルサルタン錠 20mg「ツルハラ」14)、バルサルタン錠 40mg「ツルハラ」15)は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイ ドライン(平成 24 年 2 月 29 日薬食審査発 0229 第 10 号)」に基づき、 バルサルタン錠 80mg「ツルハラ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が 等しく、生物学的に同等とみなされた。