Clinical snapshot

バイオゲン静注50mg

チアミンジスルフィド

添付文書改訂 2022年08月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • ビタミンB1欠乏症の予防及び治療

  • ビタミンB1の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)

  • ウェルニッケ脳炎

  • 脚気衝心

  • 下記疾患のうち、ビタミンB1の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合

  • 神経痛、筋肉痛・関節痛、末梢神経炎・末梢神経麻痺、便秘などの胃腸運動機能障害、術後腸管麻痺 上記の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

用法・用量

チアミンジスルフィドとして、通常成人1日5~100mgを緩徐に静脈内注射する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
悪心・嘔吐 頻度不明
発疹 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

チアミンジスルフィド(TDS)は、そのままではビタミンB1活性を示さないがin vitroにおいてシステイン等により還元され、ビタミンB1活性を示すことが確認されている1)。ビタミンB1は、神経機能の維持に重要な役割を担っており、欠乏時には中枢神経及び末梢神経系に障害が生じる2)。脚気はビタミンB1欠乏症の一つで、下肢の知覚異常や痛みを伴うが、これらの症状はビタミンB1の投与により改善する3)。

18.2 持続性

健康成人男子(6例)にTDS100mg及びビタミンB1塩酸塩120mg(TDSとして100mg相当量)を、クロスオーバー法により単回静脈内投与したところ、8時間後の全血中の総ビタミンB1濃度はビタミンB1塩酸塩投与群では投与前値にまで低下していたのに対し、TDS投与群ではビタミンB1塩酸塩投与群の1~2時間後に相当する濃度が維持され、TDSの血中ビタミンB1濃度持続性が示されている。この静脈内投与時にみられる血中濃度推移の差異は、かなりのTDSが投与後ビタミンB1に還元されないで血中に存在し、その間に血球部分へ移行すること、及びTDSがビタミンB1に比べて血球部分への移行性が高いことによると考えられる4)。