Clinical snapshot

ハルトマン輸液pH8「NP」(500mL)

乳酸リンゲル液

添付文書改訂 2023年10月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

高乳酸血症の患者[高乳酸血症が悪化するおそれがある。]

効能・効果

循環血液量及び組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正、代謝性アシドーシスの補正。

用法・用量

通常成人、1回500~1000mLを点滴静注する。投与速度は通常成人時間あたり300~500mLとする。 なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1心不全の患者

循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.2高張性脱水症の患者

水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.3閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者

水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1重篤な肝障害のある患者

水分、電解質代謝異常、高乳酸血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒感 頻度不明
末梢の浮腫 頻度不明
紅斑 頻度不明
肺水腫 頻度不明
脳浮腫 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

乳酸リンゲル液は細胞外液と電解質組成が近似していることから、各種の侵襲時及びショック時にみられる機能的細胞外液を補い、循環血液量を安定させショックを防止する1),2),3),4)。また、乳酸ナトリウムは体内で代謝されてHCO3-となり、体内のH+と結合して代謝性アシドーシスを補正する2)。

18.2 代謝性アシドーシスの補正とpH

イヌの出血性ショック時の治療に対し、pH8.2〜8.5に調整した乳酸リンゲル液は、pH6.5の乳酸リンゲル液より優れるという結果が得られている5)。また、ヒトにおいてもpH6.5の乳酸リンゲル液に比較してpH8の乳酸リンゲル液は酸塩基平衡の変動を押さえるという結果が得られている6)。