Clinical snapshot

ノルフロキサシン点眼液0.3%「わかもと」

ノルフロキサシン

添付文書改訂 2023年09月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

ノルフロキサシン又はキノロン系合成抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 〈適応菌種〉

本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、バシラス属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、フラボバクテリウム属、アルカリゲネス属

  • 〈適応症〉

眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法

用法・用量

通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の投与にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

  2. 8.2長期間投与しないこと。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
しみるなどの眼刺激症状 1〜5%未満
そう痒感 1%未満
眼瞼の腫脹・発赤 1%未満
結膜充血 1%未満
表在性角膜炎 1%未満
角膜上皮剝離 1%未満
角膜沈着物 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

細菌のDNAの高次構造を変換するDNA gyraseに作用し、DNA複製を阻害することにより、殺菌的に作用する6)。

18.2 抗菌作用

抗菌スペクトラムは広範囲におよび、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、コリネバクテリウム属、バシラス属等のグラム陽性菌及びモラクセラ属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、フラボバクテリウム属、アルカリゲネス属等のグラム陰性菌の眼感染症の起炎菌に対し、強い抗菌力を示す(in vitro)7),8),9)。

18.3 実験的緑膿菌性角膜感染症に対する作用

ウサギに0.3%ノルフロキサシン点眼液を1回1滴点眼し、1時間後緑膿菌を接種したところ、発症の予防又は病変の進行の遅延が認められた。また、菌接種後から2時間毎に1回1滴で1日6回、3日間点眼したところ病変は認められなかった10)。

18.4 耐性獲得

  1. 18.4.1Rプラスミド上からは本剤の耐性遺伝子はみつかっていない11)。

  2. 18.4.2継代培養による耐性獲得実験においてナリジクス酸及びピペミド酸に比べ耐性が獲得されにくい(in vitro)12)。

18.5 生物学的同等性試験

  1. 18.5.1実験的家兎角膜感染症に対する作用

ウサギ緑膿菌角膜感染症モデルを用い、本剤、ノフロ点眼液0.3%及び本剤の基剤を菌接種6時間後より2時間毎に1日6回3日間点眼し、Draize法により評価した感染症状のスコアを指標として比較した。その結果、本剤は、基剤との間に有意な差が認められ、ノフロ点眼液0.3%と有意な差は認められなかったことから、両剤の生物学的同等性が確認された13)。

  1. 18.5.2緑膿菌を用いた抗菌活性試験

本剤、ノフロ点眼液0.3%、本剤の基剤及び生理食塩液に緑膿菌液を混合し菌接種させ、菌接種8時間及び24時間後の緑膿菌残存生菌数を抗菌活性の指標として比較した。その結果、本剤及びノフロ点眼液0.3%は、本剤の基剤及び生理食塩液との間に有意な差が認められ、また、本剤とノフロ点眼液0.3%間に有意な差は認められなかったことから、両剤の生物学的同等性が確認された14)(in vitro)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人に0.3%ノルフロキサシン点眼液を1回2滴、1日4回点眼で14日間投与したとき注)、最終投与日の3回目の点眼1時間後の血中濃度は、測定限界値(0.005μg/mL)以下であった1)。

16.3 分布

  1. 16.3.1眼内移行

眼手術患者に0.3%ノルフロキサシン点眼液を術前0.5~3.0時間の間に数回点眼したとき注)の前房水中濃度は、点眼後90分に最高値(0.36μg/mL)を示した2)。

  1. 16.3.2結膜嚢内濃度

0.3%ノルフロキサシン点眼液をウサギ正常眼に1回2滴点眼したときの結膜嚢内滞留濃度は、点眼後30分で305μg/mL、1時間で77.0μg/mLであり、6時間後で8.9μg/mLであった3)。

  1. 16.3.3眼組織内濃度

  2. (1)0.3%ノルフロキサシン点眼液を白色ウサギ正常眼に1回2滴5分毎に5回点眼したとき、眼球内部組織に比べて外眼部で濃度が高く、最高濃度は角膜で7.84μg/g(15分後)、眼瞼で6.55μg/g(30分後)、球結膜で5.76μg/g(15分後)であり、前房水中には0.68μg/mL(2時間後)、虹彩・毛様体で0.65μg/g(30分後)、脈絡膜で0.26μg/g(15分後)と少なく、血清中では0.020μg/mL(15分後)と極めて少なかった4)。 また、角膜炎症眼では正常眼に比べてより高い移行濃度を示した4)。

  3. (2)0.3%[14C]-ノルフロキサシン溶液を有色ウサギ正常眼に1回1滴1日5回14日間点眼したとき、最終点眼24時間後の眼組織内濃度は虹彩・毛様体で3.00μg・eq/g、脈絡膜・網膜色素上皮で3.65μg・eq/g、色素上皮を除く網膜で測定限界以下であり、メラニン色素を含む組織には高度に分布することが認められた5)。

注)本剤の承認された用法及び用量は、通常、1回1滴、1日3回である。