下記疾患の自覚的ならびに他覚的症状の寛解 脳腫瘍、消化器癌(胃癌、肝臓癌、結腸・直腸癌)、肺癌、悪性リンパ腫、慢性白血病
【警告】
本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の電子添文を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1骨髄抑制のある患者[副作用として白血球減少等の骨髄抑制の報告があり、これらの増悪を防止するため。]
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2.2本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、下記用量を本剤5mgあたり日本薬局方注射用水1mLに溶解し、静脈内又は動脈内に投与する。 〇ニムスチン塩酸塩として2~3mg/kgを1回投与し、投与後末梢血液所見により4~6週間休薬する。 〇ニムスチン塩酸塩として1回2mg/kgを1週間隔で2~3週投与し、投与後末梢血液所見により4~6週間休薬する。 なお、年齢・症状により適宜増減する。
使用上の注意
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8.1遅延性の骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、各投与後少なくとも6週間は、1週毎に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。
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8.2本剤を長期投与した患者に骨髄異形成症候群(MDS)、急性白血病等の二次発癌が発生したとの報告があるので、十分注意し投与すること。
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8.3感染症・出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1感染症を合併している患者
白血球減少により感染に対する抵抗力が低下することがある。
- 9.1.2水痘患者
致命的な全身障害があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
副作用として腎機能障害の報告があり、症状を悪化させることがある。
9.3 肝機能障害患者
副作用として肝機能障害の報告があり、症状を悪化させることがある。
9.4 生殖能を有する者
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9.4.1小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
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9.4.2*妊娠する可能性のある女性には、本剤投与期間中及び最終投与後6ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
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9.4.3*男性には、本剤投与中及び最終投与後3ヵ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。妊娠7~17日目のラットに投与した実験(0.1/0.5mg/kg/日)で、多趾症等の催奇形性が認められている1)。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。乳汁移行性に関するデータはない。
9.7 小児等
代謝系が未発達であるため、副作用(白血球減少等)があらわれやすい。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 他の抗悪性腫瘍剤 放射線照射 |
骨髄抑制等の作用が増強することがある。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。 | 抗悪性腫瘍剤及び放射線照射の一般的な副作用として骨髄抑制がみられる。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT上昇 | 頻度不明 |
| BUN上昇 | 1%未満 |
| γ-GTP上昇等) | 頻度不明 |
| めまい | 1%未満 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 低蛋白血症 | 1%未満 |
| 全身倦怠感 | 頻度不明 |
| 口内炎 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 嘔気 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 痙攣 | 1%未満 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 肝機能異常(AST上昇 | 頻度不明 |
| 脱毛 | 1%未満 |
| 蛋白尿 | 1%未満 |
| 頭痛 | 1%未満 |
| 食欲不振 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
水溶性のニトロソ尿素誘導体であり、細胞内のDNAアルキル化によるDNAの低分子化、DNA合成阻害が主な作用機序と考えられる3)。
18.2 抗腫瘍作用
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18.2.1マウス白血病L1210に対し高い抗腫瘍活性を示した4)(in vitro)。
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18.2.2マウスの移植腫瘍に対して幅広い抗腫瘍スペクトラムを有している。リンパ性白血病L1210、骨髄性白血病C-1498、形質細胞腫X-5563(腹水型)、エールリッヒ腹水癌、腹水型乳癌MM-102、腹水型乳癌FM3A43、形質細胞腫X-5563(固型)、エールリッヒ固型癌、硬膜肉腫MS-147に対しすぐれた効果を示した5)(in vitro)。
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18.2.3リンパ性白血病L12106)及びメチルコラントレン誘発悪性グリオーマ細胞7)の脳内移植マウスに対する延命効果が認められた(in vitro)。
薬物動態
16.1 血中濃度
脳腫瘍患者14例に、本剤100~150mg/body(1.72~2.50mg/kg)を単回静脈内投与し、血液中濃度を高速液体クロマトグラフィーにより測定したところ、投与5分後に平均3.86μg/mLを示し、以後急速に低下したが、60分後も1.0μg/mLの濃度を保持していた(t1/2α=1.3分、t1/2β=35分)2)。
16.3 分布
- 16.3.1髄液中濃度
脳腫瘍患者14例に、本剤100~150mg/body(1.72~2.50mg/kg)を単回静脈内投与し、髄液を高速液体クロマトグラフィーにより測定したところ、投与5分後より髄液(脳室)への移行が認められ、髄液中濃度は投与後30分でピーク(平均0.59μg/mL)に達し、以後半減期0.49時間で漸減した2)。
- 16.3.2分布容積
脳腫瘍患者14例に、本剤100~150mg/body(1.72~2.50mg/kg)を単回静脈内投与したときの分布容積の検討から、組織への移行性が高いことが示された2)。
16.4 代謝
肺癌患者1例及び脳腫瘍患者3例の計4例に本剤を100~150mg/body(2.0~3.0mg/kg)の投与量で単回静脈内投与したとき、血液中には代謝物としてピリミジノン環を有する縮環体及び脱ニトロソ体が認められた。
16.5 排泄
肺癌患者3例に本剤を120~150mg/body(3mg/kg)の投与量で単回静脈内投与したとき、投与42時間までのニムスチンの尿中排泄率は0.8%であった。