Clinical snapshot

ナフトピジル錠50mg「日医工」

ナフトピジル

添付文書改訂 2023年09月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

前立腺肥大症に伴う排尿障害

用法・用量

通常、成人にはナフトピジルとして1日1回25mgより投与を始め、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて50~75mgに漸増し、1日1回食後経口投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は75mgまでとする。

使用上の注意

  1. 8.1起立性低血圧があらわれることがあるので、体位変換による血圧変化に注意すること。

  2. 8.2本剤の投与初期又は用量の急増時等に、起立性低血圧に基づくめまい、立ちくらみ等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する場合には注意させること。

  3. 8.3本剤投与開始時に降圧剤投与の有無について問診を行い、降圧剤が投与されている場合には血圧変化に注意し、血圧低下がみられたときには、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1重篤な心疾患のある患者

使用経験がない。

  1. 9.1.2重篤な脳血管障害のある患者

使用経験がない。

9.3 肝機能障害患者

健常人に比し、最高血漿中濃度が約2倍、血漿中濃度曲線下面積が約4倍に増加したとの報告がある。

9.8 高齢者

低用量(例えば12.5mg/日等)から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は、主として肝臓から排泄されるが、高齢者では肝機能が低下していることが多いため、排泄が遅延し、高い血中濃度が持続するおそれがある。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
利尿剤
降圧剤
降圧作用が増強するおそれがあるので、減量するなど注意すること。 本剤及び併用薬の降圧作用が互いに協力的に作用する。
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
• シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物等
併用により、症候性低血圧があらわれるおそれがある。 これらは血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-Pの上昇 1%未満
ALTの上昇 1%未満
AST 1%未満
LDH 1%未満
しびれ感 1%未満
そう痒感 1%未満
ほてり 1%未満
めまい・ふらつき 1%未満
下痢 1%未満
不整脈(期外収縮 1%未満
低血圧 1%未満
便秘 1%未満
倦怠感 1%未満
勃起障害 1%未満
動悸 1%未満
口渇 1%未満
味覚異常 1%未満
嘔吐 1%未満
嘔気 1%未満
多形紅斑 頻度不明
女性化乳房 頻度不明
尿失禁 1%未満
心房細動等) 1%未満
悪寒 1%未満
振戦 1%未満
浮腫 1%未満
発疹 1%未満
眠気 1%未満
眼瞼浮腫 1%未満
立ちくらみ 1%未満
耳鳴 1%未満
肩こり 1%未満
胃部不快感 1%未満
胸痛 頻度不明
腹痛 1%未満
膨満感 1%未満
色視症 頻度不明
蕁麻疹 1%未満
血小板数減少 頻度不明
術中虹彩緊張低下症候群(IFIS) 頻度不明
霧視 1%未満
頭がボーッとする 頻度不明
頭痛・頭重 1%未満
頻脈 頻度不明
鼻閉 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

α1受容体遮断作用に基づき前立腺部及び尿道に分布する交感神経の緊張を緩和し、尿道内圧を低下させ、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する。10),11),13),14),15)。

18.2 ヒトでの作用

  1. 18.2.1交感神経系α受容体に対する親和性

ヒト前立腺膜標本を用いた受容体結合実験で、α1受容体への親和性を示した13)。

  1. 18.2.2前立腺に対する作用

α1受容体作動薬によるヒト摘出前立腺平滑筋の収縮を抑制した10)。

  1. 18.2.3排尿障害改善作用

前立腺肥大症に伴う排尿障害患者に対する臨床薬理試験において、最大尿道閉鎖圧及び最小尿道抵抗が有意に低下し、最大尿流率及び平均尿流率が有意に増加した11)。

18.3 動物での作用

  1. 18.3.1前立腺、尿道及び膀胱三角部に対する作用

α1受容体作動薬によるウサギ摘出前立腺、尿道及び膀胱三角部平滑筋の収縮を抑制した14)。

  1. 18.3.2尿道内圧に対する作用

無麻酔雄ウサギにおいて、尿道内圧を用量依存的に低下させた14)。麻酔雄イヌにおいては、α1受容体作動薬による血圧上昇に対する抑制よりも、尿道内圧上昇を選択的に抑制した15)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与・反復投与

健康成人にナフトピジル25、50及び100mg注1)を空腹時に単回経口投与したとき、下記のデータが得られている1)。

25mg 50mg 100mg注1)
Tmax(時間) 0.45±0.21 0.75±0.71 0.65±0.22
Cmax(ng/mL) 39.3±10.3 70.1±32.9 134.8±55.8
半減期(時間) 15.2±4.7 10.3±4.1 20.1±13.7

(n=5、平均±標準偏差)

また、1回50mgを1日2回食後反復経口投与注1)すると、血清中濃度は4回目投与で定常状態に達した1)。

  1. 16.1.2生物学的同等性試験

ナフトピジル錠75mg「日医工」及びフリバス錠75mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ナフトピジルとして75mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中ナフトピジル濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った。その結果、AUC0→30の対数変換値の平均値の差の90%信頼区間はlog(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、Cmaxの対数変換値の平均値の差がlog(0.90)〜log(1.11)の範囲内で、かつ溶出挙動が類似していることから、両剤の生物学的同等性が確認された2)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→30
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
ナフトピジル錠75mg「日医工」 272.3±110.2 101.4±68.0 1.65±4.99 11.04±7.82※
フリバス錠75mg 276.4±121.3 109.9±71.4 0.78±0.67 10.64±5.72

(1錠投与, Mean±S.D., n=35(※のみn=34))

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

健康成人にナフトピジル50mgを空腹時及び食後に単回経口投与すると、最高血清中未変化体濃度到達時間はそれぞれ0.75時間及び2.20時間であり、食後投与で遅延する傾向を示し、血清中濃度-時間曲線下面積はわずかに増大したが、最高血清中濃度及び消失相の半減期に変化がなく、ナフトピジルの吸収に及ぼす食事の影響は少なかった1)。

16.3 分布

  1. 16.3.1蛋白結合率

健康成人にナフトピジル100mg注1)を空腹時単回経口投与したときの血清蛋白結合率は98.5%であった3)。

16.4 代謝

主要代謝反応は、未変化体のグルクロン酸抱合及びメトキシフェニル基の水酸化であった3)。

16.5 排泄

健康成人にナフトピジル25、50及び100mg注1)を単回経口投与したときの投与後24時間までの尿中未変化体排泄率はいずれも0.01%以下であった1)。

16.8 その他

  1. 16.8.1ナフトピジル錠25mg「日医工」は、ナフトピジル錠75mg「日医工」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判定され、生物学的に同等とみなされた4)。

  2. 16.8.2ナフトピジル錠50mg「日医工」は、ナフトピジル錠75mg「日医工」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判定され、生物学的に同等とみなされた5)。

注1)本剤の承認された用法・用量は、「通常、成人にはナフトピジルとして1日1回25mgより投与を始め、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて50~75mgに漸増し、1日1回食後経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は75mgまでとする。」である。