通常の結紮によって止血困難な小血管、毛細血管及び実質臓器からの出血(例えば、外傷に伴う出血、手術中の出血、骨性出血、膀胱出血、抜歯後の出血、鼻出血及び上部消化管からの出血など)
【警告】
本剤を注射しないこと。[静脈内に誤って注射すると、血液を凝固させ致死的な結果をまねくおそれがある。また、アナフィラキシーを起こすおそれがあるので、静脈内はもちろん皮下・筋肉内にも注射しないこと。]
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤又は牛血液を原料とする製剤(フィブリノリジン、幼牛血液抽出物等)に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2凝固促進剤(ヘモコアグラーゼ)、抗プラスミン剤(トラネキサム酸)、アプロチニン製剤を投与中の患者
効能・効果
用法・用量
- 〈上部消化管出血以外〉
通常、出血局所に生理食塩液で溶かした溶液(トロンビンとして50〜1000単位/mL)を噴霧もしくは灌注するか、又は粉末のままで散布する。 なお、出血の部位及び程度により適宜増減する。
- 〈上部消化管出血〉
適当な緩衝剤に溶かした溶液(トロンビンとして200〜400単位/mL)を経口投与する。 なお、出血の部位及び程度により適宜増減する。
使用上の注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1重篤な肝障害、播種性血管内凝固症候群(DIC)等網内系活性の低下が考えられる病態を有する患者
微量のトロンビンの血管内流入により、血管内血栓を形成するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重篤な肝障害のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ヘモコアグラーゼ(レプチラーゼ) トラネキサム酸(トランサミン) |
血栓形成傾向があらわれるおそれがある。 | 凝固促進剤、抗プラスミン剤及びトロンビンは血栓形成を促進する薬剤であり、併用により血栓形成傾向が相加的に増大する。 |
| アプロチニン(トラジロール) | 血栓形成傾向があらわれるおそれがある。 | アプロチニンは抗線溶作用を有するため、トロンビンとの併用により血栓形成傾向が増大する。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 嘔気 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 発赤 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
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18.1.1トロンビンは血液凝固促進薬である。血液凝固系には第ⅠからⅩⅢまでの血液凝固因子が働いているが、本薬は第Ⅱa因子である。セリンプロテアーゼとしてフィブリノゲンに直接作用してフィブリンモノマーを生成すると共に、第ⅩⅢ因子を活性化することによりフィブリン分子を架橋して安定化フィブリンを生成する。さらに、プロテアーゼ活性化受容体を介して、直接的に血小板を活性化する4) 。
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18.1.2血液凝固速度はトロンビン溶液の濃度に依存する。例えば1,000単位/mLの溶液5mLは同量の血液を1秒以内に、また1,000mLの血液を1分以内に凝固する4) 。