- 〈適応菌種〉
スペクチノマイシンに感性の淋菌
- 〈適応症〉
淋菌感染症
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
スペクチノマイシンに感性の淋菌
淋菌感染症
スペクチノマイシンとして、通常成人は2g(力価)を1回臀部筋肉内に注射する。また、2g(力価)1回投与にて効果の不十分なときは、4g(力価)を1回追加投与する。4g(力価)投与は左右の臀筋の2箇所に分けてもよい。 なお、年齢、症状により適宜増減する。
8.1本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
8.1.1事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
8.1.2投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
8.1.3投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
8.2潜伏状態の梅毒の兆候を遮蔽したり遅延させる可能性があるため、淋疾の治療の際には梅毒の血清学的検査を行うこと。
8.3本剤投与後、ときに淋疾後尿道炎(postgonococcal urethritis)があらわれることがあるので、適切な治療を行うこと。
8.4本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
重症の即時型アレルギー反応があらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ウシ、ヒツジ)で乳汁中に移行することが認められている。
9.7.1特に必要とする場合には慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99~234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。
生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P上昇 | 頻度不明 |
| ALT上昇 | 頻度不明 |
| BUNの上昇 | 頻度不明 |
| クレアチニン・クリアランスの低下 | 頻度不明 |
| しびれ感 | 1%未満 |
| ヘマトクリット値減少 | 頻度不明 |
| ヘモグロビン減少 | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| 下腹部痛 | 1%未満 |
| 下腹部膨満感 | 1%未満 |
| 不眠 | 頻度不明 |
| 乏尿 | 頻度不明 |
| 倦怠感 | 1%未満 |
| 悪寒 | 頻度不明 |
| 悪心・嘔吐 | 1%未満 |
| 疼痛の持続 | 1〜5%未満 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発赤 | 1%未満 |
| 皮疹 | 1〜5%未満 |
| 硬結 | 1%未満 |
| 胃痛 | 1%未満 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 頭重感 | 1%未満 |
細菌細胞内のリボゾーム30S Subunitに作用し蛋白合成を阻害する3)。
18.2.1臨床分離淋菌に対する感受性は、ベンジルペニシリンでは0.011~6.25μg/mLの幅広い範囲に分布を示し、耐性菌も認められたが、スペクチノマイシンでは3.13~12.5μg/mLで、約60%は6.25μg/mLの感受性を有し、一峰性の感受性分布を示す4)。
18.2.2本剤とベンジルペニシリンとの間には感受性相関は認められず、ベンジルペニシリン感性株、耐性株のいずれに対しても良好な感受性を示す4)。
18.2.3淋菌の増殖曲線に及ぼす影響について、12.5、25、50μg/mLにおいて濁度法及び生菌数測定の両面より、静菌作用と殺菌作用の検討を行った。濁度法においては静菌的な変化を示したが、生菌数測定においては著明な殺菌作用を示した。6.25μg/mLでも添加後4時間目より殺菌作用があらわれ、24時間以内に生菌数は約2×107cells/mLから101cells/mL以下となった4)。
健康成人にスペクチノマイシン2g(力価)筋注後の血中濃度は、投与後30分で平均77.8μg/mLを示し、1時間でピークとなり91.4μg/mL、2時間で71.8μg/mL、4時間で45.9μg/mL、6時間でもなお20.1μg/mLの高い濃度を示す(5名平均)1)。
人尿で生体内代謝産物を薄層クロマトグラフィーにより検討した結果、生体内で代謝されることなく排泄される1)。
健康成人にスペクチノマイシン2g(力価)筋注後の尿中濃度は、投与後30分で1,455.6μg/mLを示し、1時間でピークとなり7,086μg/mL、2時間で5,434μg/mL、4時間で2,748μg/mL、6時間でもなお1,222μg/mLと非常に高い尿中濃度を示す。6時間までの尿中回収率は平均45.5%である(5名平均)1)。