- 次の疾患で、他の緑内障治療薬で効果不十分な場合の併用療法:緑内障、高眼圧症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2重篤な腎障害のある患者
効能・効果
用法・用量
- 通常、0.5%製剤を1回1滴、1日3回点眼する。 なお、十分な効果が得られない場合は、1%製剤を用いて1回1滴、1日3回点眼する。
使用上の注意
- 8.1全身的に吸収される可能性があり、スルホンアミド系薬剤の全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので注意すること。特に、重篤な副作用もしくは過敏症状があらわれた場合には投与を中止すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1眼内手術の既往等のある患者
角膜内皮細胞数の減少により角膜浮腫の発現が増加する可能性がある。
- 9.1.2急性閉塞隅角緑内障の患者
本剤を用いる場合には、薬物療法以外に手術療法などを考慮すること。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1重篤な腎障害のある患者
投与しないこと。本剤は主に腎より排泄されるため、体内に蓄積するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ、経口)において、母動物に代謝性アシドーシスを生じる用量を投与したとき、胎児の中軸骨格奇形が報告されている。
9.6 授乳婦
- 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
- 一般に生理機能が低下している。
相互作用
- 本剤は、主としてCYP2C9、2C19及び3A4によって代謝される。
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 炭酸脱水酵素阻害剤(全身投与): • アセタゾラミド |
炭酸脱水酵素阻害剤の全身的な作用が増強される可能性がある。 | 作用が相加的にあらわれる可能性がある。 |
| アスピリン (大量) | 本剤を大量のアスピリンと併用すると、双方又は一方の薬剤の副作用が増強される可能性がある。 | アスピリンは炭酸脱水酵素阻害剤の血漿蛋白結合と腎からの排泄を抑制し、炭酸脱水酵素阻害剤は血液のpHを低下させ、サリチル酸の血漿から組織への移行を高める可能性がある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| しみる・流涙・疼痛・異物感・そう痒感等の眼刺激症状(24.4%) | 5%以上 |
| 四肢のしびれ | 頻度不明 |
| 悪心 | 1%未満 |
| 浮動性めまい | 頻度不明 |
| 点眼直後にみられる眼のかすみ | 1〜5%未満 |
| 白色の結膜下沈着物 | 1%未満 |
| 眼瞼炎 | 1〜5%未満 |
| 結膜充血 | 1〜5%未満 |
| 結膜浮腫 | 1%未満 |
| 結膜炎 | 1%未満 |
| 羞明 | 1%未満 |
| 苦味 | 1%未満 |
| 角膜炎・角膜びらん等の角膜障害 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
炭酸脱水酵素は眼を含む多くの組織に存在し、生体内での二酸化炭素の水和、炭酸の脱水の可逆的反応(CO2+H2O⇔H2CO3)をあずかる酵素である。ドルゾラミドは毛様体に存在するこの酵素を特異的に阻害し、炭酸水素イオンの形成を遅延させ、ナトリウムの液輸送を低下させることにより、房水産生を抑制し、眼圧下降作用を示すと考えられる13) 。
18.2 眼圧下降作用
- カニクイザルにおけるアルゴンレーザー処置高眼圧及び白色ウサギにおけるα-キモトリプシン惹起高眼圧並びに遺伝的高眼圧有色ウサギに対し、ドルゾラミド塩酸塩の点眼は有意に眼圧上昇を抑制することが認められている5) 。
18.3 炭酸脱水酵素阻害作用
-
ドルゾラミドはヒト赤血球中の炭酸脱水酵素Ⅱに対し、アセタゾラミドの約5倍、メタゾラミドの約10倍の阻害活性を示した。
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白色及び有色ウサギを用いた試験において、虹彩・毛様体に対しては、0.1%溶液の1回1滴(50μL)の点眼により、投与後1時間において炭酸脱水酵素の活性を完全に阻害した14) 。
18.4 血管拡張作用
- ブタを用いた実験において、ドルゾラミド塩酸塩500mgの静脈投与による網膜血管拡張作用が認められている15) 。
18.5 眼血流への作用
- 正常眼圧緑内障患者に、1%ドルゾラミド塩酸塩点眼液を1日3回、2週間点眼した結果、網膜中心動脈の最低血流速度の上昇が認められた16) 。
薬物動態
16.1 血中濃度
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健康成人男性(8例)に2.5%ドルゾラミド点眼液を1回1滴、1日3回、7日間点眼したときの全血中濃度は、試験第8日目に最高血中ドルゾラミド濃度1,028ng/mLに達し、それ以降の消失は非常に緩やかで消失半減期は約5ヵ月であった。ドルゾラミドは血漿中には認められず、全投与量の18%が全血中に存在したことから、赤血球中炭酸脱水酵素と結合していることが示されたが、赤血球機能には影響を及ぼさなかった1),2) 。代謝物であるN-脱エチル体は試験第21日目から全血中に検出されたが、定量下限(10ng/mL)付近であった3) 。
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開放隅角緑内障及び高眼圧症患者(26例)に2%ドルゾラミド点眼液を8時間毎に両眼に1滴ずつ4週間反復点眼したとき、全血中ドルゾラミド濃度は15日目の朝の投与後3時間で2,142ng/mL、28日目の朝の投与前で2,395ng/mL及び28日目の朝の投与後3時間で2,491ng/mLであり、N-脱エチル体はドルゾラミドより低い濃度であった4) (外国人データ)。
16.3 分布
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有色ウサギにドルゾラミド塩酸塩を点眼したとき、角膜から吸収され、角膜、虹彩・毛様体、硝子体、網膜・脈絡膜及び水晶体に高い分布が示された5) 。また、投与後赤血球中の炭酸脱水酵素との結合が認められた。
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有色及び白色ウサギに2%ドルゾラミドを点眼し、眼組織中濃度を比較した。有色ウサギの虹彩・毛様体中濃度は白色ウサギに比べて顕著に高く、点眼後4時間では4.4倍に達したが、点眼後4時間以降は減少し点眼後24時間の虹彩・毛様体中濃度は4時間の約1/7であった6) 。
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有色ウサギに0.5%ドルゾラミド塩酸塩を両眼に単回あるいは1日2回、11日間反復点眼した。反復投与後1時間の虹彩・毛様体、硝子体及び網膜・脈絡膜中濃度は単回投与の2~4倍に、水晶体中濃度は15倍に増加した7) 。
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ドルゾラミド濃度0.1µg/mL及び1.0µg/mLでのヒト血漿タンパク結合率はそれぞれ30.1%及び27.8%であった8) (in vitro)。
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ヒト赤血球においてドルゾラミドの結合部位は高親和性及び低親和性の2種類の存在が示唆された。ドルゾラミドのヒト炭酸脱水酵素Ⅱ及び炭酸脱水酵素Ⅰに対する解離定数(Kd値)は、それぞれ0.0006µmol/L及び2.43µmol/Lであった9) (in vitro)。
16.4 代謝
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ドルゾラミドは主としてCYP2C9、2C19及び3A4によって代謝される10) (in vitro)。
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ドルゾラミド(44.8µg/mL)をヒト肝スライスと37℃で4時間インキュベートしたところ、大部分が未変化体のままであり、代謝物としてはN-脱エチル体のみ検出された11) (in vitro)。
16.5 排泄
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健康成人男性(8例)に、2.5%ドルゾラミド点眼液を1回1滴、1日3回、7日間点眼したとき、ドルゾラミドの尿中排泄量は試験第8日目までに全投与量の0.6%であった1) 。また、N-脱エチル体は尿中にほとんど検出されなかった3) 。
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開放隅角緑内障及び高眼圧症患者(26例)に2%ドルゾラミド点眼液を8時間毎に両眼に1滴ずつ4週間反復点眼したとき、投与28日目の朝の投与から投与後8時間までのドルゾラミドの尿中排泄量は140µgであった。また、N-脱エチル体は尿中に排泄されたが未変化体の方が主であった4) (外国人データ)。