多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変
デノスマブBS皮下注120mgRM「F」
デノスマブ(遺伝子組換え)[デノスマブ後続1]
【警告】
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1.1本剤の治療開始後数日から、重篤な低カルシウム血症があらわれることがあり、死亡に至った例が報告されている。本剤の投与に際しては、頻回に血液検査を行い、観察を十分に行うこと。本剤による重篤な低カルシウム血症の発現を軽減するため、血清補正カルシウム値が高値でない限り、カルシウム及びビタミンDの経口補充のもとに本剤を投与すること。
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1.2重度の腎機能障害患者では低カルシウム血症を起こすおそれが高いため、慎重に投与すること。
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1.3本剤投与後に低カルシウム血症が認められた場合には、カルシウム及びビタミンDの経口投与に加えて、緊急を要する場合には、カルシウムの点滴投与を併用するなど、適切な処置を速やかに行うこと。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2妊婦又は妊娠している可能性のある女性
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはデノスマブ(遺伝子組換え)[デノスマブ後続1]として120mgを4週間に1回、皮下投与する。
使用上の注意
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8.1本剤はプラリアと同一成分(デノスマブ)を含むため、本剤投与中の患者にはプラリアの投与を避けること。
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8.2低カルシウム血症があらわれることがあるので、本剤投与開始前に、血清カルシウム、リン等の血清電解質濃度を測定すること。血清補正カルシウム値を確認し、低カルシウム血症が認められた場合には、低カルシウム血症を是正した後に、本剤の投与を開始すること。
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8.3治療開始後数日から、低カルシウム血症があらわれることがある。本剤投与後は、患者の状態に注意し、頻回に血清カルシウム、リン等の血清電解質濃度を測定すること。
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8.4顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあり、本剤の長期投与により顎骨壊死の発現率の増加が認められている。報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。本剤投与中に歯科処置が必要になった場合には、できる限り非侵襲的な歯科処置を受けるよう指導すること。また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること。
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8.5本剤又はビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性又は軽微な外力による大腿骨転子下、近位大腿骨骨幹部、近位尺骨骨幹部等の非定型骨折が発現したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部、鼠径部、前腕部等において前駆痛が認められている報告もあることから、本剤の投与開始後にこのような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で非定型骨折が起きた場合には、反対側の部位の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察すること。X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと。
-
8.6本剤の投与は、がん治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1低カルシウム血症の患者又は低カルシウム血症を起こすおそれのある患者
低カルシウム血症が発現又は増悪するおそれがある。
- 9.1.2肺転移を有する骨巨細胞腫患者
気胸が発現するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1重度の腎機能障害のある患者
低カルシウム血症を起こすおそれがある。本剤の第III相臨床試験では、クレアチニンクリアランス値が30mL/min未満の重度腎疾患患者及び透析の必要な末期腎不全患者は対象から除外されている。
9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び最終投与後一定期間は適切な避妊法を用いるよう指導すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。 動物実験では、サルに妊娠20日から分娩時まで本剤(50mg/kg/4週)を皮下投与した結果、死産の増加、出生児の分娩後死亡の増加、骨・歯の異常、末梢リンパ節の欠損が認められた。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有用性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 本剤のヒト乳汁中への移行は不明であるが、ヒトIgGは乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
- 9.7.1小児等を対象とした臨床試験は実施していない。 本剤を投与した若齢サルにおいて、骨端成長板の異常が認められた。RANKL注1)を阻害すると、ラット新生児の骨成長及び歯の萌出が抑制されることが示されている。
注1)RANKL:receptor activator for nuclear factor-κB ligand
- 9.7.2骨端線閉鎖を伴わない骨格が未成熟な患者において、本剤治療中止後(数週間から数ヵ月後)に、急性腎障害、悪心・嘔吐等の臨床症状を伴う重篤な高カルシウム血症が発現した例が報告されている。
9.8 高齢者
一般に、生理機能が低下していることが多い。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALP上昇 | 1%未満 |
| ALT上昇 | 1%未満 |
| AST上昇 | 1%未満 |
| インフルエンザ様疾患 | 1%未満 |
| そう痒感 | 頻度不明 |
| そう痒症 | 1%未満 |
| ほてり | 1%未満 |
| めまい | 1%未満 |
| 上気道感染 | 1%未満 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 不整脈 | 1%未満 |
| 不眠症 | 1%未満 |
| 低マグネシウム血症 | 1%未満 |
| 低リン酸血症 | 頻度不明 |
| 体重増加 | 1%未満 |
| 体重減少 | 1%未満 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 倦怠感 | 1%未満 |
| 動悸 | 1%未満 |
| 口内乾燥 | 1%未満 |
| 口内炎 | 1%未満 |
| 口腔咽頭痛 | 1%未満 |
| 味覚異常 | 1%未満 |
| 呼吸困難 | 1%未満 |
| 咳嗽 | 1%未満 |
| 嗜眠 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 四肢痛 | 頻度不明 |
| 多汗症 | 1%未満 |
| 尿路感染 | 1%未満 |
| 心不全 | 1%未満 |
| 悪寒 | 1%未満 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 感覚鈍麻 | 1%未満 |
| 扁平苔癬 | 頻度不明 |
| 末梢性感覚ニューロパチー | 1%未満 |
| 末梢性浮腫 | 1%未満 |
| 歯の障害(歯痛 | 頻度不明 |
| 歯肉炎等) | 1%未満 |
| 歯肉障害(歯肉痛 | 1%未満 |
| 歯膿瘍等) | 頻度不明 |
| 気胸 | 1%未満 |
| 注射部位反応(疼痛 | 頻度不明 |
| 流涙増加 | 1%未満 |
| 消化不良 | 1%未満 |
| 湿疹 | 1%未満 |
| 無力症 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 疼痛 | 1%未満 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 白内障 | 1%未満 |
| 白血球減少 | 1%未満 |
| 皮膚乾燥 | 1%未満 |
| 筋痙縮 | 1%未満 |
| 筋肉痛 | 頻度不明 |
| 筋骨格痛 | 1%未満 |
| 粘膜の炎症 | 1%未満 |
| 背部痛 | 頻度不明 |
| 胸痛 | 1%未満 |
| 脊椎痛 | 1%未満 |
| 脱毛症 | 1%未満 |
| 腎機能障害 | 1%未満 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 薬物過敏症 | 1%未満 |
| 血中クレアチニン増加 | 頻度不明 |
| 血小板減少 | 1%未満 |
| 血腫等) | 頻度不明 |
| 視力障害 | 1%未満 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 錯乱 | 1%未満 |
| 錯感覚 | 1%未満 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 頸部痛 | 1%未満 |
| 顎痛 | 頻度不明 |
| 食欲減退 | 頻度不明 |
| 骨痛 | 頻度不明 |
| 骨髄炎 | 1%未満 |
| 高カルシウム血症 | 1%未満 |
| 高血圧 | 1%未満 |
| 鼓腸 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
- 〈ランマークⓇ皮下注120mg〉
デノスマブは特異的かつ高い親和性でヒトRANKLに結合するヒト型IgG2モノクローナル抗体である19),20)。 RANKLは膜結合型あるいは可溶型として存在し、骨吸収を司る破骨細胞及びその前駆細胞の表面に発現する受容体であるRANK注)を介して破骨細胞の形成、機能及び生存を調節する必須の蛋白質である21)。 多発性骨髄腫及び骨転移を有する固形癌の骨病変においては、RANKLによって活性化された破骨細胞が骨破壊の主要な因子である22)。デノスマブはRANK/RANKL経路を阻害し、破骨細胞の活性化を抑制することで骨吸収を抑制し23),24),25)、がんによる骨病変の進展を抑制すると考えられる。
注)RANK:receptor activator for nuclear factor-κB
18.2 RANKLに対する結合活性
- 〈本剤〉
本剤はin vitro試験において、RANKLに対して結合し、本剤の結合活性は、欧州で承認されたデノスマブ製剤及び米国で承認されたデノスマブ製剤と同程度であった26)。
18.3 骨吸収抑制
- 〈ランマークⓇ皮下注120mg〉
カニクイザルにデノスマブを月1回反復皮下投与すると、投与期間中、尿中I型コラーゲン架橋N-テロペプチドの低下が持続した27)。
18.4 骨病変の進展抑制
- 〈ランマークⓇ皮下注120mg〉
デノスマブはマウスのRANKLに結合しないため、マウス骨転移モデルではマウスのRANKLに結合して阻害するOPG-Fc注)をデノスマブの代替23),24)として使用した。乳癌28),29),30)(溶骨性又は溶骨性と造骨性の混合型)、前立腺癌31)及び非小細胞肺癌32)(いずれも溶骨性)のマウス骨転移モデルにOPG-Fcを投与したところ、がんによる骨病変の進展が抑制された。
注)OPG-Fc:免疫グロブリン結晶化フラグメントに結合させたオステオプロテゲリン
薬物動態
16.1 血中濃度
- 〈本剤〉
- 16.1.1単回投与
海外において、日本人を含む健康成人に本剤及び先行バイオ医薬品注)をデノスマブ(遺伝子組換え)として120mgを単回皮下投与し、薬物動態を検討した。薬物動態解析対象204例における薬物動態(PK)パラメータ(AUC0-t及びCmax)の幾何最小二乗平均値の比の90%信頼区間は生物学的同等性の基準範囲(80~125%)内であり、本剤と先行バイオ医薬品の同等性が確認された1)。
| n | AUC0-t (hr・μg/mL) |
Cmax (μg/mL) |
tmaxa) (hr) |
t1/2 (hr) |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 本剤 | 103 | 16,052±4,216 | 13.5±4.6 | 216 (24~1,009) |
363.71±169.44 |
| 先行バイオ医薬品注) | 101 | 14,943±4,164 | 12.9±4.3 | 192 (48~504) |
358.08±193.64 |
n:被験者数、平均値±標準偏差、a)中央値(最小値~最大値)
本剤及び先行バイオ医薬品注)の血清中濃度
注)先行バイオ医薬品:米国で承認されたデノスマブ(遺伝子組換え)製剤(Xgeva®)
- 〈ランマークⓇ皮下注120mg〉
-
16.1.2単回投与
-
(1)日本人乳癌骨転移患者に本剤60mg及び180mg注)を単回皮下投与したときの薬物動態パラメータを表に示す。血清中デノスマブのCmax及びAUCは、60~180mgの用量範囲でほぼ用量に比例して増加した2)。
| 投与量 (mg) |
n | Cmax (ng/mL) |
Tmaxa) (日) |
AUC0-t (μg・日/mL) |
t1/2β (日) |
|---|---|---|---|---|---|
| 60 | 6 | 7,730±3,130 | 8(7~28) | 351±144 | 24.7±2.44 |
| 180 | 6 | 31,100±14,900 | 10(4~28) | 1,320±640 | 29.1±7.15 |
a)中央値(最小値~最大値)
mean±SD
- (2)健康な日本人閉経後女性に本剤0.03、0.1、0.3、1.0及び3.0mg/kg注)を単回皮下投与したとき、デノスマブは0.03~3.0mg/kgの用量範囲で非線形の薬物動態を示したが、1.0及び3.0mg/kgではCmax及びAUCはほぼ用量に比例して増加した3),4)。
| 投与量 (mg/kg) |
n | Cmax (ng/mL) |
Tmaxa) (日) |
AUC0-t (μg・日/mL) |
|---|---|---|---|---|
| 0.03 | 6 | 99.6±25.8 | 7.00(7~10) | 2.06±0.53 |
| 0.1 | 6 | 492±166 | 12.0(7~21) | 15.2±6.7 |
| 0.3 | 6 | 1,910±658 | 14.0(7~21) | 84.3±20.1 |
| 1.0 | 6 | 8,690±2,170 | 14.0(10~21) | 481±131 |
| 3.0 | 6 | 27,400±7,880 | 14.0(14~42) | 1,790±650 |
a)中央値(最小値~最大値)
mean±SD
注)本剤の承認された用量は、120mgである。
16.2 吸収
- 〈ランマークⓇ皮下注120mg〉
健康な成人、低骨密度又は骨粗鬆症の閉経後女性及びがん患者に本剤を皮下投与したときの絶対バイオアベイラビリティは約62%であった5)(日本人及び外国人データ)注)。 注)母集団薬物動態解析による推定値
16.3 分布
- 〈ランマークⓇ皮下注120mg〉
サルに125I標識した本剤1mg/kgを単回皮下投与したとき、組織中の放射活性は、投与部位と腋窩リンパ節を除き、血清中より低かった。血清に次いで鼠径リンパ節、脾臓、卵巣及び肺に高い放射活性が認められた6),7)。分布に関する明らかな性差は認められなかった6)。
16.4 代謝
- 〈ランマークⓇ皮下注120mg〉
本剤はヒトIgG2サブクラスに属するモノクローナル抗体であることから、他の免疫グロブリンと同様に生体内での異化により消失すると推察される6),8)。
16.5 排泄
- 〈ランマークⓇ皮下注120mg〉
サルに125I標識した本剤1mg/kgを単回皮下投与したとき、投与された放射能は投与後56日までに77.9%が尿中に排泄された6)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 〈ランマークⓇ皮下注120mg〉
- 16.6.1腎機能障害患者
腎機能正常者12例及び腎機能障害患者43例(軽度腎疾患13例、中等度腎疾患13例、重度腎疾患9例、透析の必要な末期腎不全患者8例)に本剤60mg注)を単回皮下投与したとき、血清中デノスマブのCmax及びAUCに、腎機能障害の程度による明らかな差異は認められなかった9)(外国人データ)。 注)本剤の承認された用量は、120mgである。