Clinical snapshot

デキストロメトルファン臭化水素酸塩錠15mg「トーワ」

デキストロメトルファン臭化水素酸塩錠

添付文書改訂 2025年02月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 〇下記疾患に伴う咳嗽

感冒、急性気管支炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺炎、肺結核、上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)

  • 〇気管支造影術および気管支鏡検査時の咳嗽

用法・用量

デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物として、通常成人1回15~30mgを1日1~4回経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

  • 本剤は、主に肝代謝酵素CYP2D6で代謝される。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• 選択的MAO-B阻害剤• セレギリン塩酸塩
• ラサギリンメシル酸塩
• サフィナミドメシル酸塩
セロトニン症候群があらわれることがある。 本剤及びこれらの薬剤は脳内のセロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりセロトニンの濃度が更に高くなるおそれがある。
• 薬物代謝酵素(CYP2D6)を阻害する薬剤• キニジン
• アミオダロン
• テルビナフィン等
本剤の血中濃度が上昇することがある。 これらの薬剤の薬物代謝酵素(CYP2D6)阻害作用により、本剤の代謝が阻害されるため。
• セロトニン作用薬• 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)等 セロトニン症候群等のセロトニン作用による症状があらわれることがある。 セロトニン作用が増強するおそれがある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
おくび 1%未満
不快 頻度不明
不眠 1%未満
便秘 1〜5%未満
口渇 1%未満
悪心・嘔吐 1〜5%未満
発疹 頻度不明
眠気 1〜5%未満
眩暈 1〜5%未満
腹痛 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
食欲不振 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

デキストロメトルファンは、延髄にある咳中枢に直接作用し、咳反射を抑制することにより鎮咳作用を示す。7)

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1健康成人10例にデキストロメトルファン臭化水素酸塩60mg注1)を単回経口投与したときのデキストロメトルファン及びその主代謝物であるデキストルファンの薬物動態パラメータを表16-1に示す(外国人データ)。1)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-∞
(ng・hr/mL)
T1/2
(hr)
CL
(mL/hr/kg)
デキストロメトルファン 5.2±1.8
~5.8±1.7
2.1±0.3
~2.6±0.4
35.1±13.9
~42.0±13.2
3.2±0.3
~3.6±0.3
52004±16300
~94492±39500
デキストルファン 774.2±54.3
~879.1±59.7
1.6±0.1
~1.7±0.1
3590.2±209.9
~3984.8±200.8
2.7±0.4
~4.0±0.6
226.8±18.2
~238.6±14.7

(HPLC)(平均値±標準誤差)

注1)本剤の承認された1回用量はデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物として15~30mgである。

  1. 16.1.2*生物学的同等性試験

デキストロメトルファン臭化水素酸塩錠15mg「トーワ」とメジコン錠15mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物として30mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して非抱合体の血漿中濃度及び非抱合体と抱合体の合計の血漿中濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。2)

  • (1) 非抱合体
製剤投与量
(デキストロメトル
ファン臭化水素酸塩
水和物として)
判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-48
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
デキストロメトル
ファン臭化水素酸塩
錠15mg「トーワ」
2錠
(30mg)
87±70 37.2±26.3 2.06±2.07 1.79±1.13※1
メジコン錠15mg 2錠
(30mg)
89±79 38.9±28.9 1.63±1.40 1.26±0.38※2

(平均値±標準偏差、n=16)

※1:n=3

※2:n=4

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

  • (2) 非抱合体+抱合体
製剤投与量
(デキストロメトル
ファン臭化水素酸塩
水和物として)
判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-48
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
デキストロメトル
ファン臭化水素酸塩
錠15mg「トーワ」
2錠
(30mg)
3867±1150 592.2±133.1 2.25±0.45 9.19±6.57
メジコン錠15mg 2錠
(30mg)
3803±915 588.5±112.9 1.94±0.44 9.20±7.12

(平均値±標準偏差、n=16)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.4 代謝

デキストロメトルファンは肝臓で大部分が代謝され、O-脱メチル体(デキストルファン)、N-脱メチル体及びNO-脱メチル体となる(外国人データ)。 デキストロメトルファンの肝代謝に関するCYP分子種は、O-脱メチル化ではCYP2D6、N-脱メチル化ではCYP3Aである。3),4),5)

16.5 排泄

ヒトに14C-標識デキストロメトルファンを経口投与したとき、投与後24時間以内の尿中及び糞中回収率は、総投与放射活性に対してそれぞれ42.71%、0.12%であった(外国人データ)。6)