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テリパラチド酢酸塩静注用100「旭化成」

テリパラチド酢酸塩

添付文書改訂 2026年04月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症を悪化させるおそれがある。]

  2. 2.2本剤に対して過敏症の既往歴のある患者

  3. 2.3妊婦又は妊娠している可能性のある女性

効能・効果

Ellsworth-Howard試験

用法・用量

1回100テリパラチド酢酸塩単位を用時、日局生理食塩液3mLに溶解し、静脈内に注射する。 なお、体表面積が1m2未満の小児の場合には、100テリパラチド酢酸塩単位/m2投与する。

用法・用量に関する説明

Ellsworth-Howard試験実施方法 Ⅰ.方法 厚生省特定疾患ホルモン受容機構異常調査研究班の方法に準じる1)。 成人は[A]の標準法に従うのを原則とする。小児も可能ならば午後1時にPTHを投与する方法が望ましい。その際のPTH投与量や飲水は[B]の方法に準拠する。

[A]標準法−午後1時PTH投与 (前処置)

  • アルミゲルその他のリン吸収阻害剤やカルシウム剤の投与は行わない。それらの薬剤を投与中の症例は、投与中止(約1週間)後検査を施行する。

  • 検査前日は、乳製品摂取制限が望ましい。

  • 検査当日は、朝食として乳製品を含まない軽食可。

[B]乳幼児変法−午前10時PTH投与 (前処置)

  • 検査前日は乳製品の摂取制限が望ましい。

  • 検査当日は検査終了時まで食事禁止。

  • カルシウム剤、その他のリン吸収阻害剤の投与は行わない。

(測定項目)

  • 尿:尿量、リン、クレアチニン、cyclic AMP

  • 血清:カルシウム、リン、クレアチニン、総タンパク又はアルブミン

(反応性の判定)

  • リン酸排泄量 (U4+U5)−(U2+U3)

  • cyclic AMP排泄量 U4−U3とU4/U3

Ⅱ.判定基準

反応性 尿中リン酸排泄量
(U4+U5)−(U2+U3)
尿中cyclic AMP排泄量
U4−U3,U4/U3
病型
特発性副甲状腺
機能低下症
35mg/2時間※以上 1μmol/時間※以上,
10倍以上
偽性副甲状腺
機能低下症
Ⅰ型 35mg/2時間※未満 1μmol/時間※未満,
10倍未満
Ⅱ型 35mg/2時間※未満 1μmol/時間※以上,
10倍以上

※体表面積1m2未満の小児では、体表面積換算(mg/m2/2時間、μmol/m2/時間)で表わした値を用いて判定する。

Ⅲ.判定基準(リン酸反応)の適用条件

  • (1) 検査時、低カルシウム高リン血症の状態にある。

  • 血清カルシウム(補正)値:8.4mg/dL未満 血清無機リン値:3.5mg/dL以上(成人)、4.5mg/dL以上(小児)

  • (2) 著しい腎機能低下がない。

  • 血清尿素窒素:30mg/dL以下又はクレアチニン:2mg/dL以下

  • (3) リン酸欠乏状態にない。

  • PTH投与前の尿中リン酸排泄量:10mg/2時間以上

  • (4) 尿中リン酸排泄の日内変動が大きくない。

  • PTH投与前2回の尿のリン酸排泄の差:17.5mg/時間未満

  • (5) 採尿ミスなどがない。

  • PTH投与前後各2時間の尿中クレアチニン排泄量の比:0.8〜1.2

使用上の注意

本剤はポリペプチド製剤でありショック症状を起こす可能性があるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行い、投与後は患者の状態を十分観察すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1心疾患のある患者

心疾患を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.2気管支喘息、発疹(紅斑、膨疹等)等の過敏症状を起こしやすい体質の患者

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1腎疾患のある患者

腎疾患を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ウサギを用いた静脈内投与による器官形成期投与試験において、胎児毒性(胎児死亡)が認められている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
AST・ALTの上昇 頻度不明
あくび 1%未満
しびれ感 1〜5%未満
そう痒 1%未満
テタニー 頻度不明
めまい 1〜5%未満
下痢 1〜5%未満
不快感 1〜5%未満
不整脈 1〜5%未満
全身倦怠感 1%未満
動悸 1〜5%未満
口渇 1%未満
咽頭痛 頻度不明
嘔吐 1〜5%未満
悪寒 頻度不明
悪心 1〜5%未満
意識喪失 1%未満
熱感 1〜5%未満
発疹 1〜5%未満
硬直 頻度不明
筋痙攣 1%未満
胸痛 1〜5%未満
脱力感 1〜5%未満
腰痛 1〜5%未満
蕁麻疹 1%未満
血圧上昇 1〜5%未満
血圧降下 1〜5%未満
頭痛 1〜5%未満
頻脈 1〜5%未満
顔色不良 1%未満
顔面潮紅 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 測定法

腎細胞膜レセプターと結合して、アデニルサイクラーゼを活性化することにより、cyclic AMPの産生を介し、ホルモン作用を発現すると考えられている。

18.2 血清カルシウム及び血清リンに対する作用

テリパラチド酢酸塩は甲状腺・副甲状腺摘除ラットの血清カルシウム値を上昇させ、血清リン値を低下させた9)。

18.3 腎に対する作用

術後性副甲状腺機能低下症病態モデルラットに、テリパラチド酢酸塩を投与すると尿中リン酸及び尿中cyclic AMP排泄量は著しく増加した10)。

薬物動態

16.1 血中濃度

本剤20μg(67単位)を特発性及び術後性副甲状腺機能低下症の患者17例に静脈内投与した場合、投与後5分で2.63ng/mLの平均血中濃度を示し、血中半減期は3分と28分の二相性を示した2)。

16.3 分布

  1. 16.3.1組織内分布

125I-テリパラチド酢酸塩をラットに静脈内投与した直後の放射能は、腎臓、肺、肝臓の順に高濃度に分布した3)。

16.4 代謝

ヒト血清、ラット腎臓及びラット肝臓抽出液中で経時的に生物活性を失い、ヒト血清中で、37℃,9時間反応させた際には80%の活性を消失した。また、ラット腎臓抽出液中では主にカルボキシペプチダーゼA、トリプシン及びアミノペプチダーゼで加水分解された4)(in vitro)。

16.5 排泄

125I-テリパラチド酢酸塩をラットに静脈内投与した場合、投与後48時間までに尿中に81%、糞中に4.5%の放射能が排泄された5)。