MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
【警告】
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1.1本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
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1.2間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはテポチニブ塩酸塩水和物として1回500mgを1日1回食後に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
使用上の注意
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8.1間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導すること。
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8.2肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
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8.3腎機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に腎機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)
本剤は胆汁を介して排泄される。これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.4 生殖能を有する者
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9.4.1妊娠可能な女性患者には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。
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9.4.2パートナーが妊娠している又は妊娠する可能性のある男性患者には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は、バリア法(コンドーム)を用いるよう指導すること。精液を介して胎児に悪影響を及ぼす可能性がある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ウサギを用いた生殖発生毒性試験において、臨床曝露量未満に相当する用量で、胎児骨格異常の増加が報告されている1) 。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。乳汁移行に関するデータはないが、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
相互作用
- 本剤はP糖蛋白質(P-gp)の阻害作用を示す。
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • P-gpの基質となる薬剤• ダビガトランエテキシラート、ジゴキシン、フェキソフェナジン等 | これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 | 本剤がP-gpを阻害することにより、これらの薬剤の血漿中濃度が増加する可能性がある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| アミラーゼ増加 | 5%以上 |
| ざ瘡様皮膚炎 | 頻度不明 |
| そう痒症 | 頻度不明 |
| リパーゼ増加 | 5%以上 |
| 上腹部痛 | 5%以上 |
| 下痢 | 5%以上 |
| 低ナトリウム血症 | 頻度不明 |
| 体重増加 | 頻度不明 |
| 体重減少 | 頻度不明 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 味覚異常 | 頻度不明 |
| 呼吸困難 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 心電図QT延長 | 頻度不明 |
| 悪心 | 5%以上 |
| 斑状丘疹状皮疹 | 頻度不明 |
| 末梢性ニューロパチー | 頻度不明 |
| 毛包炎 | 頻度不明 |
| 流涙増加 | 頻度不明 |
| 浮動性めまい | 頻度不明 |
| 無力症 | 5%以上 |
| 疲労 | 5%以上 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 皮膚乾燥 | 頻度不明 |
| 粘膜炎症 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 総蛋白減少 | 頻度不明 |
| 胃食道逆流性疾患 | 頻度不明 |
| 脱毛症 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 血小板減少症 | 頻度不明 |
| 過量投与 | 頻度不明 |
| 錯感覚 | 頻度不明 |
| 食欲減退 | 5%以上 |
| 鼻漏 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
テポチニブは、受容体型チロシンキナーゼである間葉上皮転換因子(MET)に対する阻害作用を有する低分子化合物である。テポチニブは、METのリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達を阻害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている13) 。
18.2 抗腫瘍作用
テポチニブは、MET遺伝子のエクソン14のスキッピング変異を有するヒト非小細胞肺癌由来H596細胞株を皮下移植した重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した14) 。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人に本剤500mgを食後に単回経口投与したときのテポチニブの血漿中濃度推移及びPKパラメータは以下のとおりであった3) (外国人データ)。
本剤500mgを食後単回経口投与したときのテポチニブの血漿中濃度推移
| パラメータ | 幾何平均値(幾何CV%) |
|---|---|
| N | 12 |
| Cmax(ng/mL) | 559(17.0) |
| AUC0-∞(h×ng/mL) | 30118(25.5) |
| tmax(h)a | 8.0(6.00-12.0) |
| t1/2(h) | 29.9(14.5) |
| CL/f(L/h) | 14.9(25.5) |
| Vz/f(L) | 644(26.3) |
a中央値(範囲)
- 16.1.2反復投与
日本人の進行固形癌患者に本剤215注2) 、300注2) 又は500mgを食後に1日1回反復経口投与したときのテポチニブの血漿中濃度推移及びPKパラメータは以下のとおりであった。本剤500mgを食後に1日1回反復経口投与したときの投与14日目におけるテポチニブの蓄積率は2.45であった4) 。
1日目14日目癌患者に本剤を食後に1日1回反復経口投与したときのテポチニブの血漿中濃度推移
| 用量 (mg) |
測定日 (日) |
N | 幾何平均値(幾何CV%) | ||
|---|---|---|---|---|---|
| Cmax (ng/mL) |
tmaxa (h) |
AUC0-24h (h×ng/mL) |
|||
| 215注2) | 1 | 3 | 244.4 (29.9) |
8.000 (7.92-8.03) |
4060.8 (30.7) |
| 14 | 3 | 807.5 (11.5) |
8.000 (7.98-8.02) |
16088.6 (12.2) |
|
| 300注2) | 1 | 3 | 301.3 (42.6) |
8.017 (8.00-10.02) |
5412.7 (45.0) |
| 14 | 3 | 610.1 (84.8) |
9.917 (1.95-10.23) |
13313.4 (82.5) |
|
| 500 | 1 | 6 | 442.4 (27.5) |
10.000 (3.97-23.85) |
8235.0 (30.9) |
| 14 | 5 | 996.8 (17.5) |
4.133 (3.87-9.87) |
21509.0 (16.7) |
a中央値(範囲)
注2)本剤の承認用法・用量は「テポチニブ塩酸塩水和物として1回500mgを1日1回食後に経口投与」である。
16.2 吸収
- 16.2.1食事の影響
健康成人(12例)に本剤500mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する高脂肪食後投与におけるテポチニブのCmax及びAUC0-∞の幾何最小二乗平均値の比は、それぞれ2.00及び1.63であった3) (外国人データ)。
16.3 分布
テポチニブのヒト血漿タンパク結合率は98%であった5) (in vitro)。
16.4 代謝
テポチニブはチトクロムP450(CYP)3A4及び2C8によって代謝される(in vitro)。健康成人(6例)に[14C]テポチニブ500mgを単回経口投与したとき、投与240時間後までの血漿中の主な代謝物としてMSC2571109A(ケトン体(R体))が検出された(血漿中総放射能及び未変化体のAUC240hに対する割合は、それぞれ40.4%及び74.9%)6) (外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人(6例)に[14C]テポチニブ500mgを単回経口投与したとき、投与360時間後までに糞中及び尿中において、それぞれ投与放射能の77.9%(未変化体として45%)及び13.6%(未変化体として7%)が排泄された6) (外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1肝機能障害患者
本剤500mgを食後に単回経口投与したとき、肝機能正常被験者(6例)に対する軽度(Child-Pugh分類A)の肝機能障害患者(6例)のテポチニブのCmax及びAUC0-∞の幾何最小二乗平均値の比は、それぞれ1.02及び0.95であった。また、肝機能正常被験者(6例)に対する中等度(Child-Pugh分類B)の肝機能障害患者(6例)のテポチニブのCmax及びAUC0-∞の幾何最小二乗平均値の比は、それぞれ0.710及び0.879であった7) (外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
- 16.7.1ダビガトランエテキシラート
健康成人(20例)に本剤500mgを1日1回8日間反復経口投与した後、ダビガトランエテキシラート(P-gpの基質)75mgを単回経口投与したとき、ダビガトランエテキシラート単独投与時に対する本剤併用投与時におけるダビガトランエテキシラートのCmax及びAUC0-∞の幾何最小二乗平均値の比は、それぞれ1.38及び1.45であった8) (外国人データ)。
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16.7.2その他
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(1)健康成人(12例)にオメプラゾール(プロトンポンプ阻害剤)40mgを1日1回5日間反復経口投与した後、本剤500mgを食後に単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するオメプラゾール併用投与時のテポチニブのCmax及びAUC0-∞の幾何最小二乗平均値の比は、それぞれ1.04及び1.10であった9) (外国人データ)。
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(2)健康成人(12例)に本剤500mgを11日間反復経口投与した後、ミダゾラム(CYP3Aの基質)7.5mgを単回経口投与したとき、ミダゾラム単独投与時に対する本剤併用投与時におけるミダゾラムのCmax及びAUC0-∞の幾何最小二乗平均値の比は、それぞれ1.04及び1.01であった10) (外国人データ)。
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(3)テポチニブはP-gpの基質であり、乳癌抵抗性蛋白質(BCRP)、有機カチオントランスポーター(OCT)1、多剤毒物排出蛋白質(MATE)1及びMATE2-Kを阻害した(IC50値は、それぞれ1.9、2.3、3.6及び1.1μmol/L)。また、MSC2571109A(ケトン体(R体))はUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)1A1、有機アニオン輸送ポリペプチド(OATP)1B1、OCT1、OCT2及びMATE2-Kを阻害した(IC50値は、それぞれ1.1、0.79、0.60、0.04及び0.36μmol/L)11) (in vitro)。