Clinical snapshot

チニダゾール錠200mg「F」

チニダゾール

添付文書改訂 2023年09月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2血液疾患のある患者 [血液疾患を悪化させるおそれがある。]

  3. 2.3脳、脊髄に器質的疾患のある患者 [類似化合物の長期投与により、脳波等に異常を認めたとの報告がある。]

  4. 2.4妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある患者

効能・効果

トリコモナス症(腟トリコモナスによる感染症)

用法・用量

  • 〈チニダゾール錠200mg「F」〉

チニダゾールとして、通常成人1クールとして1回200mg、1日2回、7日間経口投与する。又はチニダゾールとして、通常成人2,000mgを1回経口投与しても良い。

  • 〈チニダゾール錠500mg「F」〉

チニダゾールとして、通常成人2,000mgを1回経口投与する。

  • 〈製剤共通〉

投薬終了後、腟トリコモナスを検出した場合は、投薬終了時より少なくとも1週間ぐらいの間隔を置いて再投与する。

使用上の注意

9.5 妊婦

  1. 9.5.1妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある女性

投与しないこと。経口投与により胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られている。

  1. 9.5.2妊婦(妊娠3ヵ月以内の女性を除く)

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

用量又は投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アルコール 腹部の疝痛、嘔吐、潮紅があらわれることがあるので、投与期間中及び投与後3日間はアルコールの摂取を避けること。 機序は不明である。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
けん怠感 頻度不明
下痢 頻度不明
口渇 頻度不明
尿着色 頻度不明
悪心・嘔吐 頻度不明
治療実施中にCandida albicansが出現 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少 頻度不明
胃部不快感 頻度不明
腹痛 頻度不明
舌苔 頻度不明
頭痛・頭重 頻度不明
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

明確な機序は不明である。

18.2 抗原虫作用及び抗菌作用

  1. 18.2.1 Trichomonas vaginalisに対し、in vitro、ラット及びマウスを用いた試験において殺虫的に作用する11),12),13)。

  2. 18.2.2チニダゾールは、BacteroidesPeptococcusPeptostreptococcusClostridiumなどの嫌気性菌に対して抗菌力を示す(in vitro)14),15)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与(200mg)

チニダゾールを健康成人7例に200mg 1回経口投与したときの最高血中濃度は3~7μg/ml(1.5~4.5時間後)で、以後漸減して24時間後に検出限界値(1μg/ml) 以下となった。血中濃度半減期は平均5.4時間であった6)。

  1. 16.1.2連続投与

チニダゾールを健康成人3例に1回200mg 1日2回7日間連続経口投与したとき、投与開始後2~7日の血中濃度は5~12μg/mlで、蓄積傾向は認められていない7)。

  1. 16.1.3単回投与(2,000mg)

チニダゾールを健康成人6例に2,000mg 1回経口投与したときの血中濃度は最高値50~70μg/ml(2~3時間後)を示し、以後漸減して24時間後で最高値の1/2~1/3となり、72時間後にはほぼ検出限界値(1μg/ml)以下となっている8)。

  1. 16.1.4生物学的同等性試験

  2. (1)チニダゾール錠200mg「F」

チニダゾール錠200mg「F」とファシジン錠200mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(チニダゾールとして200mg)健康成人男子に単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された9)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→inf
(μg・hr/mL)
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
チニダゾール錠200mg「F」 98.44±11.88 4.84±0.58 1.82±0.95 15.15±2.04
ファシジン錠200mg 92.24±9.28 4.66±0.58 1.82±0.88 14.41±1.68

(mean±S.D., n=17)

※血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

  1. (2)チニダゾール錠500mg「F」

チニダゾール錠500mg「F」とファシジン錠500mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(チニダゾールとして500mg)健康成人男子に単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された9)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0→inf
(μg・hr/mL)
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
チニダゾール錠500mg「F」 232.22±31.28 12.18±1.93 1.20±0.53 15.09±2.37
ファシジン錠500mg 234.21±16.94 11.42±1.98 1.43±1.19 15.48±1.73

(mean±S.D., n=15)

※血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.3 分布

チニダゾールを健康成人又はトリコモナス腟炎の患者に2,000mg 1回経口投与した試験では、投与後48時間以上にわたり、Trichomonas vaginalisの殺虫濃度以上のチニダゾールが腟内分泌液中に認められた10)。

16.5 排泄

チニダゾール200mg又は2,000mgを健康成人に1回経口投与したときの尿中総排泄率はそれぞれ21%、23~48%であった。尿中にはチニダゾールの他に2-hydroxymethyl体とそのグルクロン酸抱合体が確認されている6),7),8)。