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慢性肝疾患における肝機能の改善
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初期老人性皮質白内障
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水銀中毒時の水銀排泄増加
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シスチン尿症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
- 〈慢性肝疾患における肝機能の改善〉
チオプロニンとして、通常成人1回100mgを1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 〈初期老人性皮質白内障〉
チオプロニンとして1回100~200mgを1日1~2回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減してもよい。
- 〈水銀中毒時の水銀排泄増加〉
チオプロニンとして1回100~200mgを1日3回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減してもよい。
- 〈シスチン尿症〉
チオプロニンとして、通常、成人には1回100mgから開始し、1日4回(食後および就寝前)経口投与する。最大量は1回500mg(1日2,000mg)とする。通常、小児には1日量として100mgから開始し、最大量として1日40mg/kgとする。ただし、成人最大量(1日2,000mg)を超えないものとする。
使用上の注意
- 〈効能共通〉
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8.1黄疸等の重篤な副作用があらわれることがあるので、投与中は定期的に肝機能検査(とくに投与後2、4、6週の検査)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、上記の異常には、発疹、そう痒感等の皮膚症状、食欲不振、悪心等の消化器症状、あるいは発熱、倦怠感等が先行してあらわれることがあるので、これらの症状についても観察を十分に行うこと。
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8.2まれに無顆粒球症があらわれることがあるので、投与中は咽頭痛、発熱等の風邪様症状の発現に十分注意すること。
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8.3ネフローゼ症候群があらわれることがあるので、定期的に尿蛋白の検査を行うなど観察を十分に行うこと。
- 〈シスチン尿症〉
- 8.4他の疾患での用法及び用量に比べて高用量になり、また、長期投与される場合が多いので、重篤な副作用(ネフローゼ症候群や無顆粒球症など)の発現に注意すること。なお、顆粒球減少は低用量での副作用としても報告されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
- 〈シスチン尿症〉
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9.7.1日本で報告されている小児患者の最低使用年齢は1歳である。また、国内外で報告されている使用年齢は1~14歳(平均7.4歳)で、開始用量は1日量として9.3~28.6mg/kg(平均17.6mg/kg)である1),2),3),4),5),6),7),8),9),10)。
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9.7.2小児患者に1日40mg/kg以上投与した場合、ネフローゼ症候群や蛋白尿などの副作用があらわれるとの報告がある4),5),9)。
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9.7.3米国の添付文書には9歳未満の小児に対する安全性と有効性は確立されていない、及び小児の開始用量は1日量として15mg/kgを目安に設定することと記載されている。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に肝・腎機能が低下していることが多い。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| AST・ALT・ALP上昇等の肝機能障害 | 1〜5%未満 |
| インスリン自己免疫症候群 | 頻度不明 |
| そう痒感 | 1〜5%未満 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 倦怠感 | 1%未満 |
| 味覚異常 | 頻度不明 |
| 悪心・嘔吐 | 1%未満 |
| 扁平苔癬 | 1%未満 |
| 手足のしびれ感 | 頻度不明 |
| 汎血球減少 | 1%未満 |
| 発熱 | 1%未満 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 白血球減少 | 1%未満 |
| 皮膚の発赤 | 1%未満 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 血小板減少等の血液障害 | 1%未満 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
| 麻疹様皮疹 | 1〜5%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
- 18.1.1肝機能の改善作用
チオプロニンは肝臓における過酸化脂質の生成抑制並びに肝疾患に伴う代謝障害改善によって肝細胞障害に対して保護作用を示すと考えられる22),23),24)。
- 18.1.2水晶体混濁防止作用
チオプロニンは膜機能障害あるいはタンパク質凝集などの白内障進行の原因となる各種の変化を抑制することにより、白内障の進行を防止するものと考えられる25)。
- 18.1.3水銀排泄促進作用
チオプロニンは水銀と可溶性の安定なキレートを形成し、水銀排泄を促進させる26)。
- 18.1.4尿中シスチン排泄量低下作用
チオプロニンは分子内にSH基を有し、このSH基とシスチンのジスルフィド部分(S-S部分)がSS-SH交換反応を起こすことから、シスチン尿症の結石形成の原因となる難溶性のシスチンを易溶性のシスチン-チオプロニン複合体とシステインに変換され、尿中シスチン排泄量が低下すると考えられている27),28)。
18.2 肝臓保護及び代謝系に対する作用
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18.2.1試験管内で、アスコルビン酸処置をしたラット肝ミトコンドリアの過酸化脂質の生成を抑制して細胞膜を保護し、AST、GLDH等の酵素の遊出を抑えた22)。
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18.2.2試験管内で、ラットの肝ミトコンドリアにおけるエネルギー産生を増大させ、また、蛋白代謝を改善して肝の修復を促進させた23)。
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18.2.3ラットへの投与では、糖代謝をはじめ、種々の酵素系の活性を高め、肝の代謝を円滑にした24)。
18.3 水晶体混濁に対する作用
チオプロニンは、牛水晶体蛋白の凝集を抑制した。さらに、ナフタリン及びジニトロフェノールによる家兎の実験的白内障の発症を遅延させた25),29)。
18.4 重金属排泄効果
チオプロニンは、ラット及びヒトの体内で重金属と結合して重金属解毒作用をあらわし、特に水銀の排泄促進効果を示した18),30),31)。
18.5 シスチン濃度低下作用
チオプロニンは、水溶液(pH7.4、25℃)中でシスチンと化学反応し、シスチン濃度を低下させた27),28)。
薬物動態
16.1 血中濃度
健常成人男性5例にチオプロニン400mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは下表のとおりであった。24時間後には定量限界(10ng/mL)未満となった11)。
| Cmax (ng/mL) | Tmax (hr) | T1/2 (hr) | AUC0-∞ (ng・hr/mL) |
|---|---|---|---|
| 2605.5±845.8 | 1.1±0.4 | 1.2±0.1 | 4008.2±366.2 |
平均値±標準偏差、n=5
16.3 分布
ラットに35S-チオプロニンを腹腔内投与すると、腎臓、横隔膜、膵臓、副腎、精巣上体脂肪組織、肝臓、脾臓への移行率が高かった。また、投与24時間後の組織残留量は、腎臓、小腸を除き、無視し得る程度であった12)。
16.5 排泄
健常成人男性5例にチオプロニン400mgを単回経口投与したとき、投与後24時間までに投与量の約50%がチオプロニン及びチオプロニンを含有するジスルフィドとして尿中へ排泄された11)。 ラットに35S-チオプロニン50mg/kgを経口投与したとき、72時間後までに尿中に78%、糞中に13%が排泄され、尿中には酸化型チオプロニンを含めて5個の代謝産物が検出された12)。