- 〈適応菌種〉
ダプトマイシンに感性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
- 〈適応症〉
敗血症、感染性心内膜炎、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
ダプトマイシンに感性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
敗血症、感染性心内膜炎、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染
通常、成人にはダプトマイシンとして1日1回6mg/kgを24時間ごとに30分かけて点滴静注又は緩徐に静脈内注射する。
通常、成人にはダプトマイシンとして1日1回4mg/kgを24時間ごとに30分かけて点滴静注又は緩徐に静脈内注射する。
8.1本剤の使用にあたっては、耐性菌の出現等を防ぐため、次のことに注意すること。
8.1.1感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導のもとで行うこと。
8.1.2投与期間は、感染部位、重症度、患者の症状等を考慮し、適切な時期に、本剤の継続投与が必要か判定し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2本剤投与中に、CK上昇が報告されているので、以下の点について十分注意すること。
8.2.1CK値を投与期間中は定期的に(週1回以上)モニタリングすること。原因不明のCK上昇を発現した患者では、CK値を更に頻回にモニタリングすること。
8.2.2CK値が1,000U/L(基準値上限の約5倍)を超え原因不明のミオパチーの徴候又は症状を示す患者、あるいは症状はないがCK値が2,000U/L(基準値上限の約10倍)を超える顕著な増加を示した場合は、本剤の投与を中止すること。
8.3本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
8.3.1事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
8.3.2投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
8.3.3点滴静注の場合は投与開始から投与終了後まで、また、静脈内注射の場合は投与終了後もしばらくの間、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
CK値を投与期間中は通常(週1回以上)より更に頻回にモニタリングすること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 妊娠ラットにおいて、ダプトマイシンは胎盤を通過することが認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へダプトマイシンが低濃度(0.045μg/mL、乳汁中濃度/血漿中濃度比:0.12%)で移行することが報告された1)。
9.7.1小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2成人と比較して小児、小児と比較して新生児では神経及び筋障害のリスクが増大するおそれがある。幼若イヌ及び新生児イヌを用いた試験により、神経及び筋症状に対する感受性の亢進がみられた。
一般的に生理機能が低下している。CLcr≥30mL/minの高齢者では用量調節は必要ない。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| HMG-CoA還元酵素阻害剤 | 本剤及びHMG-CoA還元酵素阻害剤を併用した場合CKが上昇するおそれがあることから、本剤投与中はこれらの薬剤の休薬を考慮すること。これらの薬剤を前治療又は併用した患者では、CK値を頻回にモニタリングすること。 | 機序不明 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P上昇) | 頻度不明 |
| ALT上昇 | 頻度不明 |
| CK上昇 | 頻度不明 |
| INR増加 | 頻度不明 |
| LDH上昇 | 頻度不明 |
| カンジダ感染 | 頻度不明 |
| そう痒症 | 頻度不明 |
| プロトロンビン時間延長 | 頻度不明 |
| 上室性不整脈 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 不安 | 頻度不明 |
| 不眠症 | 頻度不明 |
| 低血圧 | 頻度不明 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 味覚異常 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 四肢痛 | 頻度不明 |
| 回転性めまい | 頻度不明 |
| 好酸球増加症 | 頻度不明 |
| 好酸球数増加 | 頻度不明 |
| 小水疱水疱性皮疹(粘膜性 | 頻度不明 |
| 尿中ミオグロビン上昇 | 頻度不明 |
| 尿路感染 | 頻度不明 |
| 悪寒 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 振戦 | 頻度不明 |
| 注射部位反応 | 頻度不明 |
| 浮動性めまい | 頻度不明 |
| 消化不良 | 頻度不明 |
| 消化器痛/腹痛 | 頻度不明 |
| 湿疹 | 頻度不明 |
| 潮紅 | 頻度不明 |
| 無力症 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 真菌感染 | 頻度不明 |
| 真菌血症 | 頻度不明 |
| 筋力低下 | 頻度不明 |
| 筋肉痛 | 頻度不明 |
| 肝機能検査異常(AST上昇 | 頻度不明 |
| 腎障害 | 頻度不明 |
| 腟炎 | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 血中クレアチニン上昇 | 頻度不明 |
| 血中ミオグロビン上昇 | 頻度不明 |
| 血小板増加症 | 頻度不明 |
| 血小板数減少 | 頻度不明 |
| 血管性浮腫 | 頻度不明 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 錯感覚 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 電解質失調 | 頻度不明 |
| 非粘膜性) | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 食欲減退 | 頻度不明 |
| 高血圧 | 頻度不明 |
| 高血糖 | 頻度不明 |
| 黄疸 | 頻度不明 |
| 鼓腸/腹部膨満感/腹部膨満 | 頻度不明 |
ダプトマイシンは菌の細胞膜と結合し、速やかに膜電位を脱分極させる。また、ダプトマイシンにより、DNA、RNA及び蛋白質の合成阻害が生じることが示されている。これら膜電位の消失、並びにDNA、RNA及び蛋白質の合成阻害により細菌が死滅する26),27),28),29)。
ダプトマイシンは、MRSAを含むブドウ球菌属、レンサ球菌属、腸球菌属等、臨床的に最も重要な好気性グラム陽性菌に対して、in vitroで抗菌力を示す。メチシリン、バンコマイシン及びリネゾリド耐性を含む薬剤耐性グラム陽性菌にも抗菌力を示す。また、ダプトマイシンは、in vitro及びin vivo動物モデル(マウス、ハムスター、ウサギ、ラット)において、グラム陽性菌に対して速やかかつ用量依存的な殺菌作用を示す30),31)。
ダプトマイシンに対する耐性機序は明らかにされていない。耐性をもたらす伝達性因子は知られていない。他クラスの抗菌薬に対する特異的な耐性機序による交差耐性はみられていない。 臨床において、ダプトマイシンによる治療後に、ダプトマイシン感受性が低下した黄色ブドウ球菌及び腸球菌の出現が報告されている30)。
ダプトマイシンと他抗菌薬とのin vitro相互作用試験では、殺菌曲線の検討において拮抗作用はみられていない。ダプトマイシンと、アミノグリコシド系薬剤、βラクタム系薬剤又はリファンピシンとの併用により、メチシリン耐性株を含む黄色ブドウ球菌及びバンコマイシン耐性株を含む腸球菌属に対しin vitroにおいて、相乗作用が示されている32),33)。
健康成人にダプトマイシン2、4、6、9及び12mg/kgを30分間単回点滴静注した際、ダプトマイシンの血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC0-∞)及び最高血漿中濃度(Cmax)は、ほぼ用量に比例して増加した。終末相消失半減期(t1/2)、血漿クリアランス(CL)及び分布容積(Vd)は、用量によらずほぼ一定であった(表1)2)。
| 用量 (mg/kg) |
AUC0-∞注2) (μg・hr/mL) |
Cmax注2) (μg/mL) |
t1/2注3) (hr) |
Vd注4) (L/kg) |
CL注4) (mL/hr/kg) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 202.8 (188.0, 218.9) |
26.4 (23.8, 29.3) |
7.4 (0.7) |
0.1087 (0.0103) |
10.07 (0.58) |
| 4 | 457.4 (423.4, 494.1) |
58.0 (52.2, 64.5) |
9.1 (0.9) |
0.1175 (0.0156) |
8.90 (1.26) |
| 6 | 728.1 (674.7, 785.6) |
83.8 (75.5, 93.1) |
10.2 (1.1) |
0.1212 (0.0098) |
8.20 (0.74) |
| 9 | 998.8 (924.6, 1079.0) |
113.5 (102.0, 126.2) |
9.7 (1.0) |
0.1262 (0.0146) |
8.92 (0.73) |
| 12 | 1434.8 (1329.7, 1548.3) |
155.4 (140.0, 172.5) |
9.4 (0.9) |
0.1147 (0.0067) |
8.47 (0.73) |
n=6
注2)パネル及びパネル内投与量を固定効果、パネル内被験者を変量効果とした混合効果モデルによる最小二乗幾何平均(95%信頼区間)
注3)調和平均(ジャックナイフ法を用いて計算した標準偏差)
注4)算術平均(標準偏差)
健康成人にダプトマイシン6mg/kgをクロスオーバーで10秒間静脈内注射又は30分間点滴静注した際、静脈内注射のCmaxは、30分間点滴静注に比べ約1.5倍高かったが、AUC、C24hr及びt1/2等の他の薬物動態パラメータは同程度であった(表2)3)。
| AUC0-∞注5) (μg・hr/mL) |
Cmax注5) (μg/mL) |
C24hr注5) (μg/mL) |
t1/2注6) (hr) |
Vd注7) (L/kg) |
CL注7) (mL/hr/kg) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|
| 静脈内注射 | 700 (671, 729) |
133 (122, 143) |
8.14 (7.51, 8.83) |
9.22 (0.586) |
0.115 (0.010) |
8.60 (0.690) |
| 30分間点滴静注 | 690 (660, 721) |
88.2 (83.6, 93.1) |
7.76 (7.23, 8.32) |
9.25 (0.630) |
0.117 (0.012) |
8.72 (0.758) |
静脈内注射は10秒間投与で実施した。 n=16
注5)自然対数変換後の値に対する混合効果モデルから計算した最小二乗平均及び信頼区間を逆変換した。(95%信頼区間)
注6)調和平均(ジャックナイフ法を用いて計算した標準偏差)
注7)算術平均(標準偏差)
健康成人にダプトマイシン4、6及び10mg/kgを1日1回7日間反復点滴静注した際、ダプトマイシンの薬物動態はおおむね線形(用量比例)で、時間(投与日数)非依存的であった。ダプトマイシンの血漿中濃度は、おおむね3~5日目で定常状態に達した。反復投与による蓄積性はほとんど認められず、4、6及び10mg/kg投与によるAUC0-24hr及びCmaxの累積係数(7日目/1日目)はそれぞれ1.15~1.17及び1.03~1.08であった4)。
16.3.1健康成人におけるダプトマイシンの分布容積は約0.1L/kgで、2~12mg/kgの用量範囲でほぼ一定であった。また、ダプトマイシンは濃度非依存的にヒト血漿蛋白に可逆的に結合する(平均値90~93%)5),6),7)。
16.3.2著しい腎機能障害成人患者(外国人、CLcr 30mL/min未満又は透析)においてダプトマイシンの血清蛋白結合率(83.5~87.9%)が低下する傾向を示した8)。軽度から中等度肝機能障害成人患者(外国人、Child-Pugh分類B)における蛋白結合率は健康成人と同様であった9)。
16.3.3ラットにおける組織分布試験の結果、ダプトマイシンは単回投与及び反復投与後、血液-脳関門及び胎盤をごくわずかしか通過しなかった10)。
16.4.1健康成人に14C-ダプトマイシン点滴静注後の血漿中放射能濃度は、微生物学的分析で測定した濃度と類似していた。総放射能濃度と微生物学的活性濃度の差より、不活性代謝物が尿中に認められた11),12)。別試験において、血漿中に代謝物は認められず、微量の3種類の酸化代謝物及び1種類の構造未知な代謝物が尿中に検出された。代謝部位は特定されていない(外国人データ)13)。
16.4.2ヒト肝細胞を用いたin vitro試験において、ダプトマイシンはCYP1A2、2A6、2C9、2C19、2D6、2E1及び3A4の活性を阻害せず、さらにそれらの活性を誘導しないことが示された。また、in vitro試験において、ダプトマイシンはヒト肝ミクロソームにより代謝されなかった。ダプトマイシンは、P450を介して代謝される薬物の代謝を阻害又は誘導する可能性は低い14)。
16.5.1ダプトマイシンは主に腎臓から排泄される。健康成人にダプトマイシン12mg/kg単回点滴静注した際、未変化体ダプトマイシンの投与後48時間までの尿中排泄率は73.4%で、腎クリアランスは約6mL/hr/kgであった2)。
16.5.2健康成人に放射能標識したダプトマイシンを点滴静注した際、総放射能に基づくと、投与量の約78%が尿中に排泄され、このうち未変化体の尿中排泄率は投与量の約52%であった。また総放射能に基づくと、投与量の約5%が糞中に排泄された(外国人データ)11)。
腎機能障害の程度がさまざまな成人患者(複雑性皮膚・軟部組織感染症及び黄色ブドウ球菌菌血症)にダプトマイシン4mg/kg又は6mg/kgを点滴静注した際、ダプトマイシンのクリアランスは減少し、AUCは増加した。CLcr(30mL/min未満)の患者及び透析患者(CAPD又は血液透析後に投与)におけるAUCは、腎機能正常の患者に比べてそれぞれ約2倍及び3倍高かった。腎機能障害患者にダプトマイシン4mg/kgもしくは6mg/kg点滴静注時の薬物動態パラメータを表3に示す(外国人データ)15)。
| 正常 | 軽度腎機能障害 | 中等度腎機能障害 | 重度腎機能障害 | 血液透析、 CAPD |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 4mg/kg | |||||
| AUC0-∞注8) (μg・hr/mL) |
417±155 N=165 |
466±177 N=64 |
560±258 N=24 |
925±467 N=8 |
1244±374 N=21 |
| t1/2注8) (hr) |
9.39±4.74 N=165 |
10.75±8.36 N=64 |
14.70±10.50 N=24 |
27.83±14.85 N=8 |
29.81±6.13 N=21 |
| CL注8) (mL/hr/kg) |
10.9±4.0 N=165 |
9.9±4.0 N=64 |
8.5±3.4 N=24 |
5.9±3.9 N=8 |
3.7±1.9 N=21 |
| 6mg/kg | |||||
| AUCss注9) (μg・hr/mL) |
545±296 N=62 |
637±215 N=29 |
868±349 N=15 |
1050, 892 N=2 |
NA |
平均±標準偏差 腎機能の程度[CLcr(mL/min)]:正常(>80)、軽度(50~80)、中等度(30~<50)、重度(<30)
注8) 複雑性皮膚・軟部組織感染症患者及び健康被験者より得られた単回投与後の薬物動態パラメータ
注9)黄色ブドウ球菌菌血症患者より得られた定常状態での薬物動態パラメータ
また、末期腎不全成人患者(血液透析実施患者及びCAPD実施患者含む)にダプトマイシン4mg/kgもしくは6mg/kg反復点滴静注時の定常状態での推定曝露量(シミュレーションにより算出)を表4に示す16)。
| 用法 | Cmax (μg/mL) |
AUC0-24hr (μg・hr/mL) |
AUC24-48hr (μg・hr/mL) |
AUC48-72hr (μg・hr/mL) |
AUC0-168hr (μg・hr/mL) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4mg/kg | ||||||
| 血液透析未実施 | 48時間 間隔 |
54.8 | 798 | 482 | 798 | 4638 |
| 血液透析未実施 | 48時間 -48時間 -72時間間隔注14) |
48.6~53.9注13) | 781 | 471 | 289 | 3838 |
| 血液透析(投与後)注10) | 48時間 -48時間 -72時間間隔注14) |
43.9~47.1注13) | 496 | 285 | 175 | 2425 |
| 血液透析(投与前)注11) | 48時間 -48時間 -72時間間隔注14) |
45.1~48.6注13) | 680 | 409 | 246 | 3368 |
| CAPD注12) | 48時間 間隔 |
51.9 | 723 | 409 | 723 | 4119 |
| 6mg/kg | ||||||
| 血液透析未実施 | 48時間 間隔 |
82.1 | 1196 | 722 | 1196 | 6950 |
| 血液透析未実施 | 48時間 -48時間 -72時間間隔注14) |
72.9~80.8注13) | 1171 | 707 | 434 | 5756 |
| 血液透析(投与後)注10) | 48時間 -48時間 -72時間間隔注14) |
65.9~70.7注13) | 743 | 428 | 262 | 3637 |
| 血液透析(投与前)注11) | 48時間 -48時間 -72時間間隔注14) |
67.7~72.9注13) | 1019 | 614 | 369 | 5052 |
| CAPD注12) | 48時間 間隔 |
77.9 | 1085 | 614 | 1085 | 6182 |
注10)投与終了後0~4時間に実施
注11)1回目及び2回目投与時は投与終了後44~48時間に、3回目投与時は投与終了後68~72時間に実施
注12)連続携行式腹膜透析
注13)定常状態の1回目投与時のCmax~3回目投与時のCmax
注14)週3回投与
中等度肝機能障害成人患者(Child-Pugh分類B)にダプトマイシン6mg/kgを単回点滴静注した際の薬物動態は、健康成人と変わらなかった9)。重度肝機能障害成人患者(Child-Pugh分類C)での薬物動態は検討していない(外国人データ)。
健康高齢者(75歳以上)及び健康若年成人(18~30歳)に、ダプトマイシン4mg/kg単回点滴静注した際、高齢者では若年成人に比べてダプトマイシンの血漿クリアランスは約35%低く、AUC0-∞は約58%高かったが、Cmaxに差はなかった(外国人データ)17)。
ダプトマイシン4mg/kgを単回静脈内投与した後のダプトマイシンの薬物動態を、グラム陽性菌に感染した小児患者3群において評価した。12歳から17歳の小児患者での曝露量は低かったが、薬物動態プロファイルは健康成人と類似していた。12歳未満の小児患者(7~11歳及び2~6歳)では、12歳から17歳の小児患者と比較するとクリアランスが高く、曝露量(AUC0-∞及びCmax)が低下し消失半減期が短くなった。本試験において有効性は評価されなかった(外国人データ)18)。
ダプトマイシンの薬物動態を中等度肥満[体格指数(BMI)25~39.9kg/m2]の成人被験者6例、重度肥満(BMI 40kg/m2以上)の成人被験者6例において検討した。AUCは、非肥満対照被験者と比較して中等度の肥満被験者では約30%、重度肥満の被験者では31%高かった(外国人データ)19)。
健康成人にダプトマイシン2mg/kgとトブラマイシン1mg/kgを併用して点滴静注した際、ダプトマイシンのAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ8.7%及び12.7%上昇し、トブラマイシンのAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ7.1%及び10.7%低下した20)。臨床用量のダプトマイシンとトブラマイシンの相互作用は不明である(外国人データ)。
健康成人におけるダプトマイシンとアズトレオナム、ワルファリン及びプロベネシドとの薬物相互作用が検討された。ダプトマイシンはワルファリン及びプロベネシドの薬物動態に影響を及ぼさず、またこれらの薬剤もダプトマイシンの薬物動態に影響を与えなかった。アズトレオナムはダプトマイシンの薬物動態にほとんど影響を与えなかった(外国人データ)20),21)。