- 〈適応菌種〉
本剤に感性の大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、アシネトバクター属 ただし、他の抗菌薬に耐性を示した菌株に限る
- 〈適応症〉
深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎
本剤の耐性菌の発現を防ぐため、「5.効能又は効果に関連する注意」、「7.用法及び用量に関連する注意」、「8.重要な基本的注意」の項を熟読の上、適正使用に努めること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤に感性の大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、アシネトバクター属 ただし、他の抗菌薬に耐性を示した菌株に限る
深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎
通常、成人には、チゲサイクリンとして初回用量100mgを30~60分かけて点滴静脈内投与、以後12時間ごとに50mgを30~60分かけて点滴静脈内投与する。
8.1本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現を防ぐため、感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導の下で行うこと。
8.2海外第Ⅲ相及び第Ⅳ相臨床試験の計13比較対照試験を集計して解析した結果、本剤投与群での死亡率が高かった。本剤と死亡との関連性は明らかではない。本剤投与の際はリスク・ベネフィットを考慮すること。
8.3本剤投与に際しては、患者又はその家族に本剤のリスク・ベネフィットを十分に説明してから投与すること。
8.4本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
8.5本剤の投与により急性膵炎を発現することがあるので、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し、腹痛、嘔吐、アミラーゼ等の膵酵素の上昇等の症状に注意すること。
8.6悪心・嘔吐が高頻度で発現し、投与中止に至ることもあることから、本剤投与中は患者の状態を十分に観察すること。
8.7AST、ALTの上昇を伴う肝障害、黄疸があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
8.8抗菌薬の使用は、非感受性菌(真菌を含む)の過剰増殖を促進する可能性があるので、治療中は、患者を注意深く観察し、治療中に重複感染が発現した場合には、適切な処置を行うこと。
半減期の延長が報告されている。
*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験において、骨の着色、胎児の体重減少(骨化遅延を伴う)が認められている。また、骨格異常の発現率の増加(ラットでは12mg/kg/日:臨床曝露量の3.4倍に相当、ウサギでは4mg/kg/日:臨床曝露量の0.8倍に相当)が認められている。 なお、胎児の歯牙形成期に本剤を投与した場合、歯牙の着色を起こすおそれがある。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。
9.7.1小児等(18歳以下)を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがある。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 抗凝血剤 • ワルファリン等 |
本剤との併用によりR-ワルファリン、S-ワルファリンのAUCがそれぞれ68%、29%上昇した。 併用する場合には、プロトロンビン時間又は他の血液凝固系検査値のモニタリングを行うこと。 |
機序不明 |
| 経口避妊薬 • ノルエチステロン・エチニルエストラジオール等 |
本剤との併用により経口避妊薬の効果を減弱させるおそれがある。 | 本剤は腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられる。 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT上昇 | 頻度不明 |
| AST上昇 | 頻度不明 |
| BUN増加 | 頻度不明 |
| そう痒 | 頻度不明 |
| ビリルビン血症 | 頻度不明 |
| プロトロンビン時間国際標準比(PT-INR)増加 | 1%未満 |
| プロトロンビン時間延長 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 低フィブリノゲン血症 | 頻度不明 |
| 低蛋白血症 | 頻度不明 |
| 低血糖 | 頻度不明 |
| 嘔吐(18.1%) | 頻度不明 |
| 悪心(26.4%) | 頻度不明 |
| 治癒異常 | 頻度不明 |
| 注射部位反応 | 1%未満 |
| 注射部位浮腫 | 1%未満 |
| 注射部位炎症 | 1%未満 |
| 注射部位疼痛 | 1%未満 |
| 注射部位静脈炎 | 1%未満 |
| 活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)延長 | 頻度不明 |
| 浮動性めまい | 頻度不明 |
| 消化不良 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 肺炎 | 頻度不明 |
| 胆汁うっ滞 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 血栓性静脈炎 | 1%未満 |
| 血清中アミラーゼ増加 | 頻度不明 |
| 重症皮膚反応 | 頻度不明 |
| 静脈炎 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 頻度不明 |
| 黄疸 | 1%未満 |
*チゲサイクリンは、ミノサイクリンの9位をグリシルアミド基に置換させたグリシルサイクリン系抗生物質である。本剤はリボソーム阻害により抗菌作用を発揮するが、その標的部位であるリボソーム30Sサブユニットへの結合様式がテトラサイクリン系抗生物質とは異なるため、リボソーム保護や薬剤排出ポンプといったテトラサイクリン耐性機構を克服する。更に、本剤の効果は、標的部位の変異、基質拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)、マクロライド排出ポンプ、DNAジャイレースの変異等、テトラサイクリン耐性以外の耐性機構の影響も受けない12)。なお、最近の研究では、排出ポンプメカニズムとリボソームタンパク質の変異が認められており、チゲサイクリンに対する耐性がエンテロバクター目等で検出されている13),14)。
18.2.1大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、シトロバクター属、アシネトバクター属などのグラム陰性菌に対して抗菌作用を示す(in vitro)15),16)。
18.2.2多剤耐性アシネトバクター、ESBL産生大腸菌、AmpC型β-ラクタマーゼ産生肺炎桿菌などの多剤耐性グラム陰性菌に対して抗菌作用を示す(in vitro)15),16)。
日本人健康成人における単回及び反復静脈内投与後のチゲサイクリンの薬物動態パラメータを表に示す1),2)。
| 投与量 (mg) |
例数 | Cmax (μg/mL) |
t1/2 (h) |
AUC(0-∞) (μg・h/mL) |
|---|---|---|---|---|
| 25 | 8 | 0.204±0.0506 | 8.2±3.8 | 0.823±0.361 |
| 50 | 8 | 0.400±0.0514 | 15.7±4.3 | 1.93 ±0.437 |
| 100 | 8 | 0.931±0.142 | 24.3±5.5 | 5.03 ±0.798 |
注:消失相の血清中濃度が定量限界未満となった影響で、25及び50mg群で半減期が短く、AUCが低値となった。
| 投与量 (mg) |
例数 | Cmax (μg/mL) |
AUC(0-12) (μg・h/mL) |
|---|---|---|---|
| 25 | 8 | 0.476±0.0988 | 0.610±0.141 |
| 50 | 8 | 0.964±0.136 | 1.40 ±0.159 |
| 100 | 8 | 2.27 ±0.328 | 3.24 ±0.373 |
| 投与量 (mg) |
例数 | Cmax (μg/mL) |
t1/2 (h) |
AUC(0-12) (μg・h/mL) |
|---|---|---|---|---|
| 25 | 8 | 0.618±0.0788 | 54.4±16.0 | 1.78±0.173 |
| 50 | 8 | 1.12 ±0.127 | 60.7±23.4 | 3.26±0.937 |
| 100/50a) | 7 | 1.42 ±0.213 | 49.2±11.3 | 4.17±0.849 |
a:100mgの初回投与後、12時間ごとに50mgを投与
チゲサイクリン濃度(0.1~1.0μg/mL)におけるチゲサイクリンのin vitro血漿蛋白結合率は約71~89%であった。 健康被験者にチゲサイクリン100mgを投与後12時間ごとに50mgを30分かけて点滴静脈内投与し、定常状態時の血清中濃度及び組織中の薬物濃度を測定した。組織中のAUCは血清中AUCと比較して、肺胞細胞では77.5倍(n=30)、気道上皮被覆液では1.32倍(n=30)、皮膚水疱内液中では0.74倍(n=10)であった。 また、組織摘出予定の被験者にチゲサイクリン100mgを単回投与し、各組織中の薬物濃度を測定した。チゲサイクリン投与4時間後(脳脊髄液のみ投与1時間後)の各組織中濃度の血清に対する比は、胆嚢では38倍(n=6)、肺では3.7倍(n=5)、大腸では2.3倍(n=6)、関節滑液では0.58倍(n=5)、骨では0.35倍(n=5)、脳脊髄液では0.055倍(n=11)であった3)(外国人データ)。
チゲサイクリンはほとんど代謝されない。ヒト肝ミクロソーム、肝スライス及び肝細胞を用いたチゲサイクリンのin vitro試験において、生成された代謝物はごくわずかであった。14C-チゲサイクリンを投与した健康成人において、尿中及び便中に回収された主要な14C-標識物質はチゲサイクリンであったが、グルクロニド、N-アセチル代謝物及びチゲサイクリンのエピマーも存在した(いずれも投与量の10%以下)4)(外国人データ)。
14C-チゲサイクリン投与後の便中及び尿中の総放射能の回収率は、胆汁中/便中が59%、尿中が33%であった。チゲサイクリンの主要な排泄経路は、未変化体チゲサイクリンの胆汁中排泄であり、副次的経路はグルクロン酸抱合及び未変化体チゲサイクリンの腎排泄であった5)(外国人データ)。
肝機能障害患者と健康成人にチゲサイクリンを単回投与し比較した試験において、軽度肝機能障害患者(Child-Pugh A)10例では薬物動態は変化しなかった。しかし、中等度肝機能障害患者(Child-Pugh B)10例では、チゲサイクリンの全身クリアランスが25%低下、チゲサイクリンの半減期が23%延長し、重度肝機能障害患者(Child-Pugh C)5例では、チゲサイクリンの全身クリアランスが55%低下、チゲサイクリンの半減期が43%延長した6)(外国人データ)。
| 投与群 | 例数 | Cmax (μg/mL) |
t1/2 (h) |
AUC(0-∞) (μg・h/mL) |
CL (L/h) |
|---|---|---|---|---|---|
| 健康成人 | 23 | 0.981±0.536 | 18.7±7.2 | 3.75±1.32 | 29.8±11.3 |
| 軽度肝機能障害患者 | 10 | 0.865±0.382 | 19.1±5.4 | 3.84±1.81 | 31.2±13.9 |
| 中等度肝機能障害患者 | 10 | 0.914±0.551 | 23.0±5.0 | 5.64±3.42 | 22.1± 9.3 |
| 重度肝機能障害患者 | 5 | 1.21 ±0.414 | 26.8±6.1 | 7.66±1.53 | 13.5± 2.7 |
重度腎機能障害患者6例(クレアチニンクリアランス<30mL/分)、血液透析の2時間前にチゲサイクリンを単回投与した末期腎疾患患者4例、血液透析後にチゲサイクリンを単回投与した末期腎疾患患者4例、及び健康成人6例の比較を行った。いずれの腎機能障害患者群においてもチゲサイクリンの薬物動態に大きな影響は認められず、血液透析によりチゲサイクリンは除去されなかった7)(外国人データ)。
| 投与群 | 例数 | Cmax (μg/mL) |
t1/2 (h) |
AUC(0-∞) (μg・h/mL) |
CL (L/h) |
|---|---|---|---|---|---|
| 健康成人 | 6 | 0.604±0.243 | 27.3± 5.2 | 3.33±0.709 | 31.1±5.9 |
| 重度腎機能障害患者 | 6 | 0.605±0.166 | 26.8± 7.0 | 4.76±1.81 | 23.4±7.6 |
| 末期腎疾患患者(透析前) | 4 | 0.982±0.161 | 17.8± 3.6 | 4.15±0.458 | 24.3±2.8 |
| 末期腎疾患患者(透析後) | 4 | 0.940±0.342 | 31.8±19.2 | 3.93±1.02 | 26.9±7.8 |
健康高齢者28例(n=15、65~75歳;n=13、年齢>75歳)、及び健康非高齢者18例(18~50歳)にチゲサイクリンを単回投与した結果、高齢者と非高齢者の薬物動態は同様であった8)(外国人データ)。
| 年齢 | 性 | 例数 | Cmax (μg/mL) |
t1/2 (h) |
AUC(0-∞) (μg・h/mL) |
CL (L/h) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 18~50歳 | 男性 | 9 | 0.861±0.154 | 22.3±15.3 | 4.22±2.03 | 28.5±11.8 |
| 女性 | 8 | 1.03 ±0.158 | 17.1± 8.4 | 5.11±1.31 | 20.6± 4.8 | |
| 65~75歳 | 男性 | 8 | 0.900±0.174 | 19.5± 3.1 | 4.32±0.689 | 23.8± 4.3 |
| 女性 | 7 | 0.993±0.269 | 16.5± 4.1 | 5.12±1.16 | 20.4± 4.7 | |
| 75歳超 | 男性 | 8 | 1.02 ±0.112 | 19.0± 5.0 | 5.47±0.901 | 18.7± 3.0 |
| 女性 | 5 | 1.09 ±0.147 | 21.2±12.5 | 5.27±1.11 | 19.6± 3.6 |
YJコードに紐付く薬価基準収載データを年度別に表示します。
| 年度 | 品名 | 規格 | 単位 | 薬価 | 後発品 | 適用日 | 製造販売会社 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年度 |
タイガシル点滴静注用50mg
本剤
6129400F1020
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50mg1瓶 | 50mg1瓶 | ¥11072.00 | — | — | — |