Clinical snapshot

ゾレア皮下注300mgペン

オマリズマブ(遺伝子組換え)

添付文書改訂 2025年01月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)

  • 季節性アレルギー性鼻炎(既存治療で効果不十分な重症又は最重症患者に限る)注)

  • 特発性の慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分な患者に限る)

注)最適使用推進ガイドライン対象

用法・用量

  • 〈気管支喘息〉

通常、オマリズマブ(遺伝子組換え)として1回75~600mgを2又は4週間毎に皮下に注射する。1回あたりの投与量並びに投与間隔は、初回投与前血清中総IgE濃度及び体重に基づき、下記の投与量換算表により設定する。

  • 〈季節性アレルギー性鼻炎〉

通常、成人及び12歳以上の小児にはオマリズマブ(遺伝子組換え)として1回75~600mgを2又は4週間毎に皮下に注射する。1回あたりの投与量並びに投与間隔は、初回投与前血清中総IgE濃度及び体重に基づき、下記の投与量換算表により設定する。

投与量換算表(1回投与量) 4週間毎投与2週間毎投与

投与量換算表では、本剤の臨床推奨用量である0.008mg/kg/[IU/mL]以上(2週間間隔皮下投与時)又は0.016mg/kg/[IU/mL]以上(4週間間隔皮下投与時)となるよう投与量が設定されている。

  • 〈特発性の慢性蕁麻疹〉

通常、成人及び12歳以上の小児にはオマリズマブ(遺伝子組換え)として1回300mgを4週間毎に皮下に注射する。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1本剤の投与は、各適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。

  2. 8.2本剤投与後にショック、アナフィラキシーが発現する可能性があること、及びその徴候や症状について患者に十分説明し、異常が認められた場合には、速やかに担当医師に連絡するよう、患者を指導すること。

  3. 8.3本剤投与中に、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(Churg-Strauss症候群)があらわれることがあり、これらの多くは経口ステロイド剤の減量・中止時に発現している。本剤使用時は、好酸球数の推移及び発疹、肺症状の悪化(肺の浸潤等)、心臓合併症(心筋炎等)、ニューロパシー等の血管炎症状に注意すること。

  4. 8.4本剤の投与中止により、通常、遊離IgE濃度及び症状が治療前の状態に戻る。

  5. 8.5本剤投与中にめまい、疲労、失神、傾眠があらわれることがあるため、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事する場合には十分に注意させること。

  6. 8.6本剤はIgEと複合体を形成し、遊離IgEを減少させる。IgEは寄生虫感染に対する宿主防御機能に関与する因子の1つと考えられていることから、寄生虫感染のリスクが高い地域に旅行する場合には注意すること。

  7. 8.7本剤の投与によって合併する他のアレルギー性疾患の症状が変化する可能性があり、当該アレルギー性疾患に対する適切な治療を怠った場合、症状が急激に悪化し、喘息等では死亡に至るおそれもある。本剤投与中止・終了後の疾患管理も含めて、本剤投与中から、合併するアレルギー性疾患を担当する医師と適切に連携すること。患者に対して、医師の指示なく、それらの疾患に対する治療内容を変更しないよう指導すること。

  • 〈気管支喘息、特発性の慢性蕁麻疹〉
  1. 8.8本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施した後、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。自己投与の適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。また、本剤投与後に副作用の発現が疑われる場合は、医療施設へ連絡するよう患者に指導を行うこと。使用済みの注射器を再使用しないように患者に注意を促し、すべての器具の安全な廃棄方法に関する指導を行うと同時に、使用済みの注射器を廃棄する容器を提供すること。
  • 〈気管支喘息〉
  1. 8.9本剤は気管支拡張薬、ステロイド薬、ヒスタミンH1受容体拮抗薬等と異なり、すでに起こっている発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないので、患者に十分説明しておく必要がある。

  2. 8.10本剤を投与中、大発作をみた場合は気管支拡張薬あるいはステロイド薬を投与する必要がある。

  3. 8.11長期ステロイド療法を受けている患者で、本剤投与によりステロイド薬の減量をはかる場合には十分な管理下で徐々に行うこと。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(サル)で本剤が胎盤を通過することが報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(サル)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

  • 〈気管支喘息〉
  1. 9.7.1低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

  2. 9.7.26歳以上の小児を対象とした臨床試験において、頭痛、発熱、上腹部痛が多く認められている。

  • 〈季節性アレルギー性鼻炎、特発性の慢性蕁麻疹〉
  1. 9.7.3低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は12歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
アレルギー性気管支痙攣 頻度不明
インフルエンザ様疾患 頻度不明
けん怠感 頻度不明
しびれ感 頻度不明
そう痒感 頻度不明
そう痒症 頻度不明
めまい 頻度不明
上気道感染 頻度不明
上腹部痛 頻度不明
下痢 頻度不明
不快感 頻度不明
体重増加 頻度不明
傾眠 頻度不明
光線過敏 頻度不明
出血 頻度不明
出血 頻度不明
副鼻腔炎 頻度不明
咳嗽 頻度不明
咽頭炎 頻度不明
喉頭浮腫 頻度不明
四肢痛 頻度不明
失神 頻度不明
寄生虫感染 頻度不明
尿路感染 頻度不明
悪心 頻度不明
浮腫 頻度不明
消化不良 頻度不明
潮紅 頻度不明
熱感 頻度不明
熱感 頻度不明
疲労 頻度不明
疼痛 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
発疹 頻度不明
硬結 頻度不明
筋痛 頻度不明
筋骨格痛 頻度不明
紅斑 頻度不明
脱毛 頻度不明
腕の腫脹 頻度不明
腫瘤 頻度不明
腫脹 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
血小板数減少 頻度不明
血清病注) 頻度不明
血管浮腫 頻度不明
起立性低血圧 頻度不明
錯感覚 頻度不明
関節痛 頻度不明
関節腫脹 頻度不明
頭痛 頻度不明
鼻咽頭炎 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は、ヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体であり、IgEと高親和性受容体(FcεRI)の結合を阻害することで、好塩基球、肥満細胞等の炎症細胞の活性化を抑制する。

18.2 IgEに対する阻害作用

本剤はヒトIgEとFcεRIの結合を競合的に阻害し、血清中遊離IgE濃度を減少させた。なお、本剤はすでにFcεRIと結合したIgEには結合しない5),12),13)。

18.3 ヒスタミン遊離に対する効果

ブタクサ特異的IgEでの感作時に本剤を添加することにより、ブタクサ抗原刺激によるヒト好塩基球からのヒスタミン遊離が抑制された13)。

18.4 気道収縮に対する効果

気管支喘息患者において、抗原吸入による即時型喘息反応及び遅発型喘息反応が抑制された14),15)。

18.5 気道過敏性に対する効果

気管支喘息患者において、メサコリンに対する気道過敏性が改善した16)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与試験の成績

日本人健康成人男子19名(血清中総IgE濃度:32~96IU/mL、体重:50.5~69.8kg)に、オマリズマブ(遺伝子組換え)150mgを単回皮下投与した。その時の血清中オマリズマブ(遺伝子組換え)濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった3)。

血清中オマリズマブ(遺伝子組換え)濃度推移(平均値±標準偏差)

投与量
(mg)
Tmax
(日)
Cmax
(μg/mL)
T1/2
(日)
AUC0-inf
(日・μg/mL)
Vz/F
(L)
CL/F
(mL/日)
150 7
[2~14]
16.7
± 2.7
21.0
± 3.5
642
± 134
7.25
± 1.33
242
± 45.4

Tmaxは中央値[範囲]、その他は平均値±標準偏差

  1. 16.1.2母集団解析の成績

母集団解析の結果から、日本人及び外国人に投与量換算表に従ってオマリズマブ(遺伝子組換え)(日本人:75~375mg、外国人:75~600mg)を皮下投与した際の薬物動態及び遊離IgE濃度の抑制効果は同様であることが示された4)。