Clinical snapshot

セチリジン塩酸塩DS1.25%「タカタ」

セチリジン塩酸塩

添付文書改訂 2023年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分又はピペラジン誘導体(レボセチリジン、ヒドロキシジンを含む)に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)のある患者

効能・効果

  • 〔成人〕

  • アレルギー性鼻炎

  • 蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症

  • 〔小児〕

  • アレルギー性鼻炎

  • 蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

用法・用量

  • 〔成人〕

通常、成人には1回0.8g(セチリジン塩酸塩として10mg)を1日1回、就寝前に用時溶解して経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日1.6g(セチリジン塩酸塩として20mg)とする。

  • 〔小児〕

通常、2歳以上7歳未満の小児には1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、朝食後及び就寝前に用時溶解して経口投与する。 通常、7歳以上15歳未満の小児には1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回、朝食後及び就寝前に用時溶解して経口投与する。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。

  2. 8.2効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。

  • 〈アレルギー性鼻炎〉
  1. 8.3季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者

痙攣を発現するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1重度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)

投与しないこと。高い血中濃度が持続するおそれがある。

  1. 9.2.2中等度又は軽度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス10mL/min以上60mL/min以下)

高い血中濃度が持続するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

高い血中濃度が持続するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 動物実験(ラット)で胎盤を通過することが報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

慎重に投与し、異常が認められた場合は減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テオフィリン テオフィリンの薬物動態に変化はないが、本剤の曝露量の増加が報告されている。 機序は明らかではないが、本剤のクリアランスが16%減少する。
リトナビル 本剤の曝露量の増加(40%)及びリトナビルの曝露量のわずかな変化(-11%)が報告されている。 リトナビルにより本剤の腎排泄が阻害される可能性が考えられる。
中枢神経抑制剤
アルコール
中枢神経系に影響を与える可能性がある。 中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。
ピルシカイニド塩酸塩水和物 両剤の血中濃度が上昇し、ピルシカイニド塩酸塩水和物の副作用が発現したとの報告がある。 機序は明らかではない。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-P上昇 1%未満
ALT上昇 頻度不明
AST上昇 頻度不明
BUN上昇 1%未満
ウロビリノーゲンの異常 1%未満
かぶれ 1%未満
しびれ感 1%未満
そう痒感 1%未満
ふらふら感 1%未満
ほてり 1%未満
めまい 1%未満
リンパ球増多 1%未満
下痢 1%未満
不整脈(房室ブロック 1%未満
不眠 頻度不明
不随意運動 頻度不明
体重増加 頻度不明
便秘 1%未満
倦怠感 頻度不明
健忘 頻度不明
動悸 1%未満
単球増多 1%未満
口内炎 1%未満
口唇乾燥感 1%未満
口唇炎 1%未満
口渇 頻度不明
味覚異常 1%未満
咳嗽 頻度不明
嗅覚異常 頻度不明
嘔吐 1%未満
嘔気 頻度不明
多形紅斑 頻度不明
好中球減少 1%未満
好酸球増多 頻度不明
尿糖 1%未満
尿蛋白 1%未満
尿閉 頻度不明
幻覚 頻度不明
心房細動) 1%未満
息苦しさ 1%未満
悪夢 頻度不明
意識消失 頻度不明
手足のこわばり 頻度不明
抑うつ 頻度不明
振戦 頻度不明
排尿困難 頻度不明
攻撃性 頻度不明
月経異常 1%未満
期外収縮 1%未満
浮腫 1%未満
浮遊感 1%未満
消化不良 1%未満
激越 頻度不明
無力症 頻度不明
発作性上室性頻拍 1%未満
発疹 1%未満
白血球増多 1%未満
白血球減少 1%未満
眠気 頻度不明
眼球回転発作 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
結膜充血 1%未満
総ビリルビン上昇 頻度不明
耳鳴 1%未満
胃不快感 1%未満
胃痛 1%未満
胸痛 1%未満
脱毛 頻度不明
腹痛 1%未満
腹部不快感 1%未満
腹部膨満感 頻度不明
自殺念慮 頻度不明
蕁麻疹 1%未満
血圧上昇 1%未満
血小板増加 1%未満
血小板減少 1%未満
血尿 1%未満
血管浮腫 1%未満
遺尿 頻度不明
錯感覚 頻度不明
関節痛 頻度不明
霧視 1%未満
頭痛 1%未満
頭重感 1%未満
頻尿 1%未満
頻脈 1%未満
食欲不振 頻度不明
食欲亢進 頻度不明
鼻出血 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ヒスタミンH1受容体に選択的に結合することにより、ヒスタミンの作用を阻害する5)。

18.2 ヒスタミンH1受容体拮抗作用

摘出臓器(ヒト気管支平滑筋)のヒスタミン反応を濃度依存的に抑制した6)。また、ヒスタミン誘発皮膚反応及びヒスタミン誘発鼻症状を抑制し、その作用は速効的かつ持続的であった(ヒト)7),8)。 ヒスタミンH2、ドパミン、アセチルコリン、セロトニンの各受容体に対する親和性は低く(ラット、モルモット)9)、中枢神経系におけるヒスタミンH1受容体への影響が少ない(ラット)10)。

18.3 好酸球に対する作用

好酸球に対しin vitro及びin vivoにおいて遊走抑制を示し、好酸球活性化の指標であるスーパーオキサイド産生を抑制した(ヒト)11),12)。

18.4 メディエーター遊離抑制作用

ヒト肺切片からのロイコトリエン及びプロスタグランジンD2遊離を抑制した13)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1生物学的同等性試験

「経口固形製剤の処方変更の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、セチリジン塩酸塩DS1.25%「タカタ」とジルテックドライシロップ1.25%を対象とした生物学的同等性試験により同等性が確認されている旧処方製剤をクロスオーバー法により、健康成人男子17名にそれぞれ0.8g(セチリジン塩酸塩として10mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、2、4、8、12及び24時間に前腕静脈から採血した。LC/MSにより測定したセチリジンの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、両剤は生物学的に同等であると判断された1)。

図16-1 血漿中濃度

判定パラメータ 参考パラメータ
AUCt(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) tmax(hr) t1/2(hr)
セチリジン塩酸塩DS
1.25%「タカタ」
2507.0±376.7 419.7±60.8 0.7±0.2 7.4±1.1

(Mean±S.D., n=17)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:7~60mL/min)にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、腎機能正常者に比べ血清中濃度は持続し、血清中濃度消失半減期の延長が認められた2)(外国人デ-タ)。

クレアチニンクリアランス
(mL/min)
Tmax
(hr)
Cmax
(ng/mL)
T1/2
(hr)
AUC
(mg・hr/L)
>90 0.9±0.2 313±45 7.4±3.0 2.7±0.4
31~60 1.1±0.2 356±64 19.2±3.3 6.9±1.8
7~30 2.2±1.1 357±172 20.9±4.4 10.7±2.4

(平均値±標準偏差、n=5)

また、血液透析患者(n=5)にセチリジン塩酸塩10mgを透析開始3時間前に経口投与した場合、血清中濃度消失半減期は平均19.3時間で延長が認められた3)(外国人データ)。

  1. 16.6.2肝機能障害患者での体内動態

原発性胆汁性肝硬変患者にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、肝機能正常成人2)に比べ、血清中濃度消失半減期の延長、Cmaxの上昇、AUCの増大が認められた4)(外国人データ)。

投与量
(被験者、例数)
Tmax
(hr)
Cmax
(ng/mL)
T1/2
(hr)
AUC
(mg・hr/L)
10mg
(肝機能正常成人、n=14)
1.0±0.5 384±103 7.4±1.6 3.3±0.9
10mg
(原発性胆汁性肝硬変患者、n=6)
1.0±0.4 498±118 13.8±1.8 6.4±1.6

(平均値±標準偏差)

  1. 16.6.3高齢者

高齢者(年齢:平均77歳、クレアチニンクリアランス:平均53mL/min)にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、成人(年齢:平均53歳、クレアチニンクリアランス:平均87mL/min)に比べ、血清中濃度消失半減期の延長とCmaxの上昇が認められ、これらの薬物動態パラメータの変化は、腎機能の低下によるものと考えられた2)(外国人データ)。

投与量
(被験者、例数)
Tmax
(hr)
Cmax
(ng/mL)
T1/2
(hr)
AUC
(mg・hr/L)
10mg
(成人、n=14)
1.0±0.5 384±103 7.4±1.6 3.3±0.9
10mg
(高齢者、n=16)
0.9±0.3 460±59 11.8±5.4 5.6±1.8

(平均値±標準偏差)