Clinical snapshot

セタネオ点眼液0.002%

セペタプロスト点眼液

添付文書改訂 2025年10月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

緑内障、高眼圧症

用法・用量

1回1滴、1日1回点眼する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の投与により、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による色調変化、あるいは眼周囲の多毛化があらわれることがある。これらは投与の継続によって徐々に進行し、投与中止により停止する。眼瞼色調変化及び眼周囲の多毛化については、投与中止後徐々に消失、あるいは軽減する可能性があるが、虹彩色調変化については投与中止後も消失しないことが報告されている。混合色虹彩の患者では虹彩の色調変化は明確に認められるが、暗褐色の単色虹彩の患者(日本人に多い)においても変化が認められている。特に片眼投与の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。これらの症状については、長期的な情報が十分に得られていないので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。投与に際しては、これらの症状について患者に十分説明し、また、眼瞼色調変化、眼周囲の多毛化の予防あるいは軽減のため、投与の際に液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔するよう患者を指導すること。

  2. 8.2角膜上皮障害(点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜びらん)があらわれることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に指導すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者

嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすおそれがある。

  1. 9.1.2眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者

FP受容体作動薬で眼圧上昇がみられたとの報告がある。

  1. 9.1.3閉塞隅角緑内障の患者

使用経験がない。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠ウサギに静脈内投与した場合、母動物への影響として、0.04μg/kg/日(ヒト点眼時の2倍の曝露量(AUC))で、流産及び外陰部出血が認められ、0.1μg/kg/日(ヒト点眼時の5.8倍の曝露量(AUC))では黄体退行が認められた。胚・胎児への影響としては0.1μg/kg/日(ヒト点眼時の5.8倍の曝露量(AUC))で全胚死亡や高頻度の着床後胚死亡に伴う胎児生存率の減少が認められ、胎児体重の減少も認められた。また、非妊娠のサルを用いて静脈内投与した場合の子宮収縮への影響を評価したところ、0.2μg/kg/日(ヒト点眼時の4倍の曝露量(AUC))で軽微な自発収縮の亢進が認められた。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット:静脈内投与)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
多くなる等)(18.2%) 5%以上
太く 5%以上
点状角膜炎等の角膜障害 1〜5%未満
眼のそう痒感 1%未満
眼乾燥感 1〜5%未満
眼刺激 1〜5%未満
眼瞼溝深化 頻度不明
眼瞼炎 1〜5%未満
眼瞼色素沈着 1〜5%未満
眼瞼部多毛 5%以上
眼脂 1%未満
睫毛の異常(睫毛が長く 5%以上
結膜充血(29.6%) 5%以上
結膜浮腫 1%未満
黄斑浮腫 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  1. 18.1.1プロスタノイド受容体に対する親和性

活性代謝物であるONO-AG-367は、ヒトFP及びヒトEP3受容体に対して結合(FP受容体に対するKi値は0.727nmol/L、EP3受容体に対するKi値は25.0nmol/L)し、アゴニスト活性(FP受容体に対するEC50値は22.3nmol/L、EP3受容体に対するEC50値は28.6nmol/L)を示した(in vitro)6) 。

  1. 18.1.2房水動態

レーザー誘発高眼圧サルを用いて、0.002%セペタプロスト点眼液を1日1回7日間反復点眼した時の房水動態をフルオロフォトメトリー法により検討したところ、房水産生量に変化は認められず、房水流出率(線維柱帯流出路を介すると推測される)及びぶどう膜強膜流出量を増大させた7) 。

18.2 眼圧下降作用

正常眼圧イヌ及び正常眼圧サルにセペタプロスト点眼液を単回投与したとき、0.0001%以上の濃度において、濃度依存的な、有意な眼圧下降作用が認められた。正常眼圧サルにセペタプロスト点眼液を1日1回14日間反復点眼したとき、0.0001%以上の濃度において、濃度依存的な、有意な眼圧下降作用が認められ、投与期間を通じて眼圧下降作用が持続した7)。

薬物動態

16.1 血中濃度

本剤を健康成人(8例)の両眼に1回1滴、1日1回7日間反復点眼したとき、セペタプロストの血漿中濃度はすべての被験者及び測定時点において定量下限(5.00pg/mL)未満であった。活性代謝物であるONO-AG-367の薬物動態パラメータは下表のとおりであった1)。

測定日 Cmax
(pg/mL)
Tmax
(h)a)
T1/2
(h)
AUCinf
(pg·h/mL)
1日目 16.0±4.58 0.17
(0.17, 0.33)
0.51±0.12 11.9±3.29
7日目 11.5±3.38 0.17
(0.08, 0.33)
0.40±0.17 6.91±2.17

平均値±標準偏差、a)中央値(最小値, 最大値)

16.3 分布

  1. 16.3.1組織移行性

0.008% 3H-セペタプロスト点眼液をサルの両眼に単回点眼したとき、眼組織中3H濃度は角膜、虹彩、眼瞼結膜で高く、房水では点眼後2時間、その他の眼組織では点眼後0.5時間にCmaxに達した後、減少した2) 。

  1. 16.3.2蛋白結合及び血球移行

ONO-AG-367のヒト血清蛋白結合率は83.9%~85.4%であり、ヒト血球移行率は0%~0.4%であった(in vitro)3) 。

16.4 代謝

セペタプロストは生体内のエステラーゼにより活性代謝物のONO-AG-367に代謝される。次いでβ酸化によりONO-AG-450に代謝されたのち、さらに水酸化、還元、タウリン抱合、グルクロン酸抱合及びそれらの反応の組み合わせによって代謝されると推測された4)。