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ストレプトマイシン硫酸塩注射用1g「明治」

ストレプトマイシン硫酸塩

添付文書改訂 2023年06月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 〈適応菌種〉

ストレプトマイシンに感性のマイコバクテリウム属、ペスト菌、野兎病菌、ワイル病レプトスピラ

  • 〈適応症〉

感染性心内膜炎(ベンジルペニシリン又はアンピシリンと併用の場合に限る)、ペスト、野兎病、肺結核及びその他の結核症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症、ワイル病

用法・用量

  • 〈肺結核及びその他の結核症に対して使用する場合〉

通常、成人にはストレプトマイシンとして1日1g(力価)を筋肉内注射する。週2~3日、あるいははじめの1~3ヵ月は毎日、その後週2日投与する。また必要に応じて局所に投与する。 ただし、高齢者(60歳以上)には1回0.5~0.75g(力価)とし、小児あるいは体重の著しく少ないものにあっては適宜減量する。 なお、原則として他の抗結核薬と併用する。

  • 〈マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症に対して使用する場合〉

通常、成人にはストレプトマイシンとして1日0.75~1g(力価)を週2回または週3回筋肉内注射する。 年齢、体重、症状により適宜減量する。

  • 〈その他の場合〉

通常、成人にはストレプトマイシンとして1日1~2g(力価)を1~2回に分けて筋肉内注射する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

  2. 8.2本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。

  • 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。

  • 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。

  • 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。

  1. 8.3眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害があらわれることがあるので慎重に投与すること。特に腎機能障害患者、高齢者、長期間投与患者及び大量投与患者等では血中濃度が高くなり易く、聴力障害の危険性がより大きくなるので、聴力検査を実施することが望ましい。アミノグリコシド系抗生物質の聴力障害は、高周波音に始まり低周波音へと波及するので、障害の早期発見のために、聴力検査の最高周波数である8kHzでの検査が有用である。

  2. 8.4急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。

  3. 8.5溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。

  • 〈肺結核及びその他の結核症〉
  1. 8.6本剤を含む抗結核薬による治療で、薬剤逆説反応を認めることがある。治療開始後に、既存の結核の悪化又は結核症状の新規発現を認めた場合は、薬剤感受性試験等に基づき投与継続の可否を判断すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1本人又はその血族がアミノグリコシド系抗生物質による難聴又はその他の難聴のある患者

難聴が発現又は増悪するおそれがある。

  1. 9.1.2重症筋無力症の患者

神経筋遮断作用がある。

  1. 9.1.3経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用すること。高い血中濃度が持続し、腎障害が悪化するおそれがあり、また、第8脳神経障害等の副作用が強くあらわれるおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

肝障害を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。新生児に第8脳神経障害があらわれるおそれがある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行する。

9.7 小児等

  • 〈結核〉
  1. 9.7.1低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
  • 〈その他〉
  1. 9.7.2小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  • 本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあり、第8脳神経障害、腎障害等の副作用があらわれやすい。

  • ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• 腎障害を起こすおそれのある血液代用剤• デキストラン
ヒドロキシエチルデンプン等
腎障害が発現、悪化することがあるので、併用は避けることが望ましい。
腎障害が発生した場合には、投与を中止し、透析療法等適切な処置を行うこと。
機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中への蓄積、近位尿細管上皮の空胞変性が生じるという報告がある。
• ループ利尿剤• フロセミド
アゾセミド等
腎障害及び聴器障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けることが望ましい。 機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、腎への蓄積が起こるという報告がある。
• 腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤• バンコマイシン塩酸塩
エンビオマイシン硫酸塩
白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン)等
腎障害及び聴器障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けることが望ましい。 両薬剤ともに腎毒性、聴器毒性を有するが相互作用の機序は不明。
• 麻酔剤
筋弛緩剤• ベクロニウム臭化物
A型ボツリヌス毒素等
呼吸抑制があらわれるおそれがある。
呼吸抑制があらわれた場合には、必要に応じ、コリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム製剤の投与等の適切な処置を行うこと。
両薬剤ともに神経筋遮断作用を有しており、併用によりその作用が増強される。
• 腎毒性を有する薬剤• シクロスポリン
アムホテリシンB等
腎障害が発現、悪化するおそれがある。 両薬剤ともに腎毒性を有するが、相互作用の機序は不明。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALT上昇 頻度不明
AST 頻度不明
BUN 頻度不明
カリウム等電解質の異常 頻度不明
クレアチニンの上昇 頻度不明
ビタミンB群欠乏症状(舌炎 頻度不明
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症 頻度不明
出血傾向等) 頻度不明
口内炎 頻度不明
口唇部のしびれ感 頻度不明
好酸球増多 頻度不明
扁平苔癬型皮疹 頻度不明
注射局所の疼痛 頻度不明
浮腫 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
硬結 頻度不明
神経炎等) 頻度不明
蛋白尿 頻度不明
蟻走感 頻度不明
血尿 頻度不明
顆粒球減少 頻度不明
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

細菌のリボソームの30Sサブユニットに結合し、タンパク合成の開始反応を阻害することにより抗菌作用を示す4)。

18.2 in vitro抗菌作用

ストレプトマイシンは、グラム陰性菌及び結核菌に殺菌的に作用した5)。

薬物動態

16.1 血中濃度

成人に0.5g、1.0gを筋肉内注射したときの最高血中濃度は、それぞれ25~30μg/mL、約40μg/mLで5時間後に約1/2に低下した3)。

16.5 排泄

腎機能の正常な成人では、尿中排泄は4時間までが最も速やかで、大部分が12時間までに排泄され、24時間までに50~75%が排泄された3)。