Clinical snapshot

ステリクロンWエタノール液0.5

クロルヘキシジン製剤

添付文書改訂 2023年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者

  2. 2.2脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)には使用しないこと[聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある。]

  3. 2.3腟、膀胱、口腔等の粘膜面には使用しないこと[クロルヘキシジン製剤の左記部位への使用により、ショック、アナフィラキシーの症状の発現が報告されている。]

  4. 2.4損傷皮膚及び粘膜には使用しないこと[刺激作用を有する。]

  5. 2.5眼には使用しないこと[角膜障害等の眼障害を来すおそれがある。]

効能・効果

手術部位(手術野)の皮膚の消毒、医療機器の消毒

用法・用量

  • 〈手術部位(手術野)の皮膚の消毒〉

本剤をそのまま消毒部位に用いる。

  • 〈医療機器の消毒〉

本剤をそのまま用いる。

使用上の注意

ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1薬物過敏症の既往歴のある者(クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者を除く)

  2. 9.1.2喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある者

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
じん麻疹 1%未満
刺激症状 頻度不明
発疹 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

低濃度では細菌の細胞膜に障害を与え、細胞質成分の不可逆的漏出や酵素阻害を起こし、抗菌作用(殺菌作用)を示す。高濃度では細胞内のタンパク質や核酸の沈着を起こすことにより、抗菌作用を示す2) 。

18.2 殺菌作用

  1. 18.2.1広範囲の微生物に作用するが、特にグラム陽性菌には低濃度でも有効である。グラム陰性菌にも比較的低濃度で殺菌作用を示すが、グラム陽性菌に比べて抗菌力に幅がある。グラム陰性菌のうち、AlcaligenesPseudomonasAchromobacterFlavobacterium属などにはまれに抵抗菌株もある。芽胞形成菌の芽胞には無効である。結核菌に対し水溶液では静菌作用、アルコール溶液では迅速な殺菌作用がある。真菌類の多くに対し抗菌力を示すが細菌類より弱い。ウイルスに対する効力は確定していない2) 。

  2. 18.2.2殺菌効力試験

ステリクロンWエタノール液0.5の殺菌作用(in vitro)3)

供試菌株 殺菌時間
Clean条件 Dirty条件
Staphylococcus aureus IFO 12732 15秒以内 15秒以内
Staphylococcus aureus(MRSA-01) 15秒以内 15秒以内
Staphylococcus aureus(MRSA-02) 15秒以内 15秒以内
Staphylococcus aureus(MRSA-03) 15秒以内 15秒以内
Staphylococcus aureus(MRSA-04) 15秒以内 15秒以内
Staphylococcus epidermidis IFO 12993 15秒以内 15秒以内
Escherichia coli IFO 3806 15秒以内 15秒以内
Proteus vulgaris IFO 3988 15秒以内 15秒以内
Serratia marcescens IFO 12648 15秒以内 15秒以内
Pseudomonas aeruginosaIFO 3080 15秒以内 15秒以内
Burkholderia cepacia IFO 14595 15秒以内 15秒以内
Candida albicans IAM 4888 15秒以内 15秒以内

18.3 生物学的同等性

ステリクロンWエタノール液0.5 とマスキンW・エタノール液(0.5w/v%)の殺菌効果について、in vitroの最小発育阻止濃度(MIC)法、石炭酸係数法及びKelsey-Sykes法により比較した結果、両剤の生物学的同等性が確認された4) 。