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がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制
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**造血幹細胞の末梢血中への動員
ジーラスタ皮下注3.6mg
ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)
【警告】
- 〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉**
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法及び造血幹細胞移植に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者又は末梢血幹細胞移植提供ドナー(ドナー)についてのみ投与すること。また、本剤の投与に先立ち、患者又はドナー及びその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
- 〈効能共通〉
- 2.1本剤の成分又は他の顆粒球コロニー形成刺激因子製剤に過敏症の患者
- 〈がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制〉
- 2.2骨髄中の芽球が十分減少していない骨髄性白血病の患者及び末梢血液中に骨髄芽球の認められる骨髄性白血病の患者
効能・効果
用法・用量
- 〈がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制〉
通常、成人にはがん化学療法剤投与終了後の翌日以降、ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)として、3.6mgを化学療法1サイクルあたり1回皮下投与する。
- 〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉**
通常、成人にはペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)として、7.2mgを1回皮下投与する。
使用上の注意
- 〈効能共通〉
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8.1過敏症等の反応を予測するために、使用に際してはアレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。
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8.2本剤投与により骨痛、背部痛等が発現することがあるので、このような場合には非麻薬性鎮痛剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。
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8.3本剤投与により脾腫、脾破裂が発現することがあるので、血液学的検査値の推移に留意するとともに、腹部超音波検査等により観察を十分に行うこと。
- 〈がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制〉
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8.4急性骨髄性白血病患者では本剤投与により芽球の増加を促進させることがあるので、定期的に血液検査及び骨髄検査を行うこと。
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8.5*海外観察研究において、がん化学療法(単独又は放射線療法との併用)とともにペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)又はフィルグラスチム(遺伝子組換え)が使用された乳癌又は肺癌患者では骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病のリスクが増加したとの報告がある1)。本剤と骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病の因果関係は明らかではないが、本剤の投与後は患者の状態を十分に観察すること。
- 〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉
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**8.6造血幹細胞の動員及び末梢血幹細胞採取に際しては関連するガイドライン等を参考に適切に行うこと。
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**8.7本剤の投与は患者又はドナーの全身状態を考慮し、観察を十分に行い、慎重に投与するとともに、本剤投与終了後においても安全性の確認を十分に行うこと。
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8.8末梢血幹細胞採取に伴い、心停止等の重篤な事象や、全身倦怠感、四肢のしびれ、血管迷走神経反応等が認められることがあるので、血圧等の全身状態の変化に注意し、異常が認められた場合は直ちに適切な処置を行うこと。
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8.9末梢血幹細胞採取に伴う一過性の血小板減少等が現れることがあるのでアスピリン等の血小板凝集抑制作用を有する薬剤の使用には十分に注意すること。
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**8.10本剤投与後及び末梢血幹細胞採取終了後に血小板減少が現れることがあるので、定期的に血液検査を行い、患者又はドナーの状態に十分注意すること。また、高度な血小板減少が認められた際には、末梢血幹細胞採取時に得られる自己血による血小板輸血等の適切な処置を行うこと。
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**8.11末梢血幹細胞採取終了後に白血球(好中球)減少が現れることがあるので、定期的に血液検査を行い、患者又はドナーの状態に十分注意すること。
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**8.12本剤投与による長期の安全性は確立していない。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
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9.1.1薬物過敏症の既往歴のある患者
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9.1.2アレルギー素因のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(造血機能、肝機能、腎機能等)が低下している。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P上昇 | 5%以上 |
| ALT上昇 | 5%以上 |
| AST上昇 | 5%以上 |
| CRP上昇 | 1〜5%未満 |
| LDH上昇 | 5%以上 |
| γ-GTP増加 | 1〜5%未満 |
| カルシウム | 1〜5%未満 |
| クロール | 1〜5%未満 |
| じん麻疹 | 1〜5%未満 |
| そう痒症 | 1〜5%未満 |
| ナトリウム)異常 | 1〜5%未満 |
| めまい | 1〜5%未満 |
| リン | 1〜5%未満 |
| リンパ球減少 | 5%以上 |
| 下痢 | 1〜5%未満 |
| 不眠症 | 1%未満 |
| 便秘 | 1〜5%未満 |
| 倦怠感 | 5%以上 |
| 単球増加 | 1%未満 |
| 口内炎 | 1〜5%未満 |
| 口腔咽頭痛 | 1%未満 |
| 味覚異常 | 1〜5%未満 |
| 呼吸困難 | 1%未満 |
| 咳嗽 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 1〜5%未満 |
| 四肢痛 | 1〜5%未満 |
| 多形紅斑 | 1%未満 |
| 好中球増加 | 5%以上 |
| 尿酸増加 | 1%未満 |
| 悪心 | 1〜5%未満 |
| 感覚鈍麻 | 1%未満 |
| 注射部位反応(注射部位疼痛を含む) | 1%未満 |
| 浮腫 | 1〜5%未満 |
| 潮紅 | 1〜5%未満 |
| 異常感覚 | 1〜5%未満 |
| 疼痛 | 1〜5%未満 |
| 発熱 | 5%以上 |
| 発疹 | 5%以上 |
| 白血球増加 | 5%以上 |
| 白血球減少 | 1〜5%未満 |
| 皮膚剥脱 | 1%未満 |
| 筋肉痛 | 5%以上 |
| 筋骨格痛 | 1%未満 |
| 糸球体腎炎 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 1〜5%未満 |
| 肝機能異常 | 1〜5%未満 |
| 背部痛 | 5%以上 |
| 胸痛 | 1〜5%未満 |
| 腹痛 | 1〜5%未満 |
| 腹部不快感 | 1〜5%未満 |
| 血中アルブミン減少 | 1%未満 |
| 血中ビリルビン増加 | 1〜5%未満 |
| 血小板減少 | 1〜5%未満 |
| 貧血 | 1〜5%未満 |
| 関節痛 | 5%以上 |
| 電解質(カリウム | 1〜5%未満 |
| 頭痛 | 5%以上 |
| 食欲減退 | 1〜5%未満 |
| 骨痛 | 1〜5%未満 |
| 高血糖 | 1〜5%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は骨髄中の好中球前駆細胞に存在する顆粒球コロニー形成刺激因子受容体に結合し、好中球前駆細胞から好中球への分化を促し、末梢血中の好中球数を増加させると推察される。
18.2 薬理作用
- 18.2.1好中球前駆細胞の分化促進作用
in vitroコロニー形成試験において、ヒト由来のCD34陽性細胞及びマウス由来の骨髄細胞を本剤存在下で培養することにより、好中球前駆細胞の分化が促進された13)。
- 18.2.2好中球減少に対する作用
シクロホスファミド投与により末梢血の好中球減少が誘導されたマウスに本剤を投与することにより、好中球減少が抑制された14)。
薬物動態
16.1 血中濃度
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16.1.1単回投与
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(1)健康成人
健康成人に本剤3.6及び7.2mg注1)を単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった3)。
健康成人に単回皮下投与したときの血清中濃度推移(平均値+標準偏差)
| 投与量 | 3.6mg | 7.2mg |
|---|---|---|
| 被験者数 | 6 | 6 |
| tmax(h) | 18.0 (12.0, 24.0) |
24.0 (12.0, 36.0) |
| Cmax(ng/mL) | 92.8±56.7 | 213±78 |
| AUC0-∞(ng・h/mL) | 4140±1890 | 9220±3130a) |
| t1/2(h) | 56.8±20.4 | 51.9±20.1a) |
平均値±標準偏差(tmax は中央値(最小値, 最大値)) a)n=5
- (2)肺癌患者
がん化学療法施行後の肺癌患者に本剤30、60及び100μg/kg注1)を単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。Cmax及びAUC0-∞は投与量比以上に増加し、本剤の薬物動態は非線形性を示した4)。
肺癌患者に単回皮下投与したときの血清中濃度推移(平均値+標準偏差)
| 投与量 | 30μg/kg | 60μg/kg | 100μg/kg |
|---|---|---|---|
| 被験者数 | 6 | 6 | 6 |
| tmax(h) | 36.0 (8.0, 48.1) |
47.6 (8.0, 263.1) |
46.8 (24.0, 141.3) |
| Cmax(ng/mL) | 18.5±14.0 | 74.2±63.5 | 157.0±127.3 |
| AUC0-∞ (ng・h/mL) |
1285±520 | 5497±4704a) | 13364±9187 |
| t1/2(h) | 57.4±38.7 | 44.8±21.1a) | 38.4±10.5 |
平均値±標準偏差(tmaxは中央値(最小値, 最大値)) a)n=5
- (3)悪性リンパ腫患者
がん化学療法施行後の悪性リンパ腫患者に本剤1.8、3.6及び6.0mg注1)を単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。Cmax及びAUC0-∞は投与量比以上に増加し、本剤の薬物動態は非線形性を示した5)。
悪性リンパ腫患者に単回皮下投与したときの血清中濃度推移(平均値+標準偏差)
| 投与量 | 1.8mg | 3.6mg | 6.0mg |
|---|---|---|---|
| 被験者数 | 10 | 9 | 9 |
| tmax(h) | 110.9 (60.2, 134.8) |
109.8 (61.5, 113.8) |
64.3 (13.0, 110.6) |
| Cmax(ng/mL) | 47.7±40.5 | 96.8±64.8 | 249.2±163.6 |
| AUC0-∞ (ng・h/mL) |
6177±5818 | 13393±9349 | 32501±24807 |
| t1/2(h) | 16.9±4.4 | 29.3±13.5 | 27.5±7.4 |
平均値±標準偏差(tmaxは中央値(最小値, 最大値))
- (4)多発性骨髄腫及び悪性リンパ腫患者**
多発性骨髄腫及び悪性リンパ腫患者に、本剤7.2mg注1)を単回皮下投与したときの血清中濃度は両患者集団間で同程度であった6)。
- 16.1.2反復投与
悪性リンパ腫患者に、本剤1.8、3.6及び6.0mg注1)を化学療法1サイクルごとに単回皮下投与したときの血清中トラフ濃度は、化学療法2~4サイクルにおいていずれの投与量でも定量下限値(0.2ng/mL)未満であった7)。
注1)本剤の承認用量は1回3.6mg(がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制)又は7.2mg(造血幹細胞の末梢血中への動員)である。
16.3 分布
- 16.3.1組織移行性
雄性ラットに125I-ペグフィルグラスチム100μg/kgを単回皮下投与したとき、甲状腺に高い放射能が認められた。甲状腺を除き、全体として放射能の組織への移行性は低かった8)。
16.8 その他
本剤の消失には、好中球及び好中球前駆細胞に発現している顆粒球コロニー形成刺激因子受容体を介して本剤が細胞内へ取りこまれ、細胞内分解を受ける経路が寄与していると推察される9)。