HIV-1感染症
シムツーザ配合錠
ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩
【警告】
B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがあるので、本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。特に非代償性の場合、重症化するおそれがあるので注意すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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*2.2リファンピシン、フェノバルビタール、フェニトイン、ホスフェニトイン、カルバマゼピン、アパルタミド、セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort:セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、エンザルタミド、トリアゾラム、ミダゾラム、ピモジド、シンバスタチン、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミン、エルゴメトリン、メチルエルゴメトリン、バルデナフィル、シルデナフィル(レバチオ)、タダラフィル(アドシルカ)、ブロナンセリン、アゼルニジピン、アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル、エプレレノン、ルラシドン、ロミタピド、フィネレノン、ボクロスポリン、イバブラジン、ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期)、イサブコナゾニウム硫酸塩、アナモレリン塩酸塩、マバカムテン、リバーロキサバン、チカグレロルを投与中の患者
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2.3腎機能あるいは肝機能障害患者で、コルヒチンを投与中の患者
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2.4低出生体重児、新生児、乳児、3歳未満の幼児
効能・効果
用法・用量
通常、成人及び12歳以上かつ体重40㎏以上の小児には、1回1錠(ダルナビルとして800mg、コビシスタットとして150mg、エムトリシタビンとして200mg及びテノホビル アラフェナミドとして10mgを含有)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。
使用上の注意
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8.1本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又は患者に代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
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8.1.1本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化については、すべて担当医に報告すること。
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8.1.2本剤の長期投与による影響については、現在のところ不明であること。
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8.1.3本剤投与開始後、担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
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8.1.4本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること。
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8.2本剤による治療は、抗HIV療法に十分な経験を持つ医師のもとで開始すること。
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8.3本剤投与前は、クレアチニンクリアランス等の腎機能検査を実施し、腎機能障害の有無を確認すること。投与開始時に、クレアチニンクリアランスが30mL/min以上であることを確認すること。また、本剤投与後も定期的な検査等により、患者の状態を注意深く観察すること。
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8.4HIVプロテアーゼ阻害剤による治療中の患者で、糖尿病の発症又は増悪、高血糖が発現し、その中には糖尿病性ケトアシドーシスを合併した例が報告されている。
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8.5ダルナビルの海外臨床試験において、発疹は因果関係の不明なものも含め10.3%の患者に認められ、投与中止を要する発疹は0.5%、発熱及び肝酵素値の上昇を伴う重度の発疹は0.4%、皮膚粘膜眼症候群は0.1%未満に認められた。また、発疹の多くは軽度から中等度であり、投与開始4週以内に発現したが投与継続中に寛解した。なお、治療経験のある患者を対象としたダルナビルの海外臨床試験において、ダルナビル及びラルテグラビルを含むレジメンを使用した場合、ダルナビル又はラルテグラビルの一方を含むレジメンと比較して、薬剤との因果関係が明らかでない皮疹も含めた発疹の発現率が高かった。しかし、薬剤に関連した発疹の発現率には差がなく、発疹は軽度から中等度で治療制限及び投与中止はなかった。
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8.6抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。
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8.7ダルナビルによる治療中に浮動性めまいが報告されているので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作には注意すること。
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8.8エムトリシタビン製剤の臨床試験において皮膚変色が発現し、その発現頻度は有色人種で高いことが示唆されている。
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8.9肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1血友病患者及び著しい出血傾向を有する患者
HIVプロテアーゼ阻害剤で治療中の血友病患者において、皮膚血腫及び出血性関節症等の出血事象の増加が報告されている。
- 9.1.2スルホンアミド系薬剤に過敏症の既往歴のある患者
交叉過敏症があらわれる可能性がある。ダルナビルはスルホンアミド基を有する。
- 9.1.3B型肝炎ウイルス(HBV)感染を合併している患者
本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがある。特に非代償性の場合、重症化するおそれがある。
- 9.1.4腎機能障害のリスクを有する患者
クレアチニンクリアランス及び血清リンの検査を実施すること。
- 9.1.5病的骨折の既往のある患者又はその他の慢性骨疾患を有する患者
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含有する製剤の非臨床試験及び臨床試験において、骨密度の低下と骨代謝の生化学マーカーの上昇が認められ、骨代謝の亢進が示唆された。また、抗HIV薬による治療経験がないHIV-1感染症患者に対し、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含有する製剤が投与された臨床試験において、骨密度が低下した症例が認められた。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1腎機能障害患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度を上昇させる可能性がある。
- 9.2.2重度の腎機能障害のある患者(コルヒチンを投与中の患者を除く)
エムトリシタビンの血中濃度が上昇する
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1肝機能障害患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度を上昇させる可能性がある。
- 9.3.2肝機能障害患者(コルヒチンを投与中の患者を除く)
定期的に肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、悪化が認められた場合には休薬又は投与中止を考慮すること。ダルナビル及びコビシスタットは主に肝臓で代謝され、肝障害患者では高い血中濃度が持続するおそれがある。
- 9.3.3慢性活動性のB型及び/又はC型肝炎患者等投与前に肝機能異常が認められる患者(コルヒチンを投与中の患者を除く)
定期的に肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、悪化が認められた場合には休薬又は投与中止を考慮すること。ダルナビル及びコビシスタットは主に肝臓で代謝され、肝障害患者では高い血中濃度が持続するおそれがある。また、肝機能をさらに悪化させる可能性がある。ダルナビルの海外第Ⅱb/Ⅲ相試験において、B型及び/又はC型肝炎重複感染患者では、有害事象及び臨床検査値異常のうち、肝酵素の上昇の発現頻度が非重複感染患者より高かった。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。本剤投与中に妊娠が判明した場合の代替薬への変更は、変更によるリスクを考慮した上で適切な時期に実施すること。妊娠中期及び妊娠後期の妊婦にダルナビル・コビシスタット配合剤を投与したとき、出産後と比較しダルナビル及びコビシスタットの血中濃度低下が認められている。また、動物試験(サル)においてテノホビルの胎児への移行が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ダルナビル1)及びコビシスタット2)は、動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されているが、ヒト乳汁中への移行は不明である。テノホビル及びエムトリシタビンのヒト乳汁中への移行が報告されているが3)、テノホビル アラフェナミドのヒト乳汁中への移行は不明である。また、HIV感染女性患者は、乳児のHIV感染を避けるため、乳児に母乳を与えないことが望ましい。
9.7 小児等
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9.7.1低出生体重児、新生児、乳児、3歳未満の幼児には投与しないこと。
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9.7.23歳~11歳又は体重40kg未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の肝、腎及び心機能の低下、合併症、併用薬等を十分に考慮すること。
相互作用
- ダルナビル:CYP3Aで代謝され、CYP3A及びCYP2D6を阻害し、またP糖蛋白を阻害する。 コビシスタット:CYP3A及びCYP2D6で代謝され、CYP3A及びCYP2D6を阻害し、またP糖蛋白、BCRP、OATP1B1及びOATP1B3を阻害する。 テノホビル及びエムトリシタビン:糸球体ろ過と能動的な尿細管分泌により腎排泄される。 テノホビル アラフェナミド:カテプシンA、CYP3A及びP糖蛋白の基質である。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| リファンピシン • リファジンフェノバルビタール • フェノバール等フェニトイン • アレビアチン等ホスフェニトイン • ホストインカルバマゼピン • テグレトール**アパルタミド • アーリーダ |
ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 | これらの薬剤のCYP3A及びP糖蛋白誘導作用による。 |
| セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 | これらの薬剤のCYP3A及びP糖蛋白誘導作用による。 |
| **エンザルタミド • イクスタンジ |
ダルナビル及びコビシスタットの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 | エンザルタミドのCYP3A誘導作用による。 |
| トリアゾラム • ハルシオンミダゾラム • ドルミカム • ミダフレッサ • ブコラム |
これらの薬剤の血中濃度上昇により、過度の鎮静や呼吸抑制等の重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こる可能性がある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ピモジド | ピモジドの血中濃度上昇により、不整脈等の重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こる可能性がある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| シンバスタチン • リポバス |
シンバスタチンの血中濃度上昇により、横紋筋融解症が起こる可能性がある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン • クリアミンジヒドロエルゴタミン • ジヒデルゴットエルゴメトリン メチルエルゴメトリン • パルタンM |
これらの薬剤の血中濃度上昇により、末梢血管痙縮、虚血等の重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こる可能性がある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| バルデナフィル • レビトラシルデナフィル • レバチオタダラフィル • アドシルカ |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ブロナンセリン • ロナセン |
ブロナンセリンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| アゼルニジピン • カルブロックアゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル • レザルタス配合錠 |
アゼルニジピンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| **エプレレノン • セララ |
エプレレノンの血中濃度が上昇し、血清カリウム値の上昇を誘発するおそれがある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ルラシドン • ラツーダ |
ルラシドンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ロミタピド • ジャクスタピッド |
ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| フィネレノン • ケレンディア |
フィネレノンの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| *ボクロスポリン • ルプキネス |
ボクロスポリンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| イバブラジン • コララン |
イバブラジンの血中濃度が上昇し、過度の徐脈があらわれることがある。 | コビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期) • ベネクレクスタ |
ベネトクラクスの血中濃度が上昇し、腫瘍崩壊症候群の発現が増強する可能性がある。 | コビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| イサブコナゾニウム硫酸塩 • クレセンバ |
イサブコナゾールの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | コビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| *アナモレリン塩酸塩 • エドルミズ |
アナモレリンの血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強するおそれがある。 | コビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| *マバカムテン • カムザイオス |
マバカムテンの血中濃度が上昇し、副作用が増強され、収縮機能障害による心不全のリスクが高まるおそれがある。 | コビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| リバーロキサバン • イグザレルトチカグレロル • ブリリンタ |
これらの薬剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることにより、出血の危険性が増大するおそれがある。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用又はP糖蛋白阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| デキサメタゾン(全身投与) | ダルナビル及びコビシスタットの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。併用する場合には注意して投与すること。 | デキサメタゾンのCYP3A誘導作用により、ダルナビル及びコビシスタットの代謝が促進される。 |
| アトルバスタチン | アトルバスタチンの血中濃度上昇により、横紋筋融解症が起こる可能性がある。併用する場合には必要に応じてアトルバスタチンの投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| サルメテロール | サルメテロールの血中濃度上昇により、QT延長、動悸、洞性頻脈等の心血管系事象の発現リスクが増大する可能性がある。併用する場合には必要に応じてサルメテロールの投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| シルデナフィル • バイアグラタダラフィル • シアリス、ザルティア |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| クロラゼプ酸 ジアゼパム エスタゾラム フルラゼパム ゾルピデム |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| アミオダロン ベプリジル ジソピラミド リドカイン(全身投与) キニジン |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| シクロスポリン タクロリムス シロリムス テムシロリムス |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| クロナゼパム エトスクシミド |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| Ca拮抗剤 (フェロジピン、ニフェジピン、ニカルジピン、アムロジピン、ジルチアゼム、ベラパミル等) |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| フルチカゾン ブデソニド プレドニゾロン |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ダサチニブ エベロリムス ニロチニブ ラパチニブ ビンブラスチン ビンクリスチン |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ボセンタン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| アピキサバン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| トルバプタン エレトリプタン |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ダビガトランエテキシラート | これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのP糖蛋白阻害作用による。 |
| アミトリプチリン イミプラミン パロキセチン ノルトリプチリン セルトラリン トラゾドン |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A又はCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| リスペリドン ペルフェナジン クエチアピン |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A又はCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| フェンタニル オキシコドン トラマドール |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A又はCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| プロパフェノン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A又はCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| トルテロジン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A又はCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| デキストロメトルファン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A又はCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病) | ベネトクラクスの血中濃度が上昇し、副作用が増強するおそれがあるので、ベネトクラクスを減量するとともに患者の状態を慎重に観察すること。 | コビシスタットのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| カルベジロール メトプロロール チモロール |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | コビシスタットのCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| フレカイニド メキシレチン |
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | コビシスタットのCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| ロスバスタチン プラバスタチン ピタバスタチン |
これらの薬剤の血中濃度上昇により、横紋筋融解症が起こる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。 | 機序不明 |
| ジゴキシン | ジゴキシンの血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてジゴキシンの投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのP糖蛋白阻害作用による。 |
| コルヒチン |
コルヒチンの血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてコルヒチンの投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用又はP糖蛋白阻害作用による。 |
| グレカプレビル・ピブレンタスビル | グレカプレビルの血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてグレカプレビル・ピブレンタスビルの投与量を減量するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットのP糖蛋白、BCRP又はOATP1B阻害作用による。 |
| ドロスピレノン | ドロスピレノンの血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてドロスピレノンの投与量を減量するなど注意して投与すること。 | 機序不明 |
| 経口避妊剤 (エチニルエストラジオール、ノルエチステロン等) |
これらの薬剤の血中濃度を低下させる可能性がある。本剤を投与する場合は、別の避妊方法を行うことが望ましい。 | 機序不明 |
| メサドン | メサドンの血中濃度を低下させる可能性がある。併用する場合には注意して投与すること。 | 機序不明 |
| リファブチン | ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。また、リファブチンの血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じて本剤又はリファブチンの投与量を調節するなど注意して投与すること。 | リファブチンのCYP3A及びP糖蛋白誘導作用、及びダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用による。 |
| クラリスロマイシン エリスロマイシン |
ダルナビル、コビシスタット又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。併用する場合には必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットとこれらの薬剤のCYP3A阻害作用により、相互に代謝が阻害される。 |
| イトラコナゾール ケトコナゾール注) ボリコナゾール フルコナゾール |
ダルナビル、コビシスタット、テノホビル アラフェナミド又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。併用する場合には必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど注意して投与すること。 | ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドとこれらの薬剤のCYP3A及びP糖蛋白阻害作用による。 |
| ワルファリン | ワルファリンの血中濃度に影響を与えることがある。併用する場合には必要に応じて本剤又はワルファリンの投与量を調節するなど注意して投与すること。 | ダルナビル及びコビシスタットの薬物代謝酵素阻害作用により、血中濃度に変化がおこることがある。 |
| アシクロビル バラシクロビル ガンシクロビル バルガンシクロビル等 |
これらの薬剤、テノホビル又はエムトリシタビンの血中濃度が上昇し、有害事象を増強する可能性がある。併用する場合には必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど注意して投与すること。 | 尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合、排泄経路の競合により排泄が遅延する。 |
| 腎毒性を有する薬剤 |
これらの薬剤との併用は避けることが望ましい。 | これらの薬剤との併用により血中濃度が上昇するおそれがある。 |
注)国内では外用剤のみ発売
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALP増加 | 頻度不明 |
| ALT増加 | 5%以上 |
| AST増加 | 5%以上 |
| LDLコレステロール増加 | 5%以上 |
| そう痒症 | 頻度不明 |
| トリグリセリド増加 | 5%以上 |
| ブドウ糖増加 | 5%以上 |
| リパーゼ増加 | 頻度不明 |
| 下痢 | 5%以上 |
| 体脂肪の再分布/蓄積 | 頻度不明 |
| 免疫再構築症候群 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 女性化乳房 | 頻度不明 |
| 急性肝炎 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 消化不良 | 頻度不明 |
| 無力症 | 頻度不明 |
| 異常な夢 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 発疹 | 5%以上 |
| 筋肉痛 | 頻度不明 |
| 糖尿病 | 頻度不明 |
| 総コレステロール増加 | 5%以上 |
| 肝酵素増加 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 5%以上 |
| 腹部膨満 | 頻度不明 |
| 膵型アミラーゼ増加 | 5%以上 |
| 膵酵素増加 | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 血中クレアチニン増加 | 5%以上 |
| 血管性浮腫 | 頻度不明 |
| 過敏症 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 5%以上 |
| 食欲不振 | 頻度不明 |
| 骨壊死 | 頻度不明 |
| 高コレステロール血症 | 頻度不明 |
| 高トリグリセリド血症 | 頻度不明 |
| 高脂血症 | 頻度不明 |
| 鼓腸 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
- 18.1.1ダルナビル
ダルナビルはHIV-1プロテアーゼの2量体化及び酵素活性を阻害する。本剤はHIV-1感染細胞においてウイルスのコードするGag-Polポリタンパク質の切断を選択的に阻害し、その結果、感染性を有する成熟ウイルスの形成を抑制する。本剤はHIV-1プロテアーゼに強い親和性(KD4.5×10-12mol/L)を有しており、HIVプロテアーゼ阻害剤耐性関連変異の影響も受けにくかった。他の代表的な13種のヒトプロテアーゼに対する阻害作用は認められなかった。35),36),37),38),39)
- 18.1.2コビシスタット
コビシスタットは、CYP3Aの選択的な阻害薬である。CYP3Aによる代謝によって吸収率の低下及び半減期の短縮が認められるダルナビル等のCYP3A基質に対し、CYP3Aを阻害することによって体内曝露を増加させる。
- 18.1.3エムトリシタビン
エムトリシタビン(FTC)は、シチジンの合成ヌクレオシド誘導体であり、細胞内酵素によりリン酸化されエムトリシタビン5’-三リン酸となる。エムトリシタビン5’-三リン酸はHIV-1 RTによりウイルスDNAへ取り込まれた後、DNA鎖伸長を停止させることによりHIV-1ウイルスの複製を阻害する。FTCはヒトHIV(HIV-1及びHIV-2)並びにB型肝炎ウイルスに対して特異的に作用する。ミトコンドリアDNAポリメラーゼγを含む哺乳類のDNAポリメラーゼに対するエムトリシタビン5’-三リン酸の阻害作用は弱く、in vitro及びin vivoにおけるミトコンドリア障害を示す結果は得られていない。
- 18.1.4テノホビル アラフェナミド
テノホビル アラフェナミド(TAF)は、テノホビルのホスホンアミド酸プロドラッグ(2’-デオキシアデノシン一リン酸誘導体)である。TAFは細胞内透過性を有し、血漿中の安定性が高く、カテプシンAにより加水分解を受けて細胞内で活性化される。そのため、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF)と比べ、TAFはリンパ球及びHIVが標的とするリンパ球以外の末梢血単核球、並びにマクロファージへより効率的に送達する。その後、細胞内でリン酸化を受け、活性代謝物のテノホビル二リン酸となる。テノホビル二リン酸は、HIV RTによりウイルスDNAに取り込まれた後、DNA鎖伸長を停止させることにより、HIVの複製を阻害する。 テノホビルはヒトHIVウイルス(HIV-1及びHIV-2)、並びにB型肝炎ウイルスに特異的に作用する。In vitro試験では、FTCとテノホビルを併用すると細胞内で完全にリン酸化される。 ミトコンドリアDNAポリメラーゼγを含む哺乳類のDNAポリメラーゼに対するテノホビル二リン酸の阻害作用は弱い。ミトコンドリアDNA分析を含む複数の評価から、in vitroでミトコンドリア障害を示す結果は得られていない。
18.2 抗ウイルス作用
- 18.2.1ダルナビル
ダルナビルはヒトT細胞株、ヒト末梢血単核球及びヒト単球/マクロファージに急性感染させたHIV-1実験室株及び臨床分離株、並びにHIV-2実験室株に対し抑制作用(EC50値:1.2~8.5nmol/L)を示す。ダルナビルはHIV-1グループM(A、B、C、D、E、F、G)及びグループOの臨床分離株群及び初代分離株群にin vitroで抗ウイルス活性(EC50値:<0.1~4.3nmol/L)を示す。In vitroにおけるダルナビルの抗ウイルス作用は、50%細胞毒性作用を示す濃度(87~>100μmol/L)よりも十分に低い濃度で認められる。ダルナビルのEC50値はヒト血清存在下では中央値で5.4倍高い。ダルナビルはHIVプロテアーゼ阻害剤(アンプレナビル、ネルフィナビル及びリトナビル)と併用することにより相乗作用を示し、NRTI(アバカビル、ジダノシン、FTC、ラミブジン、サニルブジン、テノホビル及びジドブジン)、NNRTI(エトラビリン、エファビレンツ、ネビラピン及びリルピビリン)、HIVプロテアーゼ阻害剤(アタザナビル、インジナビル、ロピナビル、サキナビル及びtipranavir)及び融合阻害剤(enfuvirtide)と併用することにより相加作用を示した。ダルナビルとこれらの薬剤との併用において拮抗作用は認められなかった。40),41),42),43),44)
- 18.2.2コビシスタット
コビシスタットは、HIV-1に対する抗ウイルス活性を有さず、ダルナビル、FTC及びTAFの抗ウイルス活性に対する拮抗作用は認められなかった。
- 18.2.3エムトリシタビン
ヒトリンパ芽球様細胞株、MAGI-CCR5細胞株及び末梢血単核球を用いて、HIV-1の実験室株及び臨床分離株に対するFTCの抗ウイルス活性を評価した。FTCのEC50値は、0.0013~0.64μmol/Lの範囲であった。FTCは、培養細胞系においてHIV-1のサブタイプA、B、C、D、E、F及びGに対して抗ウイルス活性を示し(EC50値:0.007~0.075μmol/L)、HIV-2に対して株特異的な抗ウイルス活性を示した(EC50値:0.007~1.5μmol/L)。 FTCは、NRTI(アバカビル、ジダノシン、ラミブジン、サニルブジン、テノホビル及びジドブジン)、NNRTI(エファビレンツ、ネビラピン及びリルピビリン)、プロテアーゼ阻害剤(アンプレナビル、ネルフィナビル、リトナビル及びサキナビル)、並びにインテグラーゼ阻害剤のエルビテグラビルとの2剤併用試験において、相加又は相乗効果を示した。これらの薬剤との併用では拮抗作用はみられなかった。
- 18.2.4テノホビル アラフェナミド
リンパ芽球様細胞株、末梢血単核球、初代培養単球/マクロファージ及びCD4陽性Tリンパ球を用いて、HIV-1サブタイプBの実験室株及び臨床分離株に対するTAFの抗ウイルス活性を評価した。TAFのEC50値は、2.0〜14.7nmol/Lの範囲であった。 TAFは、培養細胞系においてサブタイプA、B、C、D、E、F及びGを含むHIV-1のすべてのグループ(M、N、O)に対して抗ウイルス活性を示し(EC50値:0.10~12.0nmol/L)、HIV-2に対して株特異的な抗ウイルス活性を示した(EC50値:0.91~2.63nmol/L)。 TAFは、主要なクラスの代表的な既承認抗HIV薬(NRTI、NNRTI、インテグラーゼ阻害剤及びプロテアーゼ阻害剤)との併用により相加又は相乗効果を示した。これらの薬剤との併用では拮抗作用はみられなかった。
18.3 薬剤耐性
-
18.3.1In vitro試験
-
(1)ダルナビル
ダルナビル存在下で培養した野生型HIV-1から耐性ウイルスを得るために、3年以上の継代を繰り返したところ、耐性ウイルスの発現が認められた。耐性ウイルスに対してダルナビルは400nmol/Lを超える濃度で増殖抑制を示した(in vitro)。この耐性ウイルスは、ダルナビルに対しての感受性が23~50倍低下しており、プロテアーゼ遺伝子に2~4個のアミノ酸置換を有していた。これらのウイルスのダルナビル耐性因子とプロテアーゼ内のアミノ酸変異の関連性は認められなかった。HIVプロテアーゼ阻害剤耐性変異を有する9株のHIV-1からダルナビルの耐性株(EC50値が53~641倍変化)をin vitroで獲得した結果、ダルナビル耐性株のプロテアーゼ内に22個のアミノ酸変異が出現し、このうちL10F、V32I、L33F、S37N、M46I、I47V、I50V、L63P、A71V及びI84Vの変異は耐性分離株の50%超に認められた。ダルナビル耐性(EC50値の比;fold change[FC]>10)となるには、これらの変異のうち最低8個のHIVプロテアーゼ阻害剤耐性関連変異が必要であり、うち2個の変異はすでにプロテアーゼ遺伝子内に存在していた。アンプレナビル、アタザナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビルあるいはtipranavirに耐性の臨床分離株1,113株、並びに海外臨床試験C202/C213試験及びC208/C215試験解析に組み入れられた被験者のダルナビル投与開始前の分離株886株において、ダルナビルに対するFC>10(中央値)を示したのは、10個を超えるHIVプロテアーゼ阻害剤耐性関連変異を持ったサブグループのみであった。 ダルナビル耐性関連変異(V11I、V32I、L33F、I47V、I50V、I54L/M、T74P、L76V、I84V 及びL89V)は、抗ウイルス剤の使用経験のある患者の臨床試験データから得られた。45),46),47)
- (2)エムトリシタビン
In vitroにおいて、FTC耐性HIV-1株を得た。FTCに対する感受性の低下と、HIV-1 RTのM184V/I変異との間に関連性が認められた。
- (3)テノホビル アラフェナミド
TAFに対する感受性が低下したHIV-1分離株では、HIV-1 RTにK65R変異が発現しており、K70E変異も一過性に認められた。K65R変異を有するHIV-1分離株はアバカビル、FTC、テノホビル及びラミブジンに対する感受性が低下した。In vitro耐性獲得試験において、長期の培養後もTAFに対する高度な耐性株は出現しなかった。
- 18.3.2臨床試験
プロテアーゼ阻害剤及びFTC・TDF配合剤の併用投与によりウイルス学的抑制が得られている患者を対象とした本剤の臨床試験(TMC114IFD3013試験)において、過去に治療失敗の経験がある169例のベースライン時検体を用いて遺伝子型解析を事後的に行い結果が得られた140例(本剤群98例、治療継続群42例)のうち、テノホビル耐性関連変異は4%(5/140例:本剤群 4/98例、治療継続群1/42例)に認められ、K65Rの変異が4例(本剤群4例)、K70位の変異が1例(治療継続群1例)に認められた。FTC耐性関連変異は38%(53/140例:本剤群35/98例、治療継続群18/42例)に認められ、M184位の変異が49例(本剤群31例、治療継続群18例)、K65Rの変異が4例(本剤群4例)に認められた。DRV耐性関連変異は4%(6/140例:本剤群4/98例、治療継続群2/42例)に認められ、I84V 4例(本剤群4例)、L33F 1例(治療継続群1例)、T74P 1例(治療継続群1例)及びL76V 1例(本剤群1例)に認められた。テノホビル、FTC及びDRV耐性関連変異が認められたすべての患者において、投与後48週時又は治療終了時点でHIV-1 RNA量<50copies/mLを達成した。ウイルス学的リバウンドが出現したすべての患者27例のうちベースライン時の遺伝子型解析結果が得られた24例においては、いずれもテノホビル、FTC又はDRV耐性関連変異は認められなかった。 抗HIV薬による治療未経験の患者を対象とした本剤の臨床試験(GS-US-299-0102試験、TMC114FD2HTX3001試験)及びTMC114IFD3013試験において、本剤が投与された1228例のうち、投与期間中にHIV-1 RNA量が400copies/mL以上等のウイルス学的リバウンド又は失敗の基準を満たし、本剤投与後の耐性検査が実施された14例では、NRTI関連耐性変異は3例に認められ、そのうちテノホビル又はFTC耐性関連変異は2例に認められ、M184I/V 2例(FTC耐性関連変異)、K65R 1例(テノホビル及びFTC耐性関連変異)が検出された。プロテアーゼ阻害剤の一次変異又はDRV耐性関連変異は認められなかった。
18.4 交叉耐性
- 18.4.1ダルナビル
HIVプロテアーゼ阻害剤には交叉耐性が認められやすい。アンプレナビル、アタザナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル又はtipranavirに対する感受性が低下した臨床分離株3,309株の90%に対して、ダルナビルの感受性低下は10倍未満であり、ほとんどのHIVプロテアーゼ阻害剤に対して耐性を示すウイルスにダルナビルの感受性は保持されていた。作用機序の違いから、NRTI、NNRTI、融合阻害剤とダルナビルとの間に交叉耐性は生じないと考えられる。46),47)
- 18.4.2エムトリシタビン
FTC耐性株(M184V/I)はラミブジンに対して交叉耐性を示したが、ジダノシン、サニルブジン、テノホビル、ジドブジンに対しては感受性を維持した。サニルブジン及びジドブジンに対する感受性低下をもたらすチミジン誘導体関連変異(M41L、D67N、K70R、L210W、T215Y/F、K219Q/E)又はジダノシン関連変異(L74V)を有するウイルスは、FTCに対する感受性を維持した。NNRTI耐性と関連づけられるK103N変異又はその他の変異を有するHIV-1は、FTCに対して感受性を示した。
- 18.4.3テノホビル アラフェナミド
K65R、K70E変異によりアバカビル、ジダノシン、ラミブジン、FTC、テノホビルに対する感受性が低下するが、ジドブジンに対する感受性は維持される。T69S二重挿入変異、又はK65Rを含むQ151M複合変異を持ち、核酸系逆転写酵素阻害薬に多剤耐性を持つHIV-1は、TAFに対する感受性の低下を示した。K103N又はY181CのNNRTI関連変異を有するHIV-1は、TAFに対して感受性を示した。プロテアーゼ関連変異を有するHIV-1はTAFに対して感受性を示した。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人8例に本剤を食後に単回経口投与したときの血漿中ダルナビル及びコビシスタット、エムトリシタビン、テノホビル アラフェナミドの薬物動態パラメータを表1に示す9)。
| 薬物動態パラメータ | 平均値(標準偏差)、tmax:中央値(範囲) | |||
|---|---|---|---|---|
| 8例 | 8例 | 8例 | 8例 | |
| ダルナビル | コビシスタット | エムトリシタビン | テノホビル アラフェナミド |
|
| tmax (hr) |
3.00 (1.50-4.00) |
2.50 (2.00-4.00) |
1.75 (1.00-3.00) |
1.25 (0.75-2.50) |
| Cmax (ng/mL) |
5965 (958) |
1094 (273) |
2671 (431) |
183 (71.2) |
| AUC∞ (ng・hr/mL) |
58441 (20276) |
7325 (2754) |
11342 (1262) |
132 (38.4) |
| t1/2 (hr) |
6.39 (2.41) |
3.69 (0.70) |
18.71 (2.97) |
0.26 (0.06) |
健康成人96例に本剤を食後に単回投与したときの血漿中ダルナビル及びコビシスタット、エムトリシタビン、テノホビル アラフェナミドの薬物動態パラメータを表2に示す10)。(外国人データ)
| 薬物動態パラメータ | 平均値(標準偏差)、tmax:中央値(範囲) | |||
|---|---|---|---|---|
| 93例 | 93例 | 93例 | 94例 | |
| ダルナビル | コビシスタット | エムトリシタビン | テノホビル アラフェナミド | |
| tmax (hr) |
4.00 (1.50-8.00) |
4.00 (1.50-6.00) |
2.00 (0.60-5.00) |
1.50 (0.25-3.50) |
| Cmax (ng/mL) |
7042 (1481) |
894 (254) |
2041 (481) |
110 (54.1) |
| AUC∞ (ng・hr/mL) |
87280注1) (28097) |
6785 (2518) |
11882注2) (2002) |
127注3) (39.4) |
| t1/2 (hr) |
5.9注1) (2.1) |
3.7 (0.7) |
16.5注2) (3.3) |
0.3注3) (0.1) |
注1)87例 注2)85例 注3)79例
- 16.1.2反復投与
健康成人10例に本剤を1日1回食後に反復経口投与したときの血漿中ダルナビル及びコビシスタット、エムトリシタビン、テノホビル アラフェナミドの薬物動態パラメータ(12日目)を表3に示す11)。(外国人データ)
| 薬物動態パラメータ | 平均値(標準偏差)、tmax, t1/2:中央値(範囲) | |||
|---|---|---|---|---|
| 10例 | ||||
| ダルナビル | コビシスタット | エムトリシタビン | テノホビル アラフェナミド | |
| tmax (hr) |
3.00 (3.00-4.00) |
3.00 (2.00-4.00) |
1.75 (1.50-2.00) |
0.50 (0.50-1.00) |
| Cmax (ng/mL) |
9743.2 (1391.01) |
1305.2 (179.95) |
2198.9 (455.01) |
130.7 (51.19) |
| AUCtau (ng・hr/mL) |
113654.8 (27016.15) |
10097.3 (2395.47) |
12602.1 (2067.52) |
- |
| AUClast (ng・hr/mL) |
- | - | - | 116.4 (30.27) |
| t1/2 (hr) |
7.13 (6.53-9.01) |
2.90 (2.81-3.42) |
5.48 (4.74-6.96) |
0.41 (0.33-0.51) |
抗HIV薬の治療経験がない成人HIV感染症患者又はダルナビル、エムトリシタビン、テノホビル アラフェナミド耐性関連変異を持たない抗HIV薬既治療のHIV感染患者21例に、本剤を1日1回食後に反復投与したときの血漿中ダルナビル及びコビシスタット、エムトリシタビン、テノホビル アラフェナミドの定常状態における薬物動態パラメータを表4に示す12)。(外国人データ)
| 薬物動態 パラメータ |
平均値(変動係数)、tmax, t1/2:中央値(範囲) | |||
|---|---|---|---|---|
| 21例 | ||||
| ダルナビル | コビシスタット | エムトリシタビン | テノホビル アラフェナミド | |
| tmax (hr) |
3.00 (2.00-4.00) |
3.03 (3.00-4.00) |
1.52 (1.50-2.00) |
0.53 (0.50-1.00) |
| Cmax (ng/mL) |
8826.2 (33.3) |
1128.7 (35.3) |
2056.4 (25.3) |
163.0 (51.9) |
| AUCtau (ng・hr/mL) |
99301.8 (45.3) |
8744.5 (43.9) |
11918.0 (35.9) |
- |
| AUClast (ng・hr/mL) |
- | - | - | 130.5 (34.1) |
| t1/2 (hr) |
9.42 (6.31-13.87) |
3.16 (2.77-3.70) |
7.51 (6.40-8.79) |
0.45 (0.38-0.66) |
16.2 吸収
- 16.2.1食事の影響
本剤を空腹時に投与した結果、ダルナビルのAUClast及びCmaxは高脂肪食と共に投与した時と比較してそれぞれ34%及び45%低く、コビシスタットのAUClast及びCmaxは高脂肪食と共に投与した時と比較してそれぞれ29%及び23%低かった。また、エムトリシタビンのCmaxは高脂肪食と共に投与した時と比較して、空腹時に投与した時の方が26%高く、AUClastは同程度であった。テノホビル アラフェナミドのCmaxは高脂肪食と共に投与した時と比較して、空腹時に投与した時の方が82%高く、AUClastは同程度であった。なお、食事の内容は、AUC及びCmaxの変動の程度には影響しない。13)(外国人データ)
16.3 分布
- 16.3.1ダルナビル
ヒト血漿蛋白結合率は約95%であり、主にα1-酸性糖蛋白に結合した14)。(in vitro試験、平衡透析法)
- 16.3.2コビシスタット
ヒト血漿蛋白結合率は、97~98%であった15),16)。(ex vivo試験、平衡透析法)
- 16.3.3エムトリシタビン
ヒト血漿蛋白結合率は、0.02〜200μg/mLの濃度範囲において濃度に依存せず4%未満であった。
- 16.3.4テノホビル アラフェナミド
ヒト血漿蛋白結合率は、77〜86%であった。
16.4 代謝
- 16.4.1ダルナビル
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験で、ダルナビルは主にCYP3A4により酸化的に代謝されることが示唆された。In vivo試験よりダルナビルの主な代謝物は3種類あり、野生型HIV株に対する活性はいずれも未変化体の10%以下であった。健康成人に14C標識したダルナビル/リトナビル400/100mgを単回経口投与したとき、血漿中放射能の大部分は未変化体由来であることが示された。17)
- 16.4.2コビシスタット
ヒト肝ミクロソーム及びCYPアイソザイムを用いたin vitro試験で、コビシスタットは主にCYP3Aにより酸化的に代謝され、一部CYP2D6で代謝されることが示唆された。また、グルクロン酸抱合体は検出されなかった。18),19)
- 16.4.3エムトリシタビン
エムトリシタビンは主に尿中に排泄され、代謝の影響をほとんど受けない。
- 16.4.4テノホビル アラフェナミド
経口投与後、末梢血単核球及びマクロファージのカテプシンA及び肝細胞のカルボキシルエステラーゼ1によりテノホビルに代謝され、その後、テノホビル二リン酸に代謝された。CYP分子種発現系酵素を用いた検討において、テノホビル アラフェナミドはCYP3Aでわずかに代謝された。
16.5 排泄
- 16.5.1ダルナビル
健康成人に14C標識したダルナビル/リトナビル400/100mgを単回経口投与したとき、投与放射能の約79.5%が糞中に、約13.9%が尿中に排泄された。また、未変化体の排泄率は、糞中が約41.2%、尿中が約7.7%であった。ダルナビル150mgを単独で静脈内投与したときの全身クリアランスは32.8L/h(平均値)であり、リトナビル100mgと併用したときの全身クリアランスは5.9L/h(平均値)であった。本剤を投与したときのダルナビルの消失半減期は、約6~7時間(中央値)であった。10),11),20),21)(外国人データ)
- 16.5.2コビシスタット
コビシスタット150mgを6日間反復投与した後に14C-コビシスタット150mgを経口投与したところ、投与量の86.2%(平均値)が糞中に、8.2%(平均値)が尿中に排泄された。経口投与後のコビシスタットの消失半減期は、約3~4時間(中央値)であった。22)(外国人データ)
- 16.5.3エムトリシタビン
健康被験者にエムトリシタビン200mgを反復投与後14C-エムトリシタビンを単回投与したところ、投与量の86%は尿中に、14%は糞中に回収された。また、14C-エムトリシタビンを単回投与したところ、投与量の13%の代謝物がヒト尿中に検出された。腎クリアランスが推定クレアチニンクリアランスを上回ったことから、糸球体ろ過と尿細管への能動輸送の両方による排泄が示唆された。(外国人データ)
- 16.5.4テノホビル アラフェナミド
健康被験者に14C-テノホビル アラフェナミドフマル酸塩25mgを単回投与したところ、投与量の47.2%が糞中に、36.2%が尿中に排泄された。その主成分はテノホビルであり、糞中の99%、尿中の86%を占めた。また、投与量の1.4%がテノホビル アラフェナミドとして尿中に排泄された。テノホビルは腎臓での糸球体ろ過と尿細管への能動輸送の両方により排泄された。(外国人データ)
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1小児HIV-1感染患者
本剤を用いた小児HIV-1感染患者を対象とした試験は実施していない。
- (1)ダルナビル
12歳以上18歳未満で体重40kg以上の小児HIV-1感染患者を対象とし、2剤のNRTIを併用したダルナビル及びリトナビル(800/100mg)の非盲検試験における、小児HIV-1感染患者のダルナビルの薬物動態パラメータを表5に示す23)。(外国人データ)
| 薬物動態パラメータ | 平均値(標準偏差)、tmax:中央値(範囲) |
|---|---|
| 12例 | |
| tmax (hr) | 3.00 (1.00-6.00) |
| Cmax (ng/mL) | 6721(1700) |
| Cmin (ng/mL) | 1589 (768.2)注1) |
| AUC24h (ng・hr/mL) | 81880 (26300) 注1) |
注1)10例
- (2)コビシスタット、エムトリシタビン及びテノホビル アラフェナミド
12歳以上18歳未満で体重35kg以上の小児HIV-1感染患者を対象としたエルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩配合剤(150・150・200・10mg)の非盲検試験における、小児HIV-1感染患者のコビシスタット、エムトリシタビン、テノホビル アラフェナミド及びテノホビルの薬物動態パラメータを表6に示す。(外国人データ)
| 薬物動態パラメータ | 平均値(変動係数)、tmax:中央値(範囲) | |||
|---|---|---|---|---|
| 24例 | ||||
| コビシスタット | エムトリシタビン | テノホビル アラフェナミド | テノホビル | |
| tmax (hr) |
4.00 (2.01-5.00) |
2.00 (1.00-4.00) |
1.48 (0.50-2.00) |
3.00 (1.00-4.00) |
| Cmax (ng/mL) |
1202 (35.0) |
2265 (22.5) |
167 (64.4) |
18 (23.7) |
| AUCtau (ng・hr/mL) |
8241 (36.1) 注1) |
14424 (23.9) |
- | 288 (18.8) 注1) |
| AUClast (ng・hr/mL) |
- | - | 189 (55.8) |
- |
注1)23例
-
16.6.2肝機能障害患者
-
(1)ダルナビル
軽度(Child-Pugh分類クラスA、8例)及び中等度肝障害患者(Child-Pugh分類クラスB、8例)にダルナビル/リトナビル600/100mgを1日2回反復投与したときのダルナビルの薬物動態を健康被験者と比較したとき、顕著な差は認められなかった24)。なお、重度肝障害患者(Child-Pugh分類クラスC)を対象とした試験は実施していない。(外国人データ)
- (2)コビシスタット
中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスB)を有する被験者において、コビシスタット150mg投与時の薬物動態を健康被験者と比較したとき、顕著な差は認められなかった。なお、重度肝障害患者(Child-Pugh分類クラスC)を対象とした試験は実施していない。(外国人データ)
- (3)エムトリシタビン
肝機能障害患者を対象とした試験は実施していない。
- (4)テノホビル アラフェナミド
軽度肝障害患者(Child-Pugh分類クラスA)及び中等度肝障害患者(Child-Pugh分類クラスB)にテノホビル アラフェナミド25mgを単回投与したときのテノホビル アラフェナミド及びテノホビルの薬物動態を健康被験者と比較したとき、顕著な差は認められなかった。なお、重度肝障害患者(Child-Pugh分類クラスC)を対象とした試験は実施していない。(外国人データ)
-
16.6.3腎機能障害患者
-
(1)ダルナビル
中等度腎障害(CLCRが30~60mL/min)を有するHIV-1感染患者(20例)において、腎機能の低下によりダルナビル600mgの薬物動態に有意な影響がないことが示された。重度腎障害又は末期腎疾患を有するHIV-1感染患者における試験は実施されていない。(外国人データ)
- (2)コビシスタット
重度腎障害(CLCRが30mL/min未満)を有する被験者において、コビシスタット150mgの薬物動態を検討した。コビシスタットの薬物動態を健康被験者と比較したとき、顕著な差は認められなかった。(外国人データ)
- (3)エムトリシタビン
重度腎機能障害を有する被験者(CLCRが30mL/min未満)における、エムトリシタビン200mg単回投与時のエムトリシタビンのCmax及びAUCは、CLCRが80mL/min超の被験者に対し、それぞれ約30%及び約200%上昇した。(外国人データ)
- (4)テノホビル アラフェナミド
重度腎機能障害を有する被験者(CLCRが15mL/min以上30mL/min未満の非透析患者)における、テノホビル アラフェナミド25mg単回投与時のテノホビル アラフェナミドのCmax及びAUCは、CLCRが90mL/min超の被験者に対してそれぞれ79%及び92%上昇し、テノホビルのCmax及びAUCは、それぞれ179%及び474%上昇した。CLCRが15mL/min未満の腎機能障害を有する被験者における薬物動態は検討していない。(外国人データ)
- 16.6.4妊婦、産婦
妊娠中期のHIV感染患者(7例)に、ダルナビル・コビシスタット配合剤(800・150mg)を1日1回投与したとき、ダルナビルのCmax、AUC24h及びCminは、出産後(6~12週;6例)と比較してそれぞれ49%、56%及び92%減少した。妊娠後期(6例)では、ダルナビルのCmax、AUC24h及びCminはそれぞれ37%、50%及び89%減少した25)。(外国人データ)
16.7 薬物相互作用
-
16.7.1In vitro試験成績
-
(1)ダルナビル
CYP3Aで代謝され、CYP3A(Ki:0.4μmol/L)及びCYP2D6(Ki:41μmol/L)を阻害し、またP糖蛋白(IC50:32.9μmol/L)を阻害する26),27)。
- (2)コビシスタット
CYP3A及びCYP2D6で代謝され、CYP3A(IC50:0.03~0.29μmol/L)及びCYP2D6(IC50:9.17μmol/L)を阻害し、またP糖蛋白、BCRP(IC50:59μmol/L)、OATP1B1(IC50:3.50μmol/L)、OATP1B3(IC50:1.88μmol/L)及びMATE1(IC50:1.87μmol/L)を阻害する28),29),30),31),32)。
- (3)エムトリシタビン
OAT3の基質である。
- (4)テノホビル アラフェナミド
CYP3Aで代謝される。P糖蛋白、BCRP、OATP1B1及びOATP1B3の基質である。
- (5)テノホビル
OAT1、OAT3及びMRP4の基質であり、OAT1に対する阻害作用(IC50:29.3μmol/L)は弱かった。
- 16.7.2臨床成績
本剤を用いた薬物相互作用試験は実施されていないため、ダルナビル・コビシスタット配合剤、ダルナビル、コビシスタット、エムトリシタビン、テノホビル アラフェナミドを用いた試験成績を示す。
- (1)ダルナビル・コビシスタット配合剤
ダルナビル・コビシスタット配合剤が併用薬の薬物動態に及ぼす影響について表7に示す。
| 併用薬 | 併用薬の 用法・用量 |
ダルナビル・コビシスタット配合剤の用法・用量 | 例数 | 併用薬の薬物動態パラメータ:幾何最小二乗平均の比[90%信頼区間] | |
|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC∞ | ||||
| ダビガトランエテキシラート | 150mg 単回 |
ダルナビル・コビシスタット 800・150mg 単回 |
14 | 2.64 [2.29, 3.05] |
2.64 [2.32, 3.00] |
| ダルナビル・コビシスタット 800・150mg 1日1回注1) |
14 | 1.99 [1.72, 2.30] |
1.88 [1.65, 2.13] |
注1)ダルナビル・コビシスタット800・150mgを1日1回17日間反復経口投与し、投与15日目にダビガトランエテキシラート150mgを単回経口投与
- (2)ダルナビル
併用薬がダルナビルの薬物動態に及ぼす影響及びダルナビルが併用薬の薬物動態に及ぼす影響について表8、9に示す。
| 併用薬 | 併用薬の用法及び用量 | ダルナビルの用法及び用量 | リトナビルの用法及び用量 | 例数 | 他剤併用時/非併用時のダルナビルの薬物動態パラメータの比 [90%信頼区間] |
||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | |||||
| エファビレンツ | 600mg 1日1回 |
300mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
12 | 0.85 [0.72, 1.00] |
0.87 [0.75, 1.01] |
0.69 [0.54, 0.87] |
| ネビラピン | 200mg 1日2回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
8 | 1.40 [1.14, 1.73] |
1.23 [0.97, 1.57] |
1.02 [0.79, 1.32] |
| セルトラリン | 50mg 1日1回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
13 | 1.01 [0.89, 1.14] |
0.98 [0.84, 1.14] |
0.94 [0.76, 1.16] |
| パロキセチン | 20mg 1日1回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
16 | 0.97 [0.92, 1.02] |
1.02 [0.95, 1.10] |
1.07 [0.96, 1.19] |
| ラニチジン | 150mg 1日2回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
16 | 0.96 [0.89, 1.05] |
0.95 [0.90, 1.01] |
0.94 [0.90, 0.99] |
| オメプラゾール | 20mg 1日1回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
16 | 1.02 [0.95, 1.09] |
1.04 [0.96, 1.13] |
1.08 [0.93, 1.25] |
| ジダノシン | 400mg 1日1回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
17 | 0.93 [0.86, 1.00] |
1.01 [0.95, 1.07] |
1.07 [0.95, 1.21] |
| テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩 | 300mg 1日1回 |
300mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
12 | 1.16 [0.94, 1.42] |
1.21 [0.95, 1.54] |
1.24 [0.90, 1.69] |
| ケトコナゾール | 200mg 1日2回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
14 | 1.21 [1.04, 1.40] |
1.42 [1.23, 1.65] |
1.73 [1.39, 2.14] |
| クラリスロマイシン | 500mg 1日2回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
17 | 0.83 [0.72, 0.96] |
0.87 [0.75, 1.01] |
1.01 [0.81, 1.26] |
| リファブチン | 150mg 隔日1回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
11注1) | 1.42 [1.21, 1.67] |
1.57 [1.28, 1.93] |
1.75 [1.28, 2.37] |
| カルバマゼピン | 200mg 1日2回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
11注1) | 1.04 [0.93, 1.16] |
0.99 [0.90, 1.08] |
0.85 [0.73, 1.00] |
| リルピビリン | 150mg 1日1回 |
800mg 1日1回 |
100mg 1日1回 |
14注2) | 0.90 [0.81, 1.00] |
0.89 [0.81, 0.99] |
0.89 [0.68, 1.16] |
| エトラビリン | 200mg 1日2回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
10注2) | 1.11 [1.01, 1.22] |
1.15 [1.05, 1.26] |
1.02 [0.90, 1.17] |
| アルテメテル・ルメファントリン配合剤 | アルテメテル・ルメファントリン配合剤 80・480mg,3日間投与 (0, 8, 24, 36, 48及び60時間に投与) |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
14 | 1.00 [0.93, 1.07] |
0.96 [0.90, 1.03] |
0.87 [0.77, 0.98] |
| ロピナビル | ロピナビル・リトナビル配合剤 400・100mg 1日2回 |
300mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
9 | 0.61 [0.51, 0.74] |
0.47 [0.40, 0.55] |
0.35 [0.29, 0.42] |
| NA | 8 | 0.67 [0.53, 0.84] |
0.47 [0.37, 0.59] |
0.36 [0.29, 0.46] |
|||
| インジナビル | 800mg 1日2回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
9 | 1.11 [0.98, 1.26] |
1.24 [1.09, 1.42] |
1.44 [1.13, 1.82] |
| アタザナビル | 300mg 1日1回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
13 | 1.02 [0.96, 1.09] |
1.03 [0.94, 1.12] |
1.01 [0.88, 1.16] |
NA:未投与 注1)非併用投与時:16例 注2)非併用投与時:15例
| 併用薬 | 併用薬の用法及び用量 | ダルナビルの用法及び用量 | リトナビルの用法及び用量 | 例数 | 他剤併用時/非併用時の併用薬の薬物動態パラメータの比 [90%信頼区間] |
||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | |||||
| エファビレンツ | 600mg 1日1回 |
300mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
12 | 1.15 [0.97, 1.35] |
1.21 [1.08, 1.36] |
1.17 [1.01, 1.36] |
| ネビラピン | 200mg 1日2回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
8 | 1.18 [1.02, 1.37] |
1.27 [1.12, 1.44] |
1.47 [1.20, 1.82] |
| プラバスタチン | 40mg 単回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
14 | 1.63 [0.95, 2.82] |
1.81 [1.23, 2.66] |
NC |
| セルトラリン | 50mg 1日1回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
13 | 0.56 [0.49, 0.63] |
0.51 [0.46, 0.58] |
0.51 [0.45, 0.57] |
| パロキセチン | 20mg 1日1回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
16 | 0.64 [0.59, 0.71] |
0.61 [0.56, 0.66] |
0.63 [0.55, 0.73] |
| ジダノシン | 400mg 1日1回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
17 | 0.84 [0.59, 1.20] |
0.91 [0.75, 1.10] |
NC |
| テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩 | 300mg 1日1回 |
300mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
12 | 1.24 [1.08, 1.42] |
1.22 [1.10, 1.35] |
1.37 注1) [1.19, 1.57] |
| R(-)メサドン | メサドン 55~150mg 1日1回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
16 | 0.76 [0.71, 0.81] |
0.84 [0.78, 0.91] |
0.85 [0.77, 0.94] |
| S(+)メサドン | 0.56 [0.51, 0.62] |
0.64 [0.58, 0.71] |
0.60 [0.53, 0.69] |
||||
| シルデナフィル | シルデナフィル 25mg 単回注2)/100mg単回注3) |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
16 | 0.62 [0.55, 0.70] |
0.97 [0.86, 1.09] |
NC |
| N-デスメチルシルデナフィル | 0.05 [0.04, 0.05] |
0.05 [0.04, 0.08] |
NC | ||||
| ケトコナゾール | 200mg 1日2回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
15 | 2.11 [1.81, 2.44] |
3.12 [2.65, 3.68] |
9.68 [6.44, 14.55] |
| エチニルエストラジオール | エチニルエストラジオール・ノルエチステロン配合剤(各35 μg・1.0mg含有) 1日1回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
11注4) | 0.68 [0.61, 0.74] |
0.56 [0.50, 0.63] |
0.38 [0.27, 0.54] |
| ノルエチステロン | 0.90 [0.83, 0.97] |
0.86 [0.75, 0.98] |
0.70 [0.51, 0.97] |
||||
| アトルバスタチン | アトルバスタチン 10mg 1日1回注2)/40mg1日1回注3) |
300mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
15 | 0.56 [0.48, 0.67] |
0.85 [0.76, 0.97] |
1.81 [1.37, 2.40] |
| アトルバスタチンラクトン | 0.85 [0.76, 0.96] |
1.07 [0.96, 1.19] |
2.08 [1.63, 2.65] |
||||
| クラリスロマイシン | 500mg 1日2回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
17 | 1.26 [1.03, 1.54] |
1.57 [1.35, 1.84] |
2.74 [2.30, 3.26] |
| ジゴキシン | 0.4mg 単回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
8 | 1.15 [0.89, 1.48] |
1.36 [0.81, 2.26] |
NC |
| リファブチン | リファブチン 150mg 隔日1回注2)/300mg1日1回注3) |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
11注5) | 0.72 [0.55, 0.93] |
0.93 [0.80, 1.09] |
1.64 [1.48, 1.81] |
| 25-脱アセチル体代謝物 | 4.77 [4.04, 5.63] |
9.81 [8.09, 11.9] |
27.1 [22.15, 33.16] |
||||
| ブプレノルフィン | ブプレノルフィン・ナロキソン配合剤 1日1回最大16・4mg |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
17 | 0.92 [0.79, 1.08] |
0.89 [0.78, 1.02] |
0.98 [0.82, 1.16] |
| ノルブプレノルフィン | 17 | 1.36 [1.06, 1.74] |
1.46 [1.15, 1.85] |
1.71 [1.29, 2.27] |
|||
| カルバマゼピン | 200mg 1日2回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
16 | 1.43 [1.34, 1.53] |
1.45 [1.35, 1.57] |
1.54 [1.41, 1.68] |
| カルバマゼピンエポキシド | 16 | 0.46 [0.43, 0.49] |
0.46 [0.44, 0.49] |
0.48 [0.45, 0.51] |
|||
| ラルテグラビル | 400mg 1日2回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
6 | 0.67注6) [0.33, 1.37] |
0.71注6) [0.38, 1.33] |
NC |
| マラビロク | 150mg 1日2回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
12 | 2.29注6) [1.46, 3.59] |
4.05注6) [2.94, 5.59] |
8.00 [6.35, 10.1] |
| リルピビリン | 150mg 1日1回 |
800mg 1日1回 |
100mg 1日1回 |
14 | 1.79 [1.56, 2.06] |
2.30 [1.98, 2.67] |
2.78 [2.39, 3.24] |
| エトラビリン | 200mg 1日2回注2)/100mg1日2回注3) |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
10注7) | 1.81 [1.56, 2.11] |
1.80 [1.56, 2.08] |
1.67 [1.38, 2.03] |
| アルテメテル | アルテメテル・ルメファントリン配合剤 80・480mg,3日間投与(0, 8, 24, 36, 48及び60時間に投与) |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
14注5) | 0.82 [0.61, 1.11] |
0.84 [0.69, 1.02] |
0.97 [0.90, 1.05] |
| ジヒドロアルテミシニン | 0.82 [0.66, 1.01] |
0.82 [0.74, 0.91] |
1.00 [0.82, 1.22] |
||||
| ルメファントリン | 1.65 [1.49, 1.83] |
2.75 [2.46, 3.08] |
2.26注8) [1.92, 2.67] |
||||
| ロピナビル | ロピナビル・リトナビル配合剤 400・100mg 1日2回 |
300mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
9 | 1.22 [1.12, 1.32] |
1.37 [1.27, 1.49] |
1.72 [1.46, 2.03] |
| NA | 8 | 0.83 [0.70, 0.99] |
0.81 [0.70, 0.94] |
0.65 [0.48, 0.88] |
|||
| インジナビル | 800mg 1日2回 |
400mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
9 | 1.08 [0.95, 1.22] |
1.23 [1.06, 1.42] |
2.25 [1.63, 3.10] |
| S-ワルファリン | ワルファリン 10mg + ビタミンK1 10mg + デキストロメトルファン 30mg + オメプラゾール 40mg 単回 |
600mg 1日2回 |
100mg 1日2回 |
12 | 0.92 [0.86, 0.98] |
0.79 [0.74, 0.86] |
NC |
| 7-OH-S-ワルファリン | 12 | 1.43 [1.24, 1.64] |
1.24 [0.97, 1.58] |
NC | |||
| デキストロメトルファン | 12 | 2.27 [1.59, 3.26] |
2.70 [1.80, 4.05] |
NC | |||
| デキストルファン | 12 | 0.87 [0.77, 0.98] |
0.96 [0.90, 1.03] |
NC | |||
| オメプラゾール | 12 | 0.66 [0.48, 0.91] |
0.58 [0.51, 0.67] |
NC | |||
| 5-OH-オメプラゾール | 12 | 0.94 [0.72, 1.22] |
0.85 [0.77, 0.93] |
NC |
NA:未投与、NC:未算出 注1)11例 注2)ダルナビル/リトナビル併用投与時の用法及び用量 注3)非併用投与時の用法及び用量 注4)非併用投与時:13例 注5)非併用投与時:15例 注6)幾何平均の比 注7)非併用投与時:11例 注8)13例
- (3)コビシスタット
併用薬がコビシスタットの薬物動態に及ぼす影響及びコビシスタットが併用薬の薬物動態に及ぼす影響について表10、11に示す。
| 併用薬 | 併用薬の 用法及び用量 |
コビシスタットの 用法及び用量 |
例数 | 他剤併用時/非併用時のコビシスタットの薬物動態パラメータの比 [90%信頼区間] |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Ctau | ||||
| ファモチジン | 40mg 1日1回 夜,食後,エルビテグラビル,コビシスタット投与後12時間後 |
150mg 1日1回,朝,食後 |
10 | 1.04 [0.99, 1.08] |
1.05 [1.02, 1.08] |
1.15 [1.06, 1.26] |
| 40mg 1日1回 朝,食後 |
16 | 1.06 [0.99, 1.13] |
1.03 [0.97, 1.11] |
1.11 [1.00, 1.24] |
||
| オメプラゾール | 20mg 1日1回,朝,絶食下 |
11 | 0.90 [0.82, 0.99] |
0.92 [0.85, 1.01] |
0.93 [0.74, 1.17] |
|
| 20mg 1日1回,夜,絶食下,エルビテグラビル,コビシスタット投与後12時間後 |
11 | 0.94 [0.85, 1.05] |
0.99 [0.89, 1.09] |
1.02 注2) [0.82, 1.28] |
注1)エルビテグラビル150mg 1日1回との併用投与 注2)10例
| 併用薬 | 併用薬の 用法及び用量 |
コビシスタットの 用法及び用量 |
例数 | 他剤併用時/非併用時の併用薬の薬物動態パラメータの比 [90%信頼区間] |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Ctau | ||||
| デシプラミン (国内未承認) |
50mg 単回 |
150mg 1日1回 |
8 | 1.24 [1.08, 1.44] |
1.58 [1.35, 1.84] |
NC |
| ジゴキシン | 0.5mg 単回 |
22 | 1.41 [1.29, 1.55] |
1.20 [1.10, 1.30] |
NC | |
| エファビレンツ | 600mg 単回 |
17 | 0.87 [0.80, 0.94] |
0.93 [0.90, 0.96] |
NC | |
| ロスバスタチン | 10mg 単回 |
150mg 1日1回 |
10 | 1.89 [1.48, 2.42] |
1.38 [1.14, 1.67] |
1.43 [1.08, 1.89]注2) |
| リファブチン | リファブチン 150mg 隔日1回注3)/300mg1日1回注4) |
150mg 1日1回 |
12 | 1.09 [0.98, 1.20] |
0.92 [0.83, 1.03] |
0.94 [0.85, 1.04] |
| 25-脱アセチル体代謝物 | 4.84 [4.09, 5.74] |
6.25 [5.08, 7.69] |
4.94 [4.04, 6.04] |
|||
| ノルゲスチメート及び エチニルエストラジオール |
0.180/ 0.215/ 0.250mg ノルゲスチメート 1日1回 |
150mg 1日1回注5) |
15 | 2.08 [2.00, 2.17] |
2.26 [2.15, 2.37] |
2.67 [2.43, 2.92] |
| 0.025mg エチニルエストラジオール 1日1回 |
0.94 [0.86, 1.04] |
0.75 [0.69, 0.81] |
0.56 [0.52, 0.61] |
|||
| ブプレノルフィン | ブプレノルフィン 16~24mg 1日1回 |
150mg 1日1回 |
17 | 1.12 [0.98, 1.27] |
1.35 [1.18, 1.55] |
1.66 [1.31, 1.93] |
| ノルブプレノルフィン | 1.24 [1.03, 1.49] |
1.42 [1.22, 1.67] |
1.57 [1.31, 1.88] |
|||
| R-メサドン | メサドン 80 ~ 120mg 1日1回 |
150mg 1日1回 |
11 | 1.01 [0.91, 1.13] |
1.07 [0.96, 1.19] |
1.10 [0.95, 1.28] |
| S-メサドン | 0.96 [0.87, 1.06] |
1.00 [0.89, 1.12] |
1.02 [0.89, 1.17] |
|||
| ナロキソン | 4 ~ 6mg 1日1回 |
150mg 1日1回 |
17 | 0.72 [0.61, 0.85] |
0.72 [0.59, 0.87] |
NC |
NC:未算出 注1)エルビテグラビル150mg1日1回との併用投与(デシプラミン、ジゴキシン及びエファビレンツとの薬物相互作用試験はコビシスタットを単独投与) 注2)Clast 注3)コビシスタット併用投与時の用法及び用量 注4)非併用投与時の用法及び用量 注5)エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合剤を用いた試験
- (4)エムトリシタビン
併用薬がエムトリシタビンの薬物動態に及ぼす影響及びエムトリシタビンが併用薬の薬物動態に及ぼす影響について表12、13に示す。
| 併用薬 | 併用薬の用法及び用量 | エムトリシタビンの用量 | 例数 | 他剤併用時/非併用時のエムトリシタビンの薬物動態パラメータの比 [90%信頼区間] |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | ||||
| ダルナビル | 800mg +コビシスタット150mg 1日1回 |
200mg 1日1回注1) |
11 | 1.13 [1.02, 1.24] |
1.24 [1.17, 1.31] |
1.31 [1.24, 1.38] |
| エファビレンツ | 600mg 1日1回 |
200mg 1日1回 |
11 | 0.90 [0.81, 0.99] |
0.92 [0.87, 0.96] |
0.92 [0.86, 0.98] |
| セルトラリン | 50mg 単回 |
200mg 1日1回注2) |
19 | 0.90 [0.82, 0.98] |
0.84 [0.81, 0.88] |
0.94 [0.90, 0.99] |
| タクロリムス | 0.05mg/kg 1日2回 |
200mg 1日1回注3) |
21 | 0.89 [0.83, 0.95] |
0.95 [0.91, 0.99] |
1.03 [0.96, 1.10] |
| ファムシクロビル | 500mg 単回 |
200mg 単回 |
12 | 0.90 [0.80, 1.01] |
0.93 [0.87, 0.99] |
NC |
| テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩 | 300mg 1日1回 7日間 |
200mg 1日1回 7日間 |
17 | 0.96 [0.87, 1.06] |
1.07 [1.00, 1.14] |
1.20 [1.12, 1.29] |
| インジナビル | 800mg 単回 |
200mg 単回 |
12 | 0.92 [0.82, 1.04] |
1.01 [0.94, 1.09] |
NC |
| サニルブジン | 40mg 単回 |
200mg 単回 |
6 | 1.04 [0.94, 1.16] |
1.02 [0.94, 1.11] |
NC |
| ジドブジン | 300mg 1日2回 7日間 |
200mg 1日1回 7日間 |
27 | 0.97 [0.90, 1.04] |
0.97 [0.93, 1.01] |
0.96 [0.88, 1.04] |
| ソホスブビル・ベルパタスビル配合剤 | 400・100mg 1日1回 |
200mg 1日1回注2) |
24 | 1.02 [0.97, 1.06] |
1.01 [0.98, 1.04] |
1.02 [0.97, 1.07] |
NC:未算出 注1)エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド配合剤を用いた薬物動態試験 注2)エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド(10mg)配合剤を用いた薬物動態試験 注3)エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合剤を用いた薬物動態試験
| 併用薬 | 併用薬の用法及び用量 | エムトリシタビンの用量 | 例数 | 他剤併用時/非併用時の併用薬の薬物動態パラメータの比 [90%信頼区間] |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | ||||
| テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩 | 300mg 1日1回 7日間 |
200mg 1日1回 7日間 |
17 | 1.03 [0.95, 1.11] |
1.00 [0.92, 1.09] |
1.02 [0.92, 1.13] |
| インジナビル | 800mg 単回 |
200mg 単回 |
12 | 0.98 [0.84, 1.13] |
1.02 [0.89, 1.17] |
NC |
| サニルブジン | 40mg 単回 |
200mg 単回 |
6 | 1.05 [0.95, 1.16] |
1.09 [0.83, 1.44] |
NC |
| ジドブジン | 300mg 1日2回 7日間 |
200mg 1日1回 7日間 |
27 | 1.17 [1.00, 1.38] |
1.13 [1.05, 1.20] |
0.98 [0.89, 1.09] |
NC:未算出
- (5)テノホビル アラフェナミド
併用薬がテノホビル アラフェナミドの薬物動態に及ぼす影響及びテノホビル アラフェナミドが併用薬の薬物動態に及ぼす影響について表14、15に示す。
| 併用薬 | 併用薬の用法及び用量 | テノホビル アラフェナミドの用量 | 例数 | 他剤併用時/非併用時のテノホビル アラフェナミドの薬物動態パラメータの比 [90%信頼区間] |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | ||||
| カルバマゼピン | 300mg 1日2回 |
25mg 単回 |
26 | 0.43 [0.36, 0.51] |
0.45 [0.40, 0.51] |
NC |
| アタザナビル | 300mg +リトナビル100mg 1日1回 |
10mg 単回 |
10 | 1.77 [1.28, 2.44] |
1.91 [1.55, 2.35] |
NC |
| コビシスタット | 150mg 1日1回 |
8mg 1日1回 |
12 | 2.83 [2.20, 3.65] |
2.65 [2.29, 3.07] |
NC |
| ダルナビル | 800mg +コビシスタット150mg 1日1回 |
25mg 1日1回注1) |
11 | 0.93 [0.72, 1.21] |
0.98 [0.80, 1.19] |
NC |
| 800mg +リトナビル100mg 1日1回 |
10mg 単回 |
10 | 1.42 [0.96, 2.09] |
1.06 [0.84, 1.35] |
NC | |
| ドルテグラビル | 50mg 1日1回 |
10mg 単回 |
10 | 1.24 [0.88, 1.74] |
1.19 [0.96, 1.48] |
NC |
| エファビレンツ | 600mg 1日1回 |
40mg 1日1回 |
11 | 0.78 [0.58, 1.05] |
0.86 [0.2, 1.02] |
NC |
| ロピナビル・リトナビル配合剤 | 800mg +リトナビル200mg 1日1回 |
10mg 単回 |
10 | 2.19 [1.72, 2.79] |
1.47 [1.17, 1.85] |
NC |
| セルトラリン | 50mg 単回 |
10mg 1日1回注2) |
19 | 1.00 [0.86, 1.16] |
0.96 [0.89, 1.03] |
NC |
| リルピビリン | 25mg 1日1回 |
25mg 1日1回 |
32 | 1.01 [0.84, 1.22] |
1.01 [0.94, 1.10] |
NC |
| ソホスブビル・ベルパタスビル配合剤 | 400・100mg 1日1回 |
10mg 1日1回注2) |
24 | 0.80 [0.68, 0.94] |
0.87 [0.81, 0.94] |
NC |
NC:未算出 注1)エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩配合剤を用いた薬物動態試験 注2)エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド(10mg)配合剤を用いた薬物動態試験
| 併用薬 | 併用薬の用法及び用量 | テノホビル アラフェナミドの用量 | 例数 | 他剤併用時/非併用時の併用薬の薬物動態パラメータの比 [90%信頼区間] |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | ||||
| カルバマゼピン | 300mg 1日2回 |
25mg 単回 |
26 | 0.70 [0.65, 0.74] |
0.77 [0.74, 0.81] |
NC |
| アタザナビル | 300mg +リトナビル100mg 1日1回 |
10mg 単回 |
10 | 0.98 [0.89, 1.07] |
0.99 [0.96, 1.01] |
1.00 [0.96, 1.04] |
| コビシスタット | 150mg 1日1回 |
25mg 1日1回注1) |
14 | 1.06 [1.00, 1.12] |
1.09 [1.03, 1.15] |
1.11 [0.98, 1.25] |
| ダルナビル | 800mg +コビシスタット150mg 1日1回 |
25mg 1日1回注1) |
14 | 1.02 [0.96, 1.09] |
0.99 [0.92, 1.07] |
0.97 [0.82, 1.15] |
| 800mg +リトナビル100mg 1日1回 |
10mg 単回 |
10 | 0.99 [0.91, 1.08] |
1.01 [0.96, 1.06] |
1.13 [0.95, 1.34] |
|
| ドルテグラビル | 50mg 1日1回 |
10mg 単回 |
10 | 0.87 [0.79, 0.96] |
0.98 [0.93, 1.03] |
0.95 [0.88, 1.03] |
| ロピナビル・リトナビル配合剤 | 800mg +リトナビル200mg 1日1回 |
10mg 単回 |
10 | 1.00 [0.95, 1.06] |
1.00 [0.92, 1.09] |
0.98 [0.85, 1.12] |
| ミダゾラム | 2.5mg 単回経口 |
25mg 1日1回 |
18 | 1.02 [0.92, 1.13] |
1.12 [1.03, 1.22] |
NC |
| 1mg 単回静脈内 |
25mg 1日1回 |
18 | 0.99 [0.89, 1.11] |
1.08 [1.04, 1.14] |
NC | |
| セルトラリン | 50mg 単回 |
10mg 1日1回注2) |
20 | 1.14 [0.94, 1.38] |
1.09 [0.90,1.32] |
NC |
| リルピビリン | 25mg 1日1回 |
25mg 1日1回 |
32 | 0.93 [0.87, 0.99] |
1.01 [0.96, 1.06] |
1.13 [1.04, 1.23] |
| ベルパタスビル | ベルパタスビル100mg+ソホスブビル+400mg 1日1回 |
10mg 1日1回注2) |
24 | 1.30 [1.17, 1.45] |
1.50 [1.35, 1.66] |
1.60 [1.44, 1.78] |
| ソホスブビル | 1.23 [1.07, 1.42] |
1.37 [1.24, 1.52] |
NC | |||
| ソホスブビルの主代謝物 | 1.29 [1.25, 1.33] |
1.48 [1.43, 1.53] |
1.58 [1.52, 1.65] |
NC:未算出 注1)エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩配合剤を用いた薬物動態試験 注2)エルビテグラビル・コビシスタット・テノホビル アラフェナミド(10mg)・エムトリシタビン配合剤を用いた薬物動態試験