治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
ザルトラップ点滴静注200mg
アフリベルセプト ベータ(遺伝子組換え)製剤
【警告】
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1.1本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
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1.2本剤の投与により重度の消化管出血があらわれることがあり、死亡に至る例が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。重度の出血が認められた場合には本剤を再投与しないこと。
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1.3本剤の投与により消化管穿孔があらわれることがあり、死亡に至る例が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。消化管穿孔が認められた場合には本剤を再投与しないこと。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
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2.2妊婦又は妊娠している可能性のある女性
効能・効果
用法・用量
イリノテカン塩酸塩水和物、レボホリナート及びフルオロウラシルとの併用において、通常、成人には2週間に1回、アフリベルセプト ベータ(遺伝子組換え)として1回4mg/kg(体重)を60分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
使用上の注意
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8.1高血圧があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与期間中は定期的に血圧を測定すること。また、高血圧クリーゼがあらわれることがあるので、血圧の推移等に十分注意して投与すること。
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8.2ネフローゼ症候群、蛋白尿があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与期間中は定期的に尿蛋白を検査すること。
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8.3好中球減少症、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与期間中は定期的に血液検査を行うこと。
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8.4創傷治癒を遅らせる可能性があるので、手術を予定している場合には手術の前に本剤の投与を中断すること。手術後の投与再開は、患者の状態に応じて判断すること。
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8.5血栓性微小血管症があらわれることがあるので、定期的に検査を行う等観察を十分に行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1消化管等腹腔内の炎症を合併している患者
消化管穿孔があらわれるおそれがある。
- 9.1.2消化管出血等の出血が認められている患者
出血が増強されるおそれがある。
- 9.1.3出血素因や凝固系異常のある患者
出血があらわれるおそれがある。
- 9.1.4高血圧症の患者
高血圧が悪化するおそれがある。
- 9.1.5血栓塞栓症又はその既往歴のある患者
心筋梗塞、脳血管障害、肺塞栓症等があらわれるおそれがある。
- 9.1.6大きな手術の術創が治癒していない患者
創傷治癒遅延による合併症があらわれるおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
*妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ウサギ胚胎児試験において、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量から催奇形性及び胎児毒性が認められている1)。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中への移行は不明である。また、非臨床試験等のデータがなく、ヒトで哺乳中の児における影響は不明である。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
高齢者では下痢及び脱水の発現について十分に観察を行うこと。海外臨床試験において、65歳未満の患者と比較し、65歳以上の患者では下痢、浮動性めまい、無力症、体重減少及び脱水の発現率が高かった。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 抗凝固剤 ヘパリン ワルファリン等 |
出血があらわれるおそれがある。 | 出血リスクを増強させるおそれがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT上昇 | 頻度不明 |
| AST上昇 | 頻度不明 |
| アフタ性口内炎 | 頻度不明 |
| カテーテル留置部位感染 | 頻度不明 |
| 上気道感染 | 頻度不明 |
| 上腹部痛 | 5%以上 |
| 下痢 | 5%以上 |
| 体重減少 | 5%以上 |
| 口内炎 | 5%以上 |
| 口腔咽頭痛 | 頻度不明 |
| 尿路感染 | 頻度不明 |
| 心不全 | 頻度不明 |
| 手掌・足底発赤知覚不全症候群 | 5%以上 |
| 歯感染 | 頻度不明 |
| 歯痛 | 頻度不明 |
| 無力症 | 5%以上 |
| 疲労 | 5%以上 |
| 痔核 | 頻度不明 |
| 発声障害 | 5%以上 |
| 白血球減少症 | 頻度不明 |
| 皮膚色素過剰 | 5%以上 |
| 肛門周囲痛 | 頻度不明 |
| 肺炎 | 頻度不明 |
| 脱水 | 5%以上 |
| 腹痛 | 5%以上 |
| 虚血性大腸炎 | 頻度不明 |
| 血小板減少症 | 頻度不明 |
| 血清クレアチニン上昇 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 5%以上 |
| 顎骨壊死 | 頻度不明 |
| 食欲減退 | 5%以上 |
| 駆出率低下 | 頻度不明 |
| 鼻咽頭炎 | 頻度不明 |
| 鼻漏 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
アフリベルセプト ベータは、ヒト血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)1の第2免疫グロブリン(Ig)様C2ドメイン及びヒトVEGFR2の第3Ig様C2ドメインを、ヒトIgG1のFcドメインに融合した組換えタンパク質であり、血管内皮増殖因子(VEGF)-A、VEGF-B及びVEGFファミリーに属する胎盤増殖因子(PlGF)とVEGFRとの結合を阻害することにより、腫瘍における血管新生を阻害し、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられる12)。
18.2 薬理作用
ヒト結腸・直腸癌由来HT-29、COLO 205及びHCT 116細胞株を皮下移植したマウスにおいて、アフリベルセプト ベータは腫瘍増殖抑制作用を示した13)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
日本人患者にFOLFIRIとの併用で本剤2及び4mg/kgを点滴静注で単回投与したとき注9)の遊離形の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す5)。
日本人患者にFOLFIRIとの併用で本剤2及び4mg/kgを点滴静注で単回投与したとき注9)の遊離形アフリベルセプト ベータの血漿中濃度推移(平均値+SD)
| 2mg/kg(n=3) | 4mg/kg(n=13) | |
|---|---|---|
| Cmax(μg/mL) | 40.5(18) | 69.7(28) |
| tmax注7)(day) | 0.0868 (0.084, 0.0882) |
0.0833 (0.0382, 0.170) |
| AUC(14days) (μg・day/mL) |
139(17) | 251(36) |
| t1/2(day) | 4.81(28) | 5.54(14)注8) |
| Vss(L) | 4.38(17) | 4.68(20)注8) |
| CL(L/day) | 0.713(24) | 0.655(19)注8) |
幾何平均(CV%)
注7)中央値(最低値、最高値)
注8)n=8
- 16.1.2反復投与
FOLFIRIとの併用で本剤4mg/kgを反復投与したとき、遊離形アフリベルセプト ベータのトラフ濃度は5サイクルで定常状態(18.4μg/mL)に達した。母集団薬物動態解析に基づくと、本剤4mg/kgを2週に1回反復投与したとき、初回投与時に対する定常状態のAUCの比は1.2と推定された6)(外国人データ)。
16.3 分布
ラットに125I標識-アフリベルセプト ベータ1mg/kgを単回静脈内投与したところ、大部分の放射能が循環血中に限定された。組織内放射能は肝臓(11.4%)、腎臓(1.33%)、脾臓(0.42%)、肺(0.34%)、及び心臓(0.19%)の順であり、組織内に著しく蓄積する可能性は低いことが示唆された7)。
16.5 排泄
腎摘出雌ラット及びシャムオペ雌ラットにアフリベルセプト ベータ1mg/kgを単回静脈内投与した結果、アフリベルセプト ベータの腎排泄はわずかであることが示唆された8)。
注9)本剤の承認された通常1回用量は4mg/kgである。