Clinical snapshot

サンピロ点眼液0.5%

ピロカルピン塩酸塩点眼液

添付文書改訂 2021年02月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1虹彩炎の患者[縮瞳により虹彩の癒着を起こす可能性があり、また炎症を悪化させるおそれがある。]

効能・効果

  • 緑内障、診断または治療を目的とする縮瞳

用法・用量

ピロカルピン塩酸塩として、通常0.5~4%液を1日3~5回、1回1~2滴宛点眼する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の点眼後、縮瞳(暗黒感)又は調節痙攣が起こるので、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1気管支喘息の患者

気管支収縮作用により喘息発作を強めるおそれがある。

  1. 9.1.2網膜剥離の危険のある患者

縮瞳により網膜剥離を起こすおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。子宮筋の収縮を起こす可能性がある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
下痢 頻度不明
悪心・嘔吐 頻度不明
暗黒感 頻度不明
流涎 頻度不明
発汗 頻度不明
白内障 頻度不明
眼のそう痒感 頻度不明
眼刺激 頻度不明
眼痛 頻度不明
眼瞼炎 頻度不明
結膜充血 頻度不明
霧視 頻度不明
頭痛 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ピロカルピンは点眼により速やかに眼内に移行し、副交感神経支配の瞳孔括約筋に直接作用してこれを収縮させ、縮瞳する。また、毛様体筋を収縮させることにより線維柱帯が広がり、房水流出が促進され、眼圧が下降する。ピロカルピンのこの作用は副交感神経遮断薬(アトロピン等)により拮抗される3) 。

18.2 眼圧下降作用

緑内障患者にピロカルピンを点眼すると、一部の患者では30分以内に軽度の一過性眼圧上昇を確認したが、その一過性上昇の有無にかかわらず、3時間前後に眼圧は最低となった。眼圧下降度は、眼圧の高い症例ほど大きかった。また、ピロカルピン点眼後に房水流出率の有意な増加が認められた4) 。 健康人もしくは緑内障患者にピロカルピンを1日4回、数日間点眼すると、全症例に眼圧の低下が認められ、眼圧下降率は正常眼で8~38%、緑内障眼で12~40%であり、いずれも点眼前の眼圧が高いほど、眼圧下降度は大きかった。また、ほとんどの症例において、ピロカルピン点眼後に眼圧日内変動幅の減少と房水流出率の増加が認められた5) (外国人データ)。

18.3 縮瞳作用

緑内障患者にピロカルピンを点眼すると、約8分後より縮瞳が始まり、おおむね1時間で瞳孔径は最小となり、この状態は数時間続いた4) 。 また、健康成人に1%ピロカルピン塩酸塩を1滴点眼すると、おおむね10分後より縮瞳が始まり、30分以内に瞳孔径は最小となり、点眼前の状態に戻るまで6時間以上を要した6) (外国人データ)。

薬物動態

16.3 分布

白内障の摘出術施行中の患者において、2%ピロカルピン塩酸塩を2滴点眼した後に房水を採取し、房水中のピロカルピン塩酸塩濃度を測定した。点眼してから房水を採取するまでの時間はほとんどの症例において点眼6~26分後に行われ、どの測定時点においても濃度は5μg/mLを超えることはなく、検討した71眼における平均濃度は1.67μg/mLであった。なお、この値より推定されたピロカルピン塩酸塩の房水中への平均移行率は約0.03%であった1) (外国人データ)。

16.4 代謝

ウサギにピロカルピンを点眼すると、角膜でエステラーゼによる加水分解を受け、pilocarpic acidへと代謝されるが、有色ウサギではこの代謝速度が白色ウサギに比べ102倍近く速い2) 。