Clinical snapshot

サルコートカプセル外用50μg

ベクロメタゾンプロピオン酸エステル

添付文書改訂 2020年08月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

びらん又は潰瘍を伴う難治性口内炎

用法・用量

通常、1回1カプセル(ベクロメタゾンプロピオン酸エステルとして50μg)を1日2~3回、専用の小型噴霧器を用いて患部に均一に噴霧する。なお、症状により適宜増減する。

使用上の注意

長期連用により下垂体・副腎皮質系機能の抑制をきたすおそれがある。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1口腔内に感染を伴う患者

やむを得ず使用する必要のある場合は、あらかじめ適切な抗菌剤、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。症状を増悪するおそれがある。

  1. 9.1.2本剤によるカンジダ症の既往歴のある患者

カンジダ症が発生するおそれがある。

  1. 9.1.3免疫機能の低下している患者

カンジダ症が発生するおそれがある。

  1. 9.1.4生検直後のごとき創面のある患者

創面より出血することがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で催奇形作用が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

  1. 9.7.1長期・大量使用により発育障害をきたすおそれがある。

  2. 9.7.2小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら投与期間に注意するなど慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
カンジダ症 1〜5%未満
そう痒 1%未満
浮腫等 1%未満
紅斑 1%未満
腹部不快感 1〜5%未満
蕁麻疹等の発疹 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は、口腔粘膜局所に付着滞留し、主薬ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの抗炎症作用により効果を発揮する。

18.2 主薬ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの薬効

ベクロメタゾンプロピオン酸エステルは、ヒト皮膚における血管収縮試験においてトリアムシノロンアセトニドの5倍、デキサメタゾンの約600倍の局所抗炎症作用を示した5)。

18.3 基剤の特性

本剤の基剤はヒドロキシプロピルセルロースを主成分とする高分子基剤からなり、口腔内などの粘膜に対する付着性が大で、かつ唾液により膨潤し、柔軟な薄層となって病巣患部を被覆保護(患部被覆保護性)し、接触痛を緩和する。しかも、物理的な摩擦によっても容易に剝離せず(創面付着性)、徐々に溶解し長時間局所に付着・滞留する(局所徐放性)特性を有している。

薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1口腔内分布・付着滞留性

ラットの口腔内に標識化した主薬3H-ベクロメタゾンプロピオン酸エステルを含む本品(5mg、ベクロメタゾンプロピオン酸エステルとして1.25μg)を噴霧し、その口腔内分布をミクロオートラジオグラフィーにより経時的に検討した。その結果、適用局所の口腔粘膜に製剤がしばらくの間付着滞留し、角質化上皮の主薬量を高レベルに維持することにより、下層である重層扁平上皮、結合組織及び筋層へ主薬をよく浸透させ、これら組織での主薬の持続が認められた1),2)。