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治癒切除不能な進行・再発の胃癌
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治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
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切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
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がん化学療法後に増悪した血清AFP値が400ng/mL以上の切除不能な肝細胞癌
サイラムザ点滴静注液500mg
ラムシルマブ(遺伝子組換え)注射液
【警告】
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1.1本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
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1.2心筋梗塞、脳血管障害等の重篤な動脈血栓塞栓症があらわれ、死亡に至る例が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。重度の動脈血栓塞栓症があらわれた患者には、本剤を再投与しないこと。
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1.3重度の消化管出血があらわれ、死亡に至る例が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。重度の出血があらわれた患者には、本剤を再投与しないこと。
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1.4消化管穿孔があらわれ、死亡に至る例が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。消化管穿孔があらわれた患者には、本剤を再投与しないこと。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
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2.2妊婦又は妊娠している可能性のある女性
効能・効果
用法・用量
- 〈治癒切除不能な進行・再発の胃癌、がん化学療法後に増悪した血清AFP値が400ng/mL以上の切除不能な肝細胞癌〉
通常、成人には2週間に1回、ラムシルマブ(遺伝子組換え)として1回8mg/kg(体重)をおよそ60分かけて点滴静注する。初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。なお、患者の状態により適宜減量する。
- 〈治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
イリノテカン塩酸塩水和物、レボホリナート及びフルオロウラシルとの併用において、通常、成人には2週間に1回、ラムシルマブ(遺伝子組換え)として1回8mg/kg(体重)をおよそ60分かけて点滴静注する。初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。なお、患者の状態により適宜減量する。
- 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者の場合、ドセタキセルとの併用において、通常、成人には3週間に1回、ラムシルマブ(遺伝子組換え)として1回10mg/kg(体重)をおよそ60分かけて点滴静注する。初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。なお、患者の状態により適宜減量する。
EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者の場合、エルロチニブ塩酸塩又はゲフィチニブとの併用において、通常、成人には2週間に1回、ラムシルマブ(遺伝子組換え)として1回10mg/kg(体重)をおよそ60分かけて点滴静注する。初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。なお、患者の状態により適宜減量する。
使用上の注意
- 〈効能共通〉
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8.1本剤の投与は、重度のinfusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。
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8.2高血圧があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与期間中は定期的に血圧を測定すること。
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8.3ネフローゼ症候群、蛋白尿があらわれることがあるので、本剤投与期間中は尿蛋白を定期的に検査すること。
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8.4好中球減少症、白血球減少症、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。
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8.5本剤は、創傷治癒に影響を及ぼす可能性がある。
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8.5.1手術を予定している場合には、手術の前に本剤の投与を中断すること。
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8.5.2手術後に本剤を投与する際には、創傷が治癒していることを十分に確認し、投与を開始することが望ましい。
- 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
- 8.6本剤とドセタキセルを併用投与した非小細胞肺癌患者において、発熱性好中球減少症の発現頻度が高かった。非小細胞肺癌患者に本剤を投与する際には、予防投与(一次予防)を含めたG-CSF製剤の適切な使用を、最新のガイドライン等を参考に考慮すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1血栓塞栓症又はその既往歴のある患者
心筋梗塞、脳血管障害、肺塞栓症等があらわれるおそれがある。
- 9.1.2高血圧症の患者
高血圧が悪化するおそれがある。
- 9.1.3消化管等の腹腔内の炎症を合併している患者
消化管穿孔があらわれるおそれがある。
- 9.1.4出血素因や凝固系異常のある患者
出血があらわれるおそれがある。
- 9.1.5消化管出血等の出血が認められている患者
出血が増強されるおそれがある。
- 9.1.6胸部における腫瘍の主要血管への浸潤や腫瘍内空洞化を認める患者、喀血の既往歴のある患者
肺出血があらわれるおそれがある。
- 9.1.7大きな手術の術創が治癒していない患者
創傷治癒障害による合併症があらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重度の肝障害[重度の肝硬変(Child-Pugh分類B又はC)、肝性脳症を伴う肝硬変、肝硬変による著明な腹水、肝腎症候群]を有する患者
投与の可否は慎重に判断すること。投与する場合には、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。本剤投与により肝機能が悪化したとの報告がある。
9.4 生殖能を有する者
*妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。本剤の胚・胎児発生毒性試験は実施されていない。また、VEGF及びVEGFR阻害により、動物において胚死亡、流産、催奇形性等が起こることが報告されており1)、本剤の作用機序から、本剤が胚・胎児発生及び出生後の発生に影響を及ぼす可能性がある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、本剤を投与しないこと。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトIgGはヒト乳汁中に移行する。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • 抗凝固剤• ヘパリン • ワルファリン等 |
出血があらわれるおそれがある。 | 出血リスクを増大させるおそれがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| 下痢 | 頻度不明 |
| 低アルブミン血症 | 頻度不明 |
| 低カリウム血症 | 頻度不明 |
| 低ナトリウム血症 | 頻度不明 |
| 末梢性浮腫 | 頻度不明 |
| 甲状腺機能低下症 | 頻度不明 |
| 発声障害 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 皮膚乾燥 | 頻度不明 |
| 粘膜の炎症 | 頻度不明 |
| 腸閉塞 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 血小板減少症 | 頻度不明 |
| 血管腫 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 高血圧 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ラムシルマブはヒトVEGFR-2に対する抗体であり、VEGF-A、VEGF-C及びVEGF-DのVEGFR-2への結合を阻害することにより、VEGFR-2の活性化を阻害する21)。ラムシルマブは、VEGFR-2の活性化阻害により、内皮細胞の増殖、遊走及び生存を阻害し、腫瘍血管新生を阻害すると考えられる22)。
18.2 抗腫瘍効果
胃癌患者由来の癌組織片、ヒト胃癌由来MKN-45細胞株、結腸・直腸癌由来HT-29、HCT-8、HCT-116及びColo205細胞株、非小細胞肺癌由来HCC827、NCI-H441、NCI-H460、NCI-H292、NCI-H2122及びNCI-H1975細胞株並びに肝細胞癌由来HuH-7細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、DC101(マウスVEGFR-2に対する抗体)は腫瘍増殖抑制作用を示した23),24),25),26)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
日本人胃癌患者6例にラムシルマブ8mg/kgをおよそ60分かけて点滴静注したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。平均半減期は、約8日(範囲:6~10日)であった4)。
図1)ラムシルマブ8mg/kg単回投与後の血清中濃度(N=6、平均及び標準偏差)
| Cmax (μg/mL) |
tmax注5) (h) |
AUC0-∞注6) (μg・h/mL) |
CL注6) (L/h) |
t1/2注7) (h) |
Vss注6) (L) |
|---|---|---|---|---|---|
| 161 (16) |
2.05 (1.07-2.12) |
25600 (34) |
0.0150 (20) |
183 (138-228) |
3.29 (27) |
注5)中央値及び範囲
注6)N=3
注7)幾何平均値及び範囲
- 16.1.2反復投与
- 〈治癒切除不能な進行・再発の胃癌〉
- (1)日本人胃癌患者6例にパクリタキセル併用下でラムシルマブ8mg/kgを2週間に1回およそ60分かけて点滴静注で反復投与したとき、1回目及び3回目投与後の血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。3回目投与後のAUCは単回投与後の1.52~1.53倍であった5)。図2)ラムシルマブ8mg/kg単回及び反復投与後(パクリタキセル併用)の血清中濃度(単回投与:N=6、反復投与:N=4(264及び336時間後のみN=2)、平均及び標準偏差)
| Cmax (μg/mL) |
tmax注8) (h) |
AUC0-τ (μg・h/mL) |
CL (L/h) |
t1/2 (h) |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 1回目(N=6) | 171 (26) |
4.00 (1.02-9.05) |
18300 (35) |
0.0166注9) | 181 (138-225)注10) |
| 3回目(N=4) | 282 (15) |
1.82 (1.03-2.15) |
41300, 42600注11) |
0.0133, 0.0138注11) |
218注9) |
注8)中央値及び範囲
注9)各被験者の値、N=1
注10)N=4、幾何平均値及び範囲
注11)各被験者の値、N=2
- τ:投与間隔
- (2)プラチナ製剤又はフッ化ピリミジン系薬剤を含む化学療法が無効の進行胃腺癌又は胃食道接合部腺癌患者に、パクリタキセル併用下でラムシルマブ8mg/kgを2週間に1回反復投与したとき、3回目及び6回目投与後の血清中トラフ濃度の幾何平均値は、それぞれ、45.0μg/mL(範囲:12.4~177.0μg/mL)及び62.8μg/mL(範囲:14.5~164.5μg/mL)、1回目、4回目、7回目投与後1時間の血清中濃度の幾何平均値は、それぞれ、146μg/mL(範囲:66.0~274.0μg/mL)、193μg/mL(範囲:58.0~492.0μg/mL)及び216μg/mL(範囲:84.0~382.0μg/mL)であった6)(日本人及び外国人データ)。
- 〈治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
- (3)ベバシズマブ、オキサリプラチン及びフッ化ピリミジン系薬剤の併用投与による一次治療中又はその後に増悪した転移性結腸・直腸癌患者に、フルオロウラシル、ホリナート及びイリノテカン塩酸塩水和物を含む化学療法(FOLFIRI)併用下でラムシルマブ8mg/kgを2週間に1回反復投与したとき、2回目及び4回目投与後の血清中トラフ濃度の幾何平均値は、それぞれ、46.3μg/mL(範囲:7.65~118.75μg/mL)及び65.1μg/mL(範囲:14.50~204.50μg/mL)であった7)(日本人及び外国人データ)。
- 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
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(4)プラチナ製剤を含む一次治療の施行中又は施行後に増悪が認められた進行・再発の非小細胞肺癌の日本人患者を対象とした国内第II相無作為化比較試験において、ドセタキセル併用下でラムシルマブ10mg/kgを3週間に1回反復投与したとき、2回目及び4回目投与後の血清中トラフ濃度の幾何平均値は、それぞれ、30.1μg/mL(範囲:7.35~60.0μg/mL)及び39.9μg/mL(範囲:16.0~121μg/mL)であった8)。
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(5)化学療法歴のない進行・再発の非小細胞肺癌患者に、エルロチニブ併用下でラムシルマブ10mg/kgを2週間に1回反復投与したとき、1回目及び3回目投与後の血清中トラフ濃度の幾何平均値は、それぞれ、39.6μg/mL(範囲:10.3~82.5μg/mL)及び68.5μg/mL(範囲:20.3~142μg/mL)であった9)。また、ゲフィチニブ併用下でラムシルマブ10mg/kgを2週間に1回反復投与したときの血清中トラフ濃度も同様であった10)(日本人及び外国人データ)。
- 〈がん化学療法後に増悪した血清AFP値が400ng/mL以上の切除不能な肝細胞癌〉
- (6)ソラフェニブに不耐容、又はソラフェニブによる治療中もしくは治療後に増悪した切除不能な肝細胞癌患者に、ラムシルマブ8mg/kgを2週間に1回反復投与したときの血清中トラフ濃度は、プラチナ製剤又はフッ化ピリミジン系薬剤を含む化学療法が無効の進行胃腺癌又は胃食道接合部腺癌患者と同様であった11)(日本人及び外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
- 16.7.1パクリタキセル
ラムシルマブとパクリタキセルとの相互作用試験の結果、両者の間に薬物動態学的相互作用は認められなかった12)(外国人データ)。
- 16.7.2イリノテカン
ラムシルマブとイリノテカンとの相互作用試験の結果、ラムシルマブ併用によるイリノテカン及び活性代謝物SN-38の薬物動態への影響は認められなかった13)(外国人データ)。
- 16.7.3ドセタキセル
ラムシルマブとドセタキセルとの相互作用試験の結果、ラムシルマブ併用によるドセタキセルの薬物動態への影響は認められなかった14)(外国人データ)。
- 16.7.4エルロチニブ
ラムシルマブとエルロチニブとの相互作用試験の結果、ラムシルマブ併用によるエルロチニブの薬物動態への影響は認められなかった9)(外国人データ)。