Clinical snapshot

コレキサミン錠200mg

ニコモール

添付文書改訂 2025年07月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

重症低血圧症、出血が持続している患者[末梢血管拡張作用により、低血圧症の悪化や出血を助長させるおそれがある。]

効能・効果

○高脂血症

○下記疾患に伴う末梢血行障害の改善 凍瘡、四肢動脈閉塞症(血栓閉塞性動脈炎・動脈硬化性閉塞症)、レイノー症候群

用法・用量

通常、成人にはニコモールとして1回200~400mgを1日3回食後に経口投与する。 なお、年齢、症状により、適宜増減する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1緑内障の患者

末梢血管拡張作用により、網膜血管の血流量を増し、眼内圧を上昇させるおそれがある。

  1. 9.1.2消化性潰瘍の患者

類薬(ニコチン酸)で消化性潰瘍を増悪させたとの報告がある。

9.3 肝機能障害患者

類薬(ニコチン酸)の過量投与で、肝機能の異常が起こるとの報告がある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
HMG-CoA還元酵素阻害剤
• シンバスタチン
• プラバスタチンナトリウム等
類薬(ニコチン酸)で併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 機序は不明である。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒感 1〜5%未満
下痢 1〜5%未満
動悸 1%未満
口渇 1%未満
悪寒 1%未満
悪心・嘔吐 1〜5%未満
感覚異常 1〜5%未満
発汗亢進 1%未満
発疹 1〜5%未満
発赤 1〜5%未満
眩暈 1%未満
胃部不快感 1〜5%未満
頭痛 1〜5%未満
顔面潮紅・熱感(6.0%) 5%以上
食欲不振 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  • 〈高脂血症〉
  1. 18.1.1本剤はコレステロールの消化管からの吸収抑制及び胆汁への排泄促進、中性脂肪の消化管からの吸収抑制及び血中リポ蛋白リパーゼによる分解と組織への転送の促進、そしてアドレナリンによる血清遊離脂肪酸の上昇を抑制することにより、血中脂質代謝を改善する。
  • 〈末梢血行障害〉
  1. 18.1.2本剤は血管内皮細胞のプロスタグランジンI2生合成の促進、及びCa2+、Mg2+-ATPase活性を高めて血管筋収縮線維からのCa2+除去による血管の弛緩、並びに血小板のトロンボキサンA2生合成抑制、血管内皮細胞のプロスタグランジンI2生合成促進による血小板の凝集抑制作用及び緩和なプラスミン活性化作用による血栓形成や凝血の予防により末梢血行障害を改善する。

18.2 薬理作用

  • 〈高脂血症〉
  1. 18.2.1脂質代謝改善作用

  2. (1)コレステロール

高脂血症患者の総コレステロールを減少させる2)。高脂血症患者のHDL-コレステロールを増加させ、VLDL及びLDL-コレステロールを減少させて、動脈硬化指数を改善する3)。また、HDL-コレステロールについては、抗動脈硬化作用が強いとされるHDL2-コレステロールの増加が著明であった2)。 マウスにおいて消化管からのコレステロール吸収を抑制し、体組織のコレステロールを減少させる4)。ラットにおいて利胆作用を有し、コレステロールの異化排泄を促進する5)。

  1. (2)中性脂肪

高脂血症患者の中性脂肪を減少させる2)。 ラットにおいて消化管からの中性脂肪吸収を抑制する6)。ラットにおいて血中リポ蛋白リパーゼ値を上昇させ、中性脂肪の分解及び組織への転送を促進する6)。

  1. (3)遊離脂肪酸

ウサギにおいてアドレナリンによる血清遊離脂肪酸の上昇を抑制する7)。

  1. (4)過酸化脂質

高脂血症患者の過酸化脂質を減少させる8)。

  • 〈末梢血行障害〉
  1. 18.2.2凝固線溶系に対する作用

  2. (1)血小板凝集

高脂血症患者の血小板凝集能の亢進を抑制する9)。 血小板のトロンボキサンA2生合成を抑制し、血管内皮細胞のプロスタグランジンI2生合成を促進することにより血小板の凝集を抑制する10)(in vitro)。

  1. (2)プラスミン

ウサギにおいて緩和なプラスミン活性化作用を有し、血栓形成や凝血を予防する7)。

  1. 18.2.3末梢血行改善作用

血栓閉塞性動脈炎患者の患部血流量を増加させる11)。 血管内皮細胞のプロスタグランジンI2生合成を促進し、血管を弛緩させる10)(in vitro)。また、ウシ大動脈筋ミクロゾームのCa2+、Mg2+-ATPase活性を高め、血管筋収縮線維からCa2+を除くことにより弛緩を増す可能性が示唆されている12)(in vitro)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人10例にニコモール400mgを食後30分に単回経口投与したときの遊離ニコチン酸の薬物速度論的パラメータは下表のとおりであった1)。

Tmax
(hr)
Cmax
(μg/mL)
AUC0→8
(μg・hr/mL)
遊離ニコチン酸 2.2 0.25 0.49

16.4 代謝

ニコモールはニコチン酸のエステル化合物であり、生体内で加水分解され、ニコチン酸と2,2,6,6-テトラキスハイドロオキシメチルシクロヘキサノール(THC)として代謝される1)。

16.5 排泄

健康成人にニコモール400mgを食後30分に単回経口投与したところ、投与24時間までにTHCとして投与量の49%が尿中に排泄された1)。