Clinical snapshot

コバールトリイ静注用1000

オクトコグ ベータ(遺伝子組換え)

添付文書改訂 2025年10月01日

効能・効果

血液凝固第Ⅷ因子欠乏患者における出血傾向の抑制

用法・用量

本剤を添付の溶解液全量で溶解し、緩徐に静脈内注射する。なお、1分間に5mLを超える注射速度は避けること。 通常、1回体重1kg当たり10~30国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。 定期的に投与する場合、通常、体重1kg当たり20~40国際単位を週2回又は週3回投与し、12歳以下の小児に対しては、体重1kg当たり25~50国際単位を週2回、週3回又は隔日投与する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の投与は、血友病の治療経験をもつ医師のもとで開始すること。

  2. 8.2患者の血中に血液凝固第Ⅷ因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。特に、血液凝固第Ⅷ因子製剤による補充療法開始後、投与回数が少ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受けた時期にインヒビターが発生しやすいことが知られている。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。

  3. 8.3本剤の在宅自己注射は、医師がその妥当性を慎重に検討し、患者又はその家族が適切に使用可能と判断した場合のみに適用すること。本剤を処方する際には、使用方法等の患者教育を十分に実施した後、在宅にて適切な治療が行えることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、患者又はその家族に対し、本剤の注射により発現する可能性のある副作用等についても十分説明し、在宅自己注射後何らかの異常が認められた場合や投与後の止血効果が不十分な場合には、速やかに医療機関へ連絡するよう指導すること。適用後、在宅自己注射の継続が困難な場合には、医師の管理下で慎重に観察するなど、適切な対応を行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1マウスモノクローナル抗体により精製した製剤又はハムスター腎細胞由来の製剤に過敏症の既往歴のある患者

  2. 9.1.2本剤の成分又は他の第Ⅷ因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
アレルギー性皮膚炎 1〜5%未満
インヒビターの発現 頻度不明
じん麻疹 頻度不明
そう痒 1〜5%未満
めまい 頻度不明
リンパ節腫脹 1〜5%未満
不眠 頻度不明
動悸 頻度不明
味覚異常 1〜5%未満
注射部位そう痒 1〜5%未満
注射部位反応注2) 頻度不明
注射部位疼痛 1〜5%未満
洞性頻脈 頻度不明
消化不良 頻度不明
潮紅 1〜5%未満
発熱 頻度不明
発疹注1) 頻度不明
胸部不快感 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部不快感 頻度不明
頭痛 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

血液凝固第Ⅷ因子欠乏患者に対し、血漿中の血液凝固第Ⅷ因子を補うことにより、出血傾向を改善する5),6)。

18.2 止血効果

血友病Aマウスを用いた出血モデルにおいて、本剤静脈内投与(出血5分前又は24時間前)により止血効果が認められた6)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.112歳以上の小児及び成人の重症血友病A患者(FⅧ活性が1%未満)を対象とした海外第Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ相試験1)及び日本人を含む国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験2)において、本剤(50IU/kg)を単回静脈内投与した際の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
日本人
(N=4)
外国人
(N=26)
生体内回収率(kg/dL)※1
算術平均±SD
2.40±0.16※2 2.03±0.51※3
AUC(IU・h/dL)
幾何平均/%CV
1850/34.9 1890/36.1
t1/2(h)
幾何平均/%CV
12.8/23.0 13.8/28.0
Vss(dL/kg)
幾何平均/%CV
0.527/8.39 0.511/31.0

合成基質法 ※1:生体内回収率(kg/dL)=[投与後のFⅧ活性(IU/dL)-投与前のFⅧ活性(IU/dL)]×体重(kg)/投与量(IU)、※2:N=5、※3:N=54

  1. 16.1.212歳以下の小児の重症血友病A患者(FⅧ活性が1%未満)を対象とした海外第Ⅲ相試験3)において、本剤(50IU/kg)を単回静脈内投与した際の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
6歳未満
(N=5)
6歳以上12歳以下
(N=10)
生体内回収率(kg/dL)※1
算術平均±SD
1.63±0.31※2 1.76±0.42※3
AUC(IU・h/dL)
幾何平均/%CV
1330/29.4※4 1160/34.7
t1/2(h)
幾何平均/%CV
11.8/27.0※4 11.9/16.6
Vss(dL/kg)
幾何平均/%CV
0.636/20.6※4 0.761/28.6

合成基質法 ※1:生体内回収率(kg/dL)=[投与後のFⅧ活性(IU/dL)-投与前のFⅧ活性(IU/dL)]×体重(kg)/投与量(IU)、※2:N=24、※3:N=25、※4:N=4